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- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040821924
感想・レビュー・書評
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ブラックバイト、ならぬブラックボランティア。具体的には、東京オリンピック開催時に募集していたボランティアについて、「五輪貴族達は巨額な報酬を得ているのに、『労働』に値する仕事はボランティアとは何事か」という指弾をしている。
著者の言う通り、10日間も高スペックな人達を無償で拘束するというのは虫の良すぎる話であると思える。著者はJOCとイベントを取り仕切る電通に対し怒りの矛先を向けまくっている。しかし本書を読んでいて何度も違和感があった。
2018年時点の話ではあるが、大手新聞社も含めマスコミはほとんどこの疑問を呈することなく、五輪コンテンツとそれに繋がるマネーによって支配されているという論調だ。しかし少なくとも日経新聞では本書に登場する「やりがい搾取」「10日間拘束」など、ボランティアという仕組みを取ることに盛んに批判が掲載されていた。まさか本書の影響を受けた後のタイミングだったとは思えないが…ほぼ「この主張をしているのは私だけだ」的な論調だったところが本書の残念なところだった。
ちょうどつい最近、東京五輪開催による赤字額が発表されていた。各国のアスリートの活躍、もたらされた感動は確かに意義のあるものだったが、反対論が多い中で果たして東京でやるべきだったのか、また今の五輪の商業的手法に色々問題があることは確かだ。
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