魔神館事件 夏と少女とサツリク風景 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (515ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004401

感想・レビュー・書評

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  • ラノベ的ミステリ小説。山奥の雰囲気たっぷりの洋館に、何かを暗示するような禍々しい魔神像、悪天候によるクローズド・サークルと、お膳立てはバッチリ。次々に事件が起こるものの、真相は割とトンデモな方に入るのではないかなー。だって犯人は○○○だなんて、ねぇ。でもキライではないです。ところでハテナちゃんは本当にロボットなのかなぁ? 最後まで読んでみて、そこが一番気になるところかも。とりあえず次作も読んでみようと思います。

  • おかしいぞ、読んだことがある(;´Д`)

  • 純本格的なとてもいい作品。面白い。

  • 久々に推理小説を読みました。
    メフィスト系をよく読んでいた大学生のときのことを思い出しました。

    ノベルスの時もそうだったけどこういこういうミステリーって、キャラクターを好きになれるかどうかが、結構読み進めるポイントな気がします。

    その点、この作品の3人はなかなかチャーミングでした。まぁ若干、ラノベっぽくはありますが。

    またこの3人に会いたいと思ったので、続きの巻も購入する気がします。

    しかし次は学園ものかー。この挑戦シリーズと言う試みもやっぱりミステリーファンとしては好きです。笑

  •  山奥の不気味な館に人が集められ次々と殺人事件が起こるという、わりとよくある感じの推理小説として始まりました。
     オチが、伏線は会ったものの、非常に意外なもので唖然としてしまいました。ちょっとこれはどうなのだろうと思いましたが、面白かったとは思います。
     不気味な館の雰囲気はよく出ていましたし、所々で入る主人公の黒彦と果菜のコミカルなやり取りも面白かったです。

  • 館ミステリーという言葉に惹かれて手に取りました。
    私はこのような感じのミステリーが好きなので、とてもスラスラと読み進めることができました。でも正直、結末には少し物足りない感が残ってしまったような…
    誰が犯人なのかどきどきしていた分、最後の種明かしには「それってアリ?」という気持ちでした。
    もう少し工夫したトリックがあればよかったかも…;

  • 帯を考えた人間は本を読んだのか疑った。
    ラノベがベースのミステリー。テンプレへの挑戦って感じで読めたのだけど、オチがわかるとミステリーとは呼んで欲しくないものだった。

  • ミステリーとしては、アンフェアな展開。トンデモ系のミステリー。
    登場人物のキャラクターは、漫画的とは言えるものの、面白く作られているが、結末が序盤と整合性がとれていない。ホラータッチのストーリー展開やSFにしていれば、不満は感じなかったかも。

  • 館に集められた11人。メイドも執事もコックもその中の一人。間に書かれる夢にふむふむ、しながらも、いやはやそうくるかーなオチでした。うまい演出である。昔よく読んでた本に似た感じのがあった気がするんだけど、タイトル思い出せないんだよなぁ。探偵役もないだろうと思わせておいてからの……って感じであった。厚さの割にサクサク読めた。キャラクタ的にも悪くないが、若干戯言が被らなくもない……。
    天候の回復タイミングと、死者の数的に、いや計画的に魔神復活は無理じゃないか……と思ったのだけれど、最後怒涛の勢いで殺されていく予定だったのかな。

  • 館ミステリーでありながら、最後にそのことがどうでも良くなってしまった。次も、期待してしまう。読了感が、とても良かった。

  • オチにびっくり…!
    でもそれも含めておもしろかった。
    読みやすく情景が想像しやすい文章だったので、読んでる間中頭のなかでカバーイラストの絵でお話が再生されていました。ハテナちゃんかわいい。主人公も等身大ですてきな少年で好感が持てた。
    好みの設定やキャラだったので、続きも楽しみ。シリーズ全体のオチみたいなものはつくのか(ハテナやお兄さんのこととか)、そこが気になるところ。

  • 「館ミステリへの挑戦状」に惹かれて。でも、この帯の文句は余計だったと思う。
    意外な真相は、まあいいのだけれど、それまでの過程に真相を盛り上げるだけの魅力を感じなかった。

  • 高校生の白鷹黒彦が『世界最高の知性』と呼ばれた青年と、頭のネジが飛んでる感じのぼくっ娘の兄妹と共に魔神館で連続する殺人事件に挑む館ミステリ――のハズが、なんともトンデモな結末に。伏線の量は少ないし、論理も甘々で決して褒められたものではないけれど、それでもこれは現代ミステリ史に残る稀代の迷作だと思う。読み終わった後に脱力すること間違いなしの代物ながら、壁本とうっちゃり投げ捨てるにはインパクトが強すぎる。このオチは新しいです。どことなく『クビキリサイクル』の香りがするのはご愛嬌?

  • 久し振りに壁に投げつけたい本に出合いました。

  • 「館ミステリへの挑戦状」という帯に惹かれて即決で購入~。
    キャラクタや文章は非常にラノベタッチなのに、見取り図や見立て・舞台設定などの本格要素はふんだんに盛り込まれていて、そのギャップが面白かったです^^

    真相やトリックに関しては、本格好きには「邪道!これは好かない!」と「テンプレへの挑戦だ!いいねー!」で両極端に評価が分かれそう。私は他の点に読み応えを感じたので、あのアンフェア感たっぷりのラストに関しては言及しません!(笑)ネタばれになるしかないしね!

