空想オルガン (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 143
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003794

感想・レビュー・書評

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  • 伏線の繋がりが読み返さないとよく分からず。
    記者がやたらと前に出てくるな、と思ったら、とか。
    その奇跡まだ出てくるんだ?とか。
    今作も楽しめた。

  • 2016/4/19
    先生の秘密が気になる木。
    やっぱ読んだらすぐここに入れないと忘れちゃうな。
    いろんなバージョンの表紙があるようです。

  • 輝いた時間の記憶を、糧にして。

    ハルチカシリーズ第三弾。いよいよコンクールに臨む清水南高校吹奏楽部。ところがコンクール当日でも、難題が降りかかってきて――。

    ハルチカシリーズは、青春真っ盛りの高校生活がメインだけれど、すぐ隣に青春を通り過ぎた人たちがいて、チカやハルタが解く謎は、彼らの青春が決してきらきらしただけのものではなかったという真実なのだ。チカとハルタ、それから仲間たちの高校生活だって、決して明るいだけのものではない。知りたくなかったことや、傷ついたこともある。けれど、物語は語られる中で、きらきらした青春へと描きなおされる。読者は(もしかしたら書いている作者も)、爽やかな青春物語としてこの作品を受け取る。そこに一抹の寂しさを感じながら。

    「イントロダクション」「ジャバウォックの鑑札」「ヴァナキュラー・モダニズム」はほぼチカの語り。けれど最後の「空想オルガン」はある男(「ジャバウォックの鑑札」に出てきた“フリーライターの渡邉”であることが最後でわかる)とチカの語りが交互に出てくる。ある意味「空想オルガン」は特殊。謎を解くのはハルタでもチカでもない。キーパーソンはクラリネットの芹澤さん。「ジャバウォックの鑑札」では、まさかこんな方向に転ぶとは思っていなかったのに。

    「イントロダクション」は、この『空想オルガン』だけではない吹奏楽部で過ごした高校生活という青春時代を過ぎたチカの語りだ。突き放された気持ちにもなるが、他の章が、より青春まっただ中として爽やかにも感じられる。しかし寂しさは否めない。

  • 草壁先生の過去は気になるけどこいつはムカつくな! と思っていた渡邉さんが…まさか何も暴かずに退場するとは思わなかった。

  • タイトル作のオチが全く予期していなかった人でびっくりした!
    短編集な感じなのにストーリーがちゃんと繋がっていて、最後は少し泣ける。
    高校生に戻ることができるなら吹奏楽部に入るのもいいなぁと思わせてくれる一冊でした。

  • ちょっとカタルシスに陰りの見えてきた感が否めないが,よくあるシリーズものとは異なり,時間が常に流れていく中での主人公達の成長と視点の変化が楽しめる.

  • 相変わらず謎解きの謎がヘビーなものばかり。登場人物ごいい人ばかりでお話に引き込まれる。青春ていいなという気分に。

  • ハルチカシリーズ3冊目。いつもハルタとチカちゃんの会話が楽しい!チカちゃんの言動も好きです。「ジャバウォックの鑑札」…犬の飼い主が2人出てきて、どっちが飼い主か推理するお話。「ヴァナキュラー・モダニズム」…家を借りるため借りようと思った家の謎を解く。「十の秘密」…上手い吹奏楽部のある高校の謎を解く。「空想オルガン」…それまでに出てくる渡邊さんの仕事に注目するもの。最後の終わり方が良いです。

  • ハルチカシリーズ第3弾。
    二作目からだいぶ経ってからの購読。
    清水南高校吹奏楽部が地区大会から東海大会まで進む間に繰り広げられる、青春ミステリー。

    各編を読み終わったあと、もう一度序章を読み返したときの「そうだったのか」と府に落ちる感じがたまらない。時に切なく、でも 前向きな結び。

    『十の秘密』は意外と泣けるし、衝撃だったのは表題にもなっている『空想オルガン』。
    いつもと異なるある男性主人公目線。
    全く関連のないサイドストーリーかと思いきや、、、まったく不意を突かれました。
    いろんな意味でやられました。あぁ~‼

  • 面白かった〜。どんどん面白くなる。頑張れ!

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著者プロフィール

1973年静岡県生まれ。法政大学卒業。2002年『水の時計』で第22回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。著書に『1/2の騎士』『退出ゲーム』がある。

「2017年 『ハルチカ 初恋ソムリエ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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