表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1375
レビュー : 177
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040693163

作品紹介・あらすじ

読者の共感を呼んだ前作「社会人大学人見知り学部 卒業見込」を出発点に、新たな思考へと旅立ったオードリー若林の新境地! 

累計20万部に迫る前作『社会人大学人見知り学部 卒業見込』。
そこで吐き出された社会への違和感、悩みは普遍的なものだと思っていたけれど、
「あれ? これって人が作ったシステム上の悩みに過ぎなかったのか?」
と気づいてしまった著者。
「俺が競争したい訳じゃなかった! 競争しなきゃ生きていけないシステムだった!」
新しい発見に意識がいったところで、
「別のシステムで生きる人々を見てみたい」
と、猛然とキューバへ旅立った。

キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない、間違いなく若林節を楽しんでもらえる、そして最後はホロリと泣ける、待望の書き下ろしエッセイです。
本当にプライベートで若林さんが撮ったキューバ旅行の写真も多数掲載予定。

感想・レビュー・書評

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  • 若林正恭さんのキューバ旅行記。
    若林さんらしく、格差社会や命の使い方、自由といった日頃胸に秘めていた違和感を時々さらけ出しながらの一人旅。
    キューバの陽気な国民性が読んでいて楽しい。
    本場のモヒートとダイキリもぜひ呑んでみたい。
    友情を育んだキューバの人達に日本から持ち込んだ「キットカット抹茶味」を手渡せて良かった。(食べた感想を聴きたかったな)

    一人旅、けれど本当は一人じゃない旅。
    旅先をキューバに選んだ本当の理由を知った時、鼻の奥がツンとした。
    若林さんはきっとこれからもどこに行っても、心の内であれこれとちょっぴりネガティブな会話を続けながら、自分の色を増やしに行くのだろう。
    また若林さんのエッセイが読みたい。

  • 控え目に言っても最高。
    初めて若林のエッセイを読んだけど、本を普段から読むだけあってとても文体がまとまっていて読みやすかった。
    ただのエッセイかと思いきや、若林を通して今の日本の在り方や自分の日常を考えさせられる。
    最後は涙を堪えるのに必死だった。
    灰色の街に住んでいるからこそ色をとり戻すために旅に出て、そしてちょっぴりこの日本人であることを誇りに感じて帰ってくる。
    旅っていいなぁ…
    とても充実した読者体験だった。

  • 最終章の一つ前かな?からぐんぐん色合いが変わっていく展開に引き込まれた。小説みたいな読後感。

  • 社会人大学人見知り学部卒業見込を読んだとき「根暗でネガティブな私と一緒」だと思っていたのに、なんだか裏切られたような気持になりました。同時にとても勇気づけられました。今回もまったく同じ気持ち。

    簡単に言ってしまえば、若林さんがキューバに一人旅に行った際の”旅日記”なのですが、視点が面白いしちょいちょい入ってくる哀愁ある表現がとても好きです。

  • キューバに行きたくなりました。

    若林がキューバに求めていたもの、わたしも途上国を旅した時に同じようなものを勝手に求めていたなあ、と気づきました。それを綺麗に言語化してくれていて、読んでいて気持ちよかったです。

    地球上に新自由主義から逃げられる場所なんて、もうそんなに残っていないのだろうな。そう思うとアリのように毎日働き詰めるしかないのだろうか。でもこのまま死ぬのは嫌だなあ〜

    なんて、読了後はぼうっと考えてしまいました。

    若林さんの哲学、好きです。ラジオを鬼のように聞きます。

  • 読みながらマクドナルドで泣いてしまった。弟からの推薦がきっかけで読み始めた。オールナイトニッポンも聞いていて若林さんのファンなのでようやく読めました。キューバ旅行が父の願いを叶えるためでもあると終盤でわかるのですが、心の中の父親と会話するシーンがとても好きです。いろんな人にオススメできる本です。私も旅行へ行きたい。

  • キューバの旅行記.たった3泊5日の旅ながら,作者にとって中身のグッと凝縮された,再生感溢れるものとなっている.新自由主義経済への疑問や格差社会への腹立ちなどが社会主義国キューバでくっきりし,日本の良さも新ためて感じて有意義なものとなってるようだ.写真も多くわかりやすいものとなっている.最後になってお父さんへの別れのような意味もあったのだと,若林さんの一つの区切りのようなものだったんだと納得した.

