- Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041013526
感想・レビュー・書評
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長ったけど読み応え充分だったが、終盤の誤字で一気に冷めた(¯―¯٥)
気分転換にシャワーを浴びてエンディングへ。
理屈抜きで面白い話ではなく、インドと