消えたママ友 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

著者 :
  • KADOKAWA
3.57
  • (27)
  • (53)
  • (65)
  • (9)
  • (4)
本棚登録 : 558
感想 : 62
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040643175

作品紹介・あらすじ

優しい旦那さんとお姑さん、かわいいツバサ君に囲まれてキラキラ幸せそうだった有紀ちゃん。そんな有紀ちゃんがある日突然姿を消した。
保育園のママたちの間ではその話題で持ち切り。噂では有紀ちゃんは男を作って逃げたということらしい。

有紀ちゃんとは仲良しだったはずなのに、何も知らなかった春香、ヨリコ、友子。
しかし、みんなそれぞれに思い当たることがあった・・・。

平凡な日常を襲った時間を巡って、ママたちがじわじわと自分たちの闇に気づいていく。これは、あなたの日常にも起こるかもしれない物語。

【もくじ】
1章 消えたママ友
2章 有紀ちゃんを探せ
3章 本当のことなんて話したりしない
4章 ママ友がいない
5章 つないだ手
6章 本当の有紀ちゃん
7章 あの日

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 神戸新聞NEXT|全国海外|エンタメ|『消えたママ友』野原広子著 本音の先を静かに描く
    https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/entertainment/book/202009/0013706080.shtml

    消えたママ友|野原広子|コミックエッセイ劇場
    https://www.comic-essay.com/episode/304

    消えたママ友 野原 広子:一般書 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321909000770/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      手塚治虫文化賞受賞で話題の『消えたママ友』。渡辺ペコさんと富永京子さんが語る「野原広子作品の魅力」とは? | ダ・ヴィンチニュース
      http...
      手塚治虫文化賞受賞で話題の『消えたママ友』。渡辺ペコさんと富永京子さんが語る「野原広子作品の魅力」とは? | ダ・ヴィンチニュース
      https://ddnavi.com/interview/790589/a/
      2021/06/05
  • すごく面白かったです。

    同じような立場の皆さんの感想が知りたい。

  • この作者さんの、別のママ友話を読んで、なんとなく絵柄や雰囲気が好きで、購入しました。

    仲良しのママ友ゆきちゃんが、ある日ツバサくんを置いていなくなってしまう。

    そのことを知ったヨリ、友、春の三人それぞれに複雑な思いが芽生えるというお話です。

    まあ、明るい展開ではないというのは分かっていましたが。
    この漫画を読んでいると、やっぱりツバサくんがいちばん心配になるなー。
    ゆきちゃんも、おばあちゃんも、お父さんも、そこがすっぽりと抜けて、ただただ自分にとっての幸せのカタチだけを追いかけている。

    そこにツバサくんいるよー!って焦る。

    あー。辛いなー。

    そして終わり方が、割と唐突です(笑)
    その先を想像しようにも、なんか、もう皆不穏ですけど!ってちょっとびっくりしました。
    続編あるんですよー、って言われたら、あ!やっぱりそうですよねー!ってなるレベルです。

    けど、続編出たら読むと思う。
    なんか、吹っ切れてほしいし、ツバサくんのその後が気になるもんなー。

  • 本書に出てくるママ世代の人からお勧めされ手に取り。その方は世代だから当事者として私とは違うささり方をしたんではないかな。私は子供がいないのでその意味でも「怖っ」とちょっと思った本書でした。いやぁママは本当に大変。世の中のママを尊敬します。

    …しかし、人の家庭の中の事情というのは本当に見ているだけ、表面付き合っているだけではわからないものとしみじみ思いますね。
    私は職場はもちろん友達関係など大体の所で「アホばっかり言ってる面白い人」で通っています。
    私が人には簡単に話せないほどヘビーな家族の事情があって苦しみを抱えていることなどほぼ知りません。あまりにもヘビーで共感されにくい内容なので近しい人ほど最初から話すことを諦めています。
    いろいろ悩みや困りごとを話してくれる人は周りにたくさんいて、その中にはやはり「それは大変だろうな」「解決できるだろうか」と思うヘビーな事情もありますが、聞いてる私には、人に話せる、聞いてもらえるというだけでも大変ありがたいことなんだなとつくづく感じられます。どこにも出せないということほど苦しいことはないのでは、とも思うからです。だからといって出せてれば大丈夫ってもんでもないのもまた辛いところ。
    それが失踪後3人に再会した有紀ちゃんの気持ちでしょう。

    本書の中で失踪してしまう有紀ちゃんは特別な人ではないと思う。居場所を失うってこういうことなんだなと。死ぬくらいなら逃げろはどんな事情であっても、どんな立場であっても誰にでも当てはまる大事なことだと思う。
    本書のママ世代だけでなく苦しみから逃げたい人には沁みる一冊なのかなと思います。

    最後、その後のヨリコさんが気になりますが、ほとんどの人は逃げる自分を想像し、心の中だけを遠くへ飛ばして一時逃避をしつつ日常をやりくりしていくものなんでしょうね。

  • 他人の事情を覗き見しているような感覚になって面白かったが、読んだ後悲しくなった。
    みんな他人の言動に敏感になって生きてる。
    生きづらい世の中だなぁ〜と感じた。
    今後ママ友とか怖くて欲しくない(笑)