    面白かったのは、主役3人の立ち位置ですね。
    世界最高の頭脳と言わしめる美青年と、彼が「創り出した」妹と、天才絵師の息子である白鷹くん。
    お約束の「変人探偵」と「平凡ワトソン」ですねハイハイ・・・と読み進めていったら、中盤で推理を展開したのがワトソン役だと思っていた白鷹くん。これは意外(笑)。最近、こういう小さなテンプレ破壊ものがツボにハマるなあ。

    そうかと思いきや天才青年もちゃっかり天才的頭脳の閃きを見せ付けてくれちゃって、その論拠になったのが論理的思考ではなく「自分の感覚」なのも面白い(笑)。ここまで本格推理小説の常道を逸れると、いつもの私なら「はいはい邪道!星2つ!」で終わりそうなのですが、随所に散りばめられた本格要素が評価を引き戻してくれたので星3つです。これは意外な読み応え。
    テンプレな本格物はちょっとお腹いっぱい、な方にオススメです。




    亡き父親の代わりに「魔神館」と呼ばれる洋館の落成パーティに参加することになった高校生・白鷹黒彦。12星座に見立てた石像と、星座に対応して招待された奇妙な招待客たち。彼等が集った夜、不可解な殺人事件が発生する。嵐で孤立し救援を望めない中、次々と人が見立てになぞらえて殺されていく。人間の仕業とは思えない犯行の真相を解き明かすのは、天才的な頭脳を持つ犬神博士か、それとも平凡な男子高校生か?

  • 王道の館ミステリ。伏線もあったのだが…。わかりやすく不気味で舞台と登場人物は魅力的です。読了後のモヤモヤ感は謎解き部分に対して、爽やかさは登場人物たちに対して、という感じでした。

  • 嵐で孤立する洋館という、ごくありがちなミステリの舞台での話。

    舞台設定や登場人物設定に特別凝ったことはないが、作品全体を通して感じさせる、何とも言えない気持ちの悪さが良い。

    読み始めは、ヒロインの空気の読めない感じが、全体の雰囲気と相反して浮いたイメージ。中盤まで読んでいく頃には事件の不気味さとのバランスがとれていくが、それまではうっとうしいかも。

    最後は、肩すかし感はぬぐえないものの、まぁそういうのもアリかなという感じ。
    個人的には面白かったが、謎解き目的だとどうだろうというところだった。

  • ミステリーとホラーとスプラッターがミックスされたような本筋は。。。
    でも登場人物のやりとりや言葉、ちょっと心に刻んどこうと思うことあったかも。
    お兄さんのことかなり気に入ったのと、黒彦とハテナが可愛かったから、オマケで☆3つ。
    黒彦の迷探偵ぶり面白かった。シリーズの次回作もきっと新刊で買うと思う。

  • それってありなの?ってなった。
    帯に書いてある館ミステリへの挑戦状ってそういうことなのねって妙に納得した感じ。

  • 画家であった父の代わりに魔神館に招待された白鷹黒彦。同じく招待された天才・犬神博士と犬神果菜と共に魔神館に到着する。怪しい雰囲気の屋敷。館の元の持ち主・香具土の自殺。12星座に合わせて招待された招待客達。到着初日の夜中に殺害された主人の東作茂丸。嵐のために閉じ込められた人々。被害者と共に星座のモニュメントが破壊される。磔にされたメイドの西木露子。籠城中に殺害される久作川。黒彦の見る夢。交通事故で死んだと聞かされていた黒彦の両親の死の真相。

  • 始まりかたはこのみだったので、読んでみたが、トリックがちょっと物足りなかった。

  • 黒彦と犬神兄妹のシリーズ(と言っていいのか・・・)1作目。
    次回作の内容をぜんぜん知らないので、
    上記3人とも再登場しているのか定かではありませんが。
    とりあえず、シリーズ物として認識しています。
    簡単に要約してしまうと。
    陸の孤島で繰り広げられる連続殺人、魔術風味です。
    誰が探偵役なのかいま一つすっきりしないけど、
    黒彦くん(16歳)が頑張ったよ、という感じです。
    医者、IT実業家、天才博士に、有名シェフに画家と、
    多才な面々の中、一高校生がやむにやまれず推理しています。
    かなり乱暴ですが。
    探偵役として(読者と登場人物両者から)一番期待された天才博士は、
    その変人っぷりが遺憾なく発揮されて、てんで非協力的です。
    トリックやら犯人像には賛否が分かれる気がします。
    私は少し大雑把に感じました。
    あと、館に足止めされた面子ですが、
    館の主と執事以外皆20代(かそれ以下)と、
    妙に世代に偏りを感じて違和感が少々ありました。
    ただ登場人物達は興味深かったです。
    犬神(兄)はそのエキセントリックさが、
    犬神(妹)はその天真爛漫さが共に過剰気味で、
    その裏に何かあるのではと期待させられますし、
    黒彦くんにしてもまだ何か有りそう・・・。
    その辺りはシリーズを通して徐々に判明するということなんでしょうか。

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著者プロフィール

1977年、奈良県生まれ。大阪国際大学経営情報学部卒。2002年「やがて世界は詩に至る」で出版デビュー。「THE CHAT」「THE QUIZ」などで異色ホラーミステリー作家として注目を浴びる。著書は他に「時間島」「タイムカプセル」「庵谷高校の死神 閉ざされた校舎と見知らぬクラスメイト」(ここまですべてアルファポリス)、「天空高事件」「幻双城事件」(角川文庫)、「へたれ探偵 観察日記」シリーズ(幻冬舎文庫)などがある。

「2017年 『君が何度死んでも』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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