毒 サリン、VX、生物兵器 (角川新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823508

作品紹介・あらすじ

第1章 テロと毒――アメリカで起きた炭疽菌テロ・オウム真理教によるVX殺傷事件
第2章 戦争と毒――イラン‐イラク戦争・日中戦争
第3章 化学兵器について――サリン・VX・ノビチョク
第4章 生物兵器と毒素兵器――ヘビ毒・ボツリヌス菌・遺伝子工学
第5章 各国の現状と防衛体制――中国・スイス・アメリカ・スウェーデン

感想・レビュー・書評

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  • 著者は台湾出身で米国で毒蛇の研究をした後に軍での兵器研究に転じ、日本での地下鉄サリン事件の捜査に協力したという、毒、兵器のプロフェッショナル

    VXガスやマスタードガスなど、よく聞く兵器がどのようなものかが簡潔に纏まっており、適度な深さで理解できた。

    驚いたのが、執筆時点で著者がアメリカの老人ホームに入っているとのことで、知性は衰えないものだな、と感心した。

  • 90歳を超える著者による、毒にまつわる経験と私見。薄くてさらっと読めた。

  • 内容的にはかなりふんわりしているので、生物・化学・毒素兵器の入門の入門といったところ。
    でも、生物・化学・毒素兵器について、著者は色々な経験や見識をお持ちだということは本書を通じてわかるので、もっとちゃんとしたものを読んでみたい。
    あと、全く関連分野を知らない人には、良い本じゃないかな。

  • 日本統治下の台湾に生まれ、米国で学んだヘビ毒学者で、日本のサリン事件解決に協力した上にオウムの中川智真正死刑囚との対話集まで出版したという奇矯な経歴の著者が化学兵器、生物兵器について概観した一冊。

    米国の炭疽菌テロからオウム事件、日本軍731部隊、金正男殺害事件から、新型コロナウイルスの生物兵機説(著者は否定的)に至るまで幅広く概観した後、民間防衛(Civil Defence)の重要性について語る。全般的に著者の見識は卓越しているのだが、いかんせん表層的に過ぎて薄っぺらいのは角川新書の編集方針がそうだからなのだろうか。あまりこの新書シリーズで面白い本に当たったことがない。

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著者プロフィール

台湾名:杜祖健(と そけん)。1930年、台湾生まれ。コロラド州立大学名誉教授、元千葉科学大学教授。台湾大学を卒業後、ノートルダム大学、スタンフォード大学、エール大学で化学と生化学を学ぶ。毒性学および生物兵器・化学兵器の専門家として知られ、松本サリン事件・東京地下鉄サリン事件では日本の警察に協力し、事件解明のきっかけを作った。2009年、旭日中綬章受章。

「2020年 『毒 サリン、VX、生物兵器』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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