軽装版 天と地の守り人<第1部>ロタ王国編 (軽装版 偕成社ポッシュ)
- 偕成社 (2008年9月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784037500900
作品紹介・あらすじ
行方不明の新ヨゴ皇国皇太子チャグム。チャグムを追ってひとりロタ王国へむかう女用心棒バルサ。壮大な物語の最終章『天と地の守り人』三部作の第一部。
感想・レビュー・書評
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2021.02.24.読了
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ついに守り人シリーズ最終巻に手を出した。バルサの物語が終わるのが寂しくてずっと読むのを先延ばしにしていた。
精霊の守り人に出会ったのは小学生の時。精霊の守り人の発売から10年で天と地の守り人が発売されたというので、初読から10年以上経っているという事は、だいたい同じ時間の感覚で読んでいることになる。たまたまだけど。
当時はチャグムと同じ年齢だったから、チャグムと同じ目線で読んでバルサ大好き!みたいな気持ちでいたけど、バルサの年齢に近づいている今はバルサ目線で読んでしまう。チャグムが成長したことはとても嬉しいけれど、あの幼いチャグムとは違うことに寂しさもある…。
と、ここまで書いて感想ではなく思い出語りになってしまいました。
あるようなないような望みを抱いて旅をするチャグムを、ずっと心配していたバルサ。その追い詰められ具合はこちらの胸が痛くなるくらいだった。途中カシャルの家で読んだチャグムがバルサに宛てた手紙からは、気遣いや覚悟が伝わってきて私も自然と涙が出た。そんな2人がやっと再会できたときは本当に嬉しかった。これからの2人の旅は決して楽な道のりではないだろうけど、バルサとチャグムが一緒に旅できる幸せを感じながら、2人がたどり着く先をこの目で見たい。 -
こういう話をこんなに長く読み進めたのは初めて。
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チャグムのことを大切に思う人達の気持ちに涙が止まらなくて。。
間違いなくシリーズの中で一番おもしろい本作に鳥肌が立った。
もうとにかく次が読みたい。 -
チャグムは受難すぎる。バルサの齢を重ねてきた描写も入ってきた。ヒュウゴは有能なイケメン野郎。ロタ王国のカシャル再び。シハナの再登場は嬉しかった。自分の感情を優先させないところはプロ。
新ヨゴ、ロタ、カンバルの3国のかけひき、南のタルシュの思わく。少しだけ、ヒュウゴの考える最善策がご都合すぎる感じがしないでもないが、タルシュも一枚岩ではないことがもっと語られるとよりおもしろさが際だってくるような。
カンバルに向かうところで終わる。 -
守り人シリーズも大詰め。
前作で、新ヨゴ皇国の皇太子チャグムは、好戦的なタルシュ帝国の虜囚となった。
皇太子が海で死んだという噂に、苦しむバルサのもとへ、思わぬ使者が訪れる。
新ヨゴ皇国は1年前から鎖国に入っていた。
チャグムを助けられるのは自由に動けるバルサだけというジンの手紙の内容に、チャグムを探して旅をするバルサ。
一方、あちこちで天候の変動が起き、タンダとトロガイは様子を探っていた。
ナユグに春が来て、あちらの川が増水、その影響がこの世界にも重なって起きている…?
とうとう村に徴兵が来て、タンダも軍に加わることに。
チャグムはひそかにロタ王国に潜入、同盟の道を探っていた。
ようやくロタのイーハン王子に会うが、故国では死んだとされているチャグムに同盟を結ぶ力はない。
カンバル王と結んではどうかとイーハンに持ちかけるバルサ。
バルサは雪の中、チャグムの足跡を追う。
危機一髪、ついに再会する二人に涙。 -
守り人シリーズ最終三部作の第一部。
一つの映画を見ているようなスケールで、どんな場所でも思わずのめりこんで読めてしまうのが、この作品の魅力。
アニメで知ったこの作品も、いよいよ終盤戦にさしかかり、今まで出てきた国々が一つの大きな国の脅威にさらされ始めた。
一度は生死不明だったチャグムの手がかりを得たバルサは、再びチャグムを救うべくその足跡をたどるのだが、なかなかたどりつかないと同時に、不穏な政情が耳につくようになってくる。今後、二人は再開することができるのか、そして、タンダなどバルサをめぐる人々の運命は・・・。
走り出した第一部、全部で三部作の長編となるので、じっくり楽しみたい。
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聖なるものは遠くで崇めるものって
遠くから眺めているうちは、知らずに憧れているうちには見えなくて
近づいて触れてみると、それだけではないところがあるもの。
手放しで良い出会いとは言えないけれど、チャグムとバルサが再び出会えてよかったな。