  • 自分の親もこんな付き合いしてたんだろうな。世のお母さんたちは凄いタフだ。

  • この人の描くマンガはかわいい。かわいさゆえに手に取ってしまう。でも内容はいつもちょっとこわい。

    ママ友同士で「〇〇ちゃんママ」とか「××くんママ」とか呼び合っているのってよく耳にする。
    この作品の中では子どもの名前ではなく本人の名前にちゃんを付けて呼び合っている。そりゃそうなんだけど、ママ友のだんなさんからも「ちゃん」付けで呼ばれるのはちょっといや。
    表紙の有起ちゃんの顔がマジックでグルグル消されているのもリアリティがあってこわい。

    人物が髪形だけがちがっていて顔は同じだから、何度か冒頭の「登場人物」を見返した。

  • ツイッターなどで話題になっていたのと、Kindle Unlimitedに入っていたので読んでみた。

    まず、作品以前の話だが、版元が本作を「コミックエッセイ」というくくりで売っていることに違和感を覚える。

    「コミックエッセイ」は、文章のエッセイと同様に、著者自身が体験した事実をベースにしたものであるはず。
    フィクションの本作を「コミックエッセイ」と呼ぶのは不自然だろう。

    さて、肝心の内容だが、予想以上によくできていて、面白かった。

    なかよしママ友グループの一人「有紀ちゃん」が、ある日突然、まだ幼い息子を置いたまま「消える」。

    息子はそれからも、何事もなかったかのように、旦那や同居の姑に連れられて保育園に通ってくる。

    「有紀ちゃんは男を作って逃げたらしい」という噂だけが広がり、事情がわからないママ友グループの面々は戸惑い、悲しむ。
    〝なかよしだと思っていたのに、なぜ私たちに何も言わずに消えてしまったのか?〟と……。

    グループの一人ひとりだけが知っている「有紀ちゃん」の姿が描かれ、それらが少しずつつながって像を結ぶ。グループ内の「有紀ちゃん」像が塗り替えられていくのだ。

    そして、グループの一人が街で偶然「有紀ちゃん」に再会し、ことの真相が明らかになっていく。

    ……という、ほんのりミステリー仕立ての物語。

    ストーリーはよくできているが、絵があまりにヘタ……、もとい、あまりに絵柄がシンプルすぎて、キャラの描き分けができていないのが難点。

    たとえば、「有紀ちゃん」はグループの中で際立った美人という設定なのだが、セリフでそう説明されなければ、ほかの面々との違いがわからない。

    かりに、テレビドラマ化か実写映画化されれば、絵の弱点は帳消しになるので、けっこういけるかもしれない。

  • となりの芝生は青い。となりの家庭は幸せ。でも本当はそれぞれの苦悩を抱えている。◯◯ちゃんママという繋がりで出会ったトモダチ。主人公と同じ年頃の子どもをもつ親として、わかりすぎるモヤモヤ感。終わりかたも、良かったね、で終わらないところが、生々しくていいです。

  • これは私だ。

    そう思ったひとがたくさんいるんじゃないか。
    私もその一人で、色々と嫌なことも思い出しながら読んだ。

    私の感覚でいうと、子どもが小学校入学までにできる(子ども同士だけでは遊べない年齢の子を持つ)母親仲間が「ママ友」だ。「友」とついてるけど、表面的な関係のことが多い。

    この頃の母親たちは誰もが、家の内外にストレスや不安や焦りや不満といったモヤモヤを抱えて、それでも毎日子どもの世話に追われて生きている。
    一つ一つ取り出して眺めたら、「とっても幸せ」なことばかり。何の文句があるのかと自分でも思うけど、「だけど」が離れない。
    周りの家庭と比べては妬み、子どもの成長を比べては焦り、自分自身の若さにも未練がある。苦しいよねー、と読みながら春ちゃんたちを抱きしめたくなる。よく頑張ってるよ偉いよと。

    年齢も性格もバラバラなことが多く、揉め事も多い(笑)「ママ友」だけど、そんなに悪いものではない。こんな自分の周りにまだ居てくれる彼女たちは、同じ悩みを共有した「戦友」のようなところがあって、子どもの手が離れつつある今は、一緒に老いていく心強い仲間になる。(まあそこも、妬みや焦りのネタになりうるわけだけど。人間だもの。)


    ちなみに、子どもが小学校に上がると、なぜか憑き物が落ちたように楽になります。「ママ」であることから解放されるからかなあ。

全62件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

イラストレーター、漫画家。著作に『消えたママ友』『ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望』『離婚してもいいですか?』『離婚してもいいですか?翔子の場合』(KADOKAWA)など。 http://ameblo.jp/nohahiro/『野原広子のブログ』

「2023年 『赤い隣人~小さな泣き声が聞こえる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野原広子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×