  • リトルトゥースな僕は、ラジオとこの本で、若林さんのキューバ紀行をより深く楽しく感じられました。

    親父のメガネのツル話も思い出しました。

  • キューバって、旅行先として全然思いつかない国だ。
    だいたい私に知識が全くない。
    もし行くなら、若林サンみたいに勉強していった方がいいなぁって思う。そして、この本も、読む前にもうちょっとキューバについて知っておけばよかったかなぁとも思う。
    前に読んだ「社会人大学人見知り学部 卒業見込」では、だいぶ面倒くさい人だなぁとしか思わなかったんだけど、この旅行記では、全然違う。
    海外ではこんなに変わるもんなのかなぁ。
    私にしたら、海外で、何もわからずにバスに乗るなんてありえないし、何もわからずに海に行くなんて考えられない。
    すごいねぇ。すげぇなって思った。

    そして、途中までは確かにキューバ旅行記だったんだけど、最後の方で誰かとしゃべってて、最初は自分自身に話しかけてるのかと思ったけど、どうも違うようで。
    お父さんだった。
    いろいろ考えてのキューバ旅行だったんだなぁって。

    私も日本人でよかったなぁって思う。


    ***
    前作『社会人大学人見知り学部卒業見込』から約4年ぶり、新作の舞台はキューバ!航空券予約サイトで見つけた、たった1席の空席。何者かに背中を押されたかのように2016年夏、ひとりキューバへと旅立った。慣れない葉巻をくわえ、芸人としてカストロの演説に想いを馳せる。キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない。若林節を堪能できる新作オール書き下ろし!

  • どうしてみんな、こんなにも生きづらさを感じているのかなぁ、と読み終わったとき考え込んでしまった。
    日本という国は、(日本人にとっては)圧倒的に住みやすいところだと思うのだけどなぁ。

    きっとあまりにも単一民族国家過ぎるのかな。
    だから多くの人が、本当の意味での摩擦とか、権力による不平等とか経験がなく、必死で自己主張しなくてはいけない場面もないしで、逆に小さな違いとか小さな運不運に驚くほど心が振り回されてしまうのかもしれませんね。

    私は他人が何を持っていようとまったく気にならないし、日本ってなんて居心地いいの、って日々感動すら覚えている人なので、この本のあちこちに見える「モノがあふれていない国の人は自由だ!」っていう考えにはついていけなかった。なんと表層的で稚拙な発想、とつい思ってしまう。
    貧しさや政治体制が引き起こす問題のことを考えると、とてもそんなメルヘンに考えられない。もちろん幸福度とモノの豊かさが比例していないのは事実なんだけれど。

    キューバにいて彼が自由だと思えたのは、単純に旅行ハイになってただけだと思うんだけどな。キューバ人が自由かどうかなんて関係なく。

    てことで、最初の家庭教師の話のあたりは、「なんてオモシロイの!これは星5つだわ!」と思ってウキウキと読んでいたけど、カバーニャ要塞の犬=自由!っていうあまりにも単純すぎる考え方に星が一つ減り・・・
    お父さんの思い出話が入ってくると、え?あ?テーマは家族の愛だったの?なんてちょっと意表をつかれてビックリもし、(いい話なんだけども話がブレたので)星がさらに一つ減り・・・

    ただ、その単純思考はさておき、全体としてはやっぱりおもしろかったです。
    文才あると思った。
    旅行記という意味では、村上春樹さんの「ラオスにいったい・・・」よりおもしろかったです。私はね。(偶然だけど、この二冊、表紙が似てる)
    あの会話風になっている2本一組の心の声は、そういうカラクリだったのね、なんて驚かされるところもあり。
    コンビニについての考察なんかも非常におもしろかった。

    そのうち著者の別の本も読んでみたいなと思います。

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著者プロフィール

若林 正恭(わかばやし まさやす)
日本のお笑い芸人。「オードリー」のツッコミ担当だが、当初はボケだった。
2013年に初の著作にして代表作『社会人大学人見知り学部 卒業見込』を刊行し、2017年『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』を刊行し第3回「斎藤茂太賞」を受賞している。2018年8月、『ナナメの夕暮れ』を刊行。
趣味多数、その中に読書と本の帯収集がある。『アメトーーク!』人気企画「読書芸人」の常連。

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