白豚妃再来伝 後宮も二度目なら 一 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040741215

作品紹介・あらすじ

 濡れ衣で後宮から花街へと追放されてしまった「白豚妃」珠麗。泣き暮らすしかない境遇――をばねに、貧民窟の若頭の礼央の保護のもとで、思いのほか充実した生活を送っていた。
 しかし、苦労に磨かれ別人のような絶世の美女になった彼女は後宮に再収容されてしまう!
「バレたら処刑だわ!」珠麗は懸命に後宮からの脱走を図る。だが、脱出行動が裏目に出たり、花街と貧民窟で鍛えた処世術が役立ちすぎて、冷酷なはずの郭武官にうっかり妃候補として取り立てられるほど活躍を重ねてしまい――?

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感想・レビュー・書評

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  • goya626さんの感想を読んで手に取った本です。

    何をやっても裏目に出る(客観的にはいい方向に転んでいるように見える)珠麗。アンジャッシュのすれ違いコントのような、落語のような展開がたまらなく面白い。
    それでいて、ほろりとするような展開もあり、ずっと応援したくなる主人公です。
    久しぶりに読むのが楽しみな本に出会いました。
    どうも二巻で完結のようなのですが、すぐにでも続編を読みたくなる物語でした。

  • いやはや最高に笑えて馬鹿馬鹿しくて、ちょっとほろりとするお話。無実の罪を着せられて、後宮を追い出された珠麗(珠珠)は後宮妓楼で肥桶番になったが、天来の一途さと賢さとちょっとおまぬけな人の好さで、たちまち周りの人間の心をつかみ、次に貧民街でも与えられた仕事に邁進する。人攫いに逢って後宮に戻るが、早く後宮なんかを去りたい本心とは反対に、着々と周りの信頼を得てしまうのだ。非常に魅力的な主人公だ。敵役の妃姫の楼蘭や太監守長もばっちし悪玉で面白い。

  • ふつつか悪女がおもしろかったので、こちらも手に取りました。やっぱりサイコー! おもしろい!
    なんといっても主人公のキャラが魅力的。どんな逆境でもへこたれずに這い上がる、すべきことを真摯にしている内にすごい能力がついて周りに認められる、本人の意思とは違うところでいいように誤解されて助けられる、悪意を知らず知らず受け流して無効化する。キャラクター文芸ならではの強キャラっぷりに、読者もスカッと爽快になります。
    次巻は一月発売とのことで、ラストバトルがどうなるのか、どっちとくっつく(?)のか、今から楽しみ!

  • おもしろかった!珠麗の天然ぷりに意外な頭の回転の速さ、底抜けの人の良さ、とても好きだった。
    続きが楽しみー!

  • ふつつかな悪女が面白かったのでこちらも読んでみたけど、ヒロインの明後日の方向への暴走っぷりが愉しかった。

    ヒーローが二人出て来るのは(おそらく、皇太子とあの影がそうだろうと思われる)ふつつかな悪女と同じ方向性なのかな?

  • どんな重苦しいところから始まるかと思いきや、なんだか読んでいても珠麗、もとい珠珠の行動一つ一つに、他のキャラ同様絆されて何か和む。どうなっていくかまだ見えないけど、続きが楽しみ。

  • 「いい波来てるわよ」リバースの最中にそんなこと言われたら逆流する(笑) 中村さんらしいヒロインちゃん(2作しか読んでないけどw)とにかく前向き。1度目は失敗するけど、2度目には花開く天運の持ち主。さて、男前が2人出てくるけど(あ、おねえいれて3人か!?)どっちとくっつく?どっちもどっちだよね(笑)武官は焼印入れた?相手だし他にもアレだし、賊徒集団の頭領も守銭奴な感じだし。性別違うんだけどさ、蓉蓉台詞が煉獄さんの声で再生されるのよ。うまいともよもやよもやとも言ってないんだけどさ。誰も共感してくれないよね(笑

  • 再来っていうから定番の転生ものかと思いきや、世界線変わらない中での本人の出戻りだった(笑)
    ライトノベルはあまり嗜んでこなかったのですが、「ふつつかな悪女でございますが」コミカライズの原作者の小説だったので手にとってみました。
    中村颯希先生の作品は、出てくる姫たちが美しいはずなのに、美貌や色気がでないで、根性とか努力友情勝利とか、昔の少年漫画の3大要素が全面に出ますよね。
    なにこれ、面白いってなります。
    初めは結構味の悪い状態が長引くのかと思いきや、結構姫の勢いが強くてどんどん好転するし、本人の思惑を外れて周りから愛され姫になっていくのが、なんとも可愛らしい。
    10代の少女が主人公になりがちかと思いきや、そこそこ大人な女性の攻防なので、頭脳戦や技術戦に無理感がなく楽しめました。
    最上級のハッピーエンドに向けて、続きも楽しみたいです。

  • 後宮は女の園……純真無垢な人は生きていけないんですね…。
    死に戻りの転生物かと思ったら、普通に出戻り人生でした!
    出戻りとは違いますね……無理矢理戻されたって感じですね。
    逃げ出そうとすればするほど、どんどん深みにはまっていくんですね…。
    色んな環境で揉まれたせいで、図太い神経持ったものの根本はいい人なので、人に好かれちゃうんですね。
    逃げ出すチャンスは何度でもあったのに、その全てのフラグをバッキバキに折られてしまうのは…なんか可哀想です。
    いつか自分の正体がばれてしまうのではないかと……。
    ばれたときの周りの反応を見てみたいです!
    次作も面白く読みます!

  • 珠麗が頭は悪くないのに間が抜けてるというか、うっかりしてて、素直で真っ直ぐなので好感が持てる。
    何一つ上手く行ってないのに、周りを巻き込んで皆を良い方へ引っ張り上げてる様が痛快。

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著者プロフィール

2016年『無欲の聖女』を出版して以来、『神様の定食屋』『地獄の沙汰もメシ次第』(双葉社)、『シャバの「普通」は難しい』『貴腐人ローザは影から愛を守りたい』(KADOKAWA)など多数手がける人気作家。圧倒的な登場人物の魅力と、爽快感あふれる展開に、読者から熱烈な支持を受けてやまない。Twitterアカウント @satsuki_nkmr

「2022年 『白豚妃再来伝 後宮も二度目なら 二』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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