パットの夢 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041002537

作品紹介・あらすじ

生まれ育った銀の森屋敷を切り盛りするパット。愛する愛族に囲まれて幸せなはずだったが、兄たち、そして妹までが結婚することになり周囲からは「売れ残り」と陰口をきかれるようになる。この人こそは-。そう何度も思いながらなかなか結婚にたどり着くことができない、そんなパットが最後に手に入れた真実の愛とは?恋愛や結婚そして生き方に迷うすべての女性に贈るモンゴメリの傑作『銀の森のパット』感動の完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 台所仕事をこんなに楽しそうに書く作家さんを私は他に知りません!
    角川文庫が挑戦しているモンゴメリの新訳シリーズ。
    以前、村岡花子さん訳で新潮文庫から出ていた『パットお嬢さん』の角川版。
    『銀の森のパット』の続編にして完結編。
    前作であんなにパットと意気投合していて魂の双子みたいだったジングルが、物語後半までちょっとしか出てこないなんて!!
    なかなか決まった相手ができないパット。
    親戚は半ばあきらめ、周りは哀れみの目で見る始末。
    しかしパットは銀の森屋敷を離れることなど考えもできないし、それでいいと思っています。
    そう自分でも思っていたはずなのに…
    どこにでもあるような町、どこにでもいそうな人々、そして誰にでも起こりそうな出来事。
    特別なことは何もありません。
    でも、モンゴメリの物語を読むと、特別じゃない人なんてこの世の中にはいないんだって気になってきます。
    『パットお嬢さん』が絶版になってしまっていたので、ようやく読むことができました。
    ずっと楽しみにしていた作品ですが、その期待を裏切らない面白さでした☆

  • 自然描写は相変わらずとてつもなく美しいけど、パットの銀の森屋敷への固執が少しイラッとする場面は多かったかも…もう少し大人になりなよ…って思ってしまう所が多かったかな。
    最後にヒラリーと結ばれたのは良かったけど、こんなに待たされたヒラリーが可哀想だなと思ってしまった。
    この本の中ならなんならパットより現実的で大人なレイの方が好きかも知れない…

  • 「銀の森のパット」の続編。赤毛のアンの設定をなぞれば、パットの幸せがどういう形で結ばれるか想像がつく。けれども、そこにたどり着くまでの長いこと!結末がわかっているのに紆余曲折しすぎ。アンだってギルバートともっと簡単に早く決着つけたと思うのだがな。いやそういえば3冊目くらいまでお友達関係に終始したのだったか…

  • モンゴメリ晩年の作品。夫のうつ病介護などでつらい時にこそ、なお空想を羽ばたかせた作品。

  • 銀の森屋敷に住むパットが、少女から大人の女性になるまでのお話。『銀の森のパット』の後編にあたります。
    様々な出会いがあって、パットがすくすくと成長していく前編と違い、後編は様々な別れと変化が凝縮されている印象を受けました。
    最後の場面は無理やり収束させた感じがして物たりませんでした。
    読み終わったあと、なんだか自分が30年ほど年をとったような気がしました。

  • モンゴメリの世界観たっぷり。

  • パットの20歳から婚約までの話。
    モンゴメリのお話はやっぱり好きだと再認識。

    ジドがいわゆるヨセフの知らない一族と結婚するとは。
    さらにあの愛しい愛しい銀の森屋敷があんな悲劇にみまわれるとは。

  • まず表紙を観た時に、映画「アンの青春」のラストシーンだと思いました。
    で、読んでみたら想像した以上に赤毛のアンでした。
    でも、そういう展開の方が安心して読めるというかそうでなくてはいけない気もしました。
    なんだか「赤毛のアン」をもう一度読み直したくなりました。

  • プリンスエドワード島の自然に浸って育つとパットのような娘になってもおかしくないと思えてしまう。
    屋敷が好きで家族が好きで彼氏はその次ってなんだか楽しい。いろいろあって最後には彼の元へ行くことになるのだけれど、パットのほとんどは屋敷と家族で出来ている。それを受け入れられる人でないといけなかったのね。
    二人が作る新しい家族を想像すると心が暖かくなります。

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著者プロフィール

1874年カナダ、プリンス・エドワード島生まれ。1908年に最初の長篇小説『赤毛のアン』を出版。世界的ベストセラーとなる。オンタリオ州に移り住み、その地で数々の作品を執筆した。42年トロントにて逝去。

「2012年 『パットの夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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