クラバート

制作 : ヘルベルト=ホルツィング  中村 浩三 
  • 偕成社 (1980年5月発売)
3.97
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  • 本棚登録 :1011
  • レビュー :144
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037261108

クラバートの感想・レビュー・書評

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  • 小学生のころ、ブルーの表紙にカラスがいる、シックな表紙に惹かれて購入。
    内容は三分の一で挫折。
    きっと、あの湿気のあるような、薄暗い雰囲気に堪えられなかったのだろう。

    しかし、大人になってよむと、その抑えた表現のなかに包まれた重厚さ、不気味な雰囲気をジワジワと感じさせる表現、少女と出会ってからの美しい光が差し込むような世界…
    それ以降、何度も折にふれて読み返す一冊になりました。そのつど、味わいがちがいます。

  • 静かで誠実な物語。雨の日に毛布をひっかぶって読むのがおすすめ。心がすりへってるとき、プロイスラーは効きます。

  •  「千と千尋の神隠し」はこの作品から生まれたそうです。
     とにかく暗い。でも、死を書いているからこそ、生が際立っている。悲しみや痛みは美しく描写されていて、そのような中にも救いがあることを感じます。
     魔法があれば生きることはずっと楽だ。それでも、苦しんで生きたい。自分自身で生きたい。誰かを愛したい。仲間を失いながら、他者を危険にさらしながら、クラバート少年がたどりついた答えには、涙が止まりませんでした。
     クラバートが、少女の名は何だろうと思いめぐらせる場面が好きです。「ミレンカ、ラドゥーシュカ、ドゥーシェンカ……」名も知らない少女の面影が、彼の心をほのかに照らすのです。何と悲しく、何と純真な恋でしょう。

  • 自分の損得より正しさが優先すること、都合のいい魔法と決別することを伝えている。最後、恋人が主人公を見分ける理由も秀逸。児童文学として、素晴らしい作品。

  • ☆3.7
    「たしかジブリの作品の原作がこれとかいううわさを聞いたような」で読み始めた作品。

  • あんまり知られてないけど、千と千尋の神隠しの原作の本。舞台や出てくるキャラは全然ちがうけど、主人公が修行して、最後のテストに合格しもとの世界に帰るとこはおんなじ!名前を漏らしちゃだめなとこも。(千尋はわざと契約書に書く名前を間違えたから帰ってこれた)
    あと、せんちひの湯バードは、この本で職人たちがカラスになるところをヒントに生まれたんじゃ?と思った。

    自分が就活してるからか、「働くとは」みたいなことを考えさせられた。
    親方のように組織をワンマンで統括する人もいれば
    デカ帽みたいに能力はあっても自由な暮らしのために組織に属さぬ人もいる。
    ユーローみたいに間抜けのふりをしてそこそこの地位に留まり周囲とうまくやっていく人もいれば
    クラバートみたいに実力をつけて独立する人もいる。
    同じ会社にいても、いろんな立ち回り方をする人がいるよね。自分がどうなりたいか考える上でのヒントになった!

  • 20年ぶりくらいに読んだ~。
    (すでに話を忘れていたし)

    今でいうストリートチルドレンのクラバート、14歳。
    夢に導かれて、彼は沼のほとりの水車小屋で職人見習いとしての暮らしを手に入れる。しかし水車小屋には公然の秘密があったーそれは魔法の学校としてのもう一つの姿。

    日々繰り返される労働、片目の親方、そして毎年誰か一人、死んでゆく。
    ぬきんでて魔法を習得したクラバートが選択を迫られる。

    以前読んだときは、ひたすら黒い、つうか暗い印象だけだったんだけど、予想外に面白かったぞ。挿絵、表紙がずっと変わらぬアートな絵なのはそれはそれ、アプローチ次第でもっと中高生に読まれていい話のように思うんだがな。

  • 著者曰く『当初はただの好奇心から、そしてのちにはこの道を選べば、楽な、けっこうな生活が確保できるという期待から-邪悪な権力と関係をむすび、そのなかに巻き込まれるが、けっきょく自分自身の意志の力と、ひとりの誠実な助力と、ひとりの娘の最後の犠牲をも覚悟した愛とによって、落とし穴から自分を救うことに成功する』物語。
    なんでもやはり努力ですね。

  • 『大どろぼうホッツェンプロッツ』の楽しい物語とは趣のちがう、プロイスラーの違う一面が味わえる作品です。

    身寄りのない少年・クラバートは夢で呼ぶ声に従って、コーゼル湿地の水車場で見習い職人として働きだしますが…。
    実はこの水車場の親方は魔法使いで、夜にはカラスに変身した12人の職人に魔法を教えているのです。
    個性豊かな仲間たちと寝食を共にしながら働き、魔法を習得し、忙しくも楽しい生活を送るクラバート。
    しかし、その生活にはクラバートの知らない暗い秘密があり、常に死の気配がつきまといます…

    後半に行くに従い高まる緊張感で、最後まで一息に読みました。
    「信じる力」を分けてもらいました。

  • ドイツの民話(伝説)が元になっているそうです。
    少年クラバートが働き、魔法を学び、恋をします。これだけだと普通のファンタジーのようですがちょっと怖いのが死がいつも間近にあるということ。
    児童書ですが大人が読んでも楽しめると思います。このお話私は好きです。

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