黒の皇子 (青の読み手)

著者 :
  • 偕成社
4.00
  • (2)
  • (4)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037273606

作品紹介・あらすじ

裏切者はだれだ?

山で修行をつんだ<青の読み手>ノアは、めきめきと秘術の腕をあげていた。
そんなおり、北の大国ザスーンで反乱が起こり、皇帝一家が殺されたとの一報が入る。
ノアたちはこの政変の背後に、世界をほろぼすために復活するといわれたレトの存在を予感する。
しかし、生き残りの皇子アレクセイがあらわれたことで、事態は一変する。
『青の読み手』『紅の魔女』に続く
1冊の本をめぐる長編ファンタジー第3弾。



::::::::::::::::::::::::::::::::
まるで目の前にいるように、アレクセイのつめたい息がノアの頬にかかった。
アレクセイの黄色い瞳の中に、ノアのこわばった顔がうつっている。
「おまえがレトか」と、ノアはうめいた。
うすいくちびるをゆがませ、アレクセイはノアにいった。
「わたしはサロモンの生まれ変わり。レトは、おまえだ。自分の名前を、まだ思いだせないのか?」

(本文より)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 登場人物が増え、分かってきたこともあれば、深まっていく謎もある。
    最後には大団円が待っていると信じて読み進めるのみ。

  • キトラ山中で熾火のサンドラのもと秘術の修行に励むノア

    北の大国ザスーンで起きた反乱には、古代の大導師サロモンを裏切った弟子レトの影が

    いっぽうラベンヌ王国にも不穏な動きがあり、ノアとパルメザンは王都に乗りこむ

    『わたしは生命をもつ書物。読み手を選び、語るときを選ぶ。』

    〈青の読み手〉ノアだけが読むことができる「サロモンの書」がノアに語ったのは『名前を思いだせ。』

    近世フランスを思わせる王国を舞台に、魔女の伝説に陰謀渦巻く権力争いがからみあい、一冊の本をめぐって展開する長編ファンタジー第3弾

    テンポよく進行する物語は一気読みまちがいなし

    ノアとパルの落語のようなやりとりが今回も笑いを誘う

    [シリーズ既刊情報]
    『青の読み手』2021年2月
    『紅の魔女』2022年6月
    『黒の皇子』2023年7月

  • 「ナントの魔女」のもとで修行を積むノア。師となる人や、温かく見守ってくれる人の存在を得て、徐々にノアにも変化が、、。だが、悪魔の囁きに負け、ノアは大きな過ちを犯してしまう。
    ノアの成長とも言える変化から目が離せない。また、サロモンの書の謎は深まるばかり。
    次が待ち遠しいが、中学生にもお薦めしたいので、あまり難しくならないで欲しいかな。

  • パル!シド!
    物語はどんどん深まっていくぞ。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

東京都に生まれる。『ニコルの塔』でちゅうでん児童文学賞大賞、新美南吉児童文学賞を受賞。作品に「青の読み手」シリーズ、「歴史探偵アン&リック」シリーズ、『夢とき師ファナ』『時知らずの庭』『ウパーラは眠る』など、翻訳に『リスベート・ツヴェルガーの聖書物語』などがある。

「2023年 『黒の皇子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小森香折の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×