- Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041013366
感想・レビュー・書評
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朝ドラの関連本とは知らないで、本屋で平積みになってるのを見て、面白そうと手に取りました。
物語は、感受性が豊かだけど内気で引っ込み思案な17歳のリタが春の訪れを感じるとこから始まる。
そして、彼女の人生の様々な局面が、短いシーンを切り出すように描かれる。
その行間から、いつまでも暮れない夏のスコットランドの夕方の光や父親との絆や年の近い姉妹との微妙な関係や伝統的な家庭の暖かさが伝わってくる。そして、いつの間にか、恋心や自分の道を歩こうとする強い意思や、別離や、祖国を離れた先で出会うぶしつけな視線や、戦争の兆しや、家族への思いや、すれ違いや・・・いろんなものが描かれる。
彼女の周りの人が、彼女のことをちょっぴり批判的に見てるとこも挟み込まれてて、確かに、そんなふうに思われるのも無理ないなぁって感じたりもする。でも、かえって、そのせいで、彼女のことが血の通った一人の人間として浮かび上がってくる。
森瑤子さんの作品をもっと読んでみたいなぁと思いました。
それと、この小説は英訳されているのかなぁ。スコットランドの人がこれを読んでどんな感想を持つのか、ちょっと聞いてみたいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旅先の本屋でふらりと出会ってしまうような本があります。
なんとなく立ち読みをしたら吸い込まれてしまったような…。
大好きなニッカウヰスキーの父、竹鶴政孝氏の妻リタさんの物語。NHKの朝ドラにもなるそうです。
なかなか波乱に満ちた人生。異国の地で彼女は何を思い暮らしていたのか、それを感じてみたい。 -
久しぶりにぐんぐん引き込まれる物語に出会った!リタがどんどん強くなっていくところが良かった。強くなりすぎたリタが最後には丸くなるところも○。どうしたら、あんなに強くなれるのか。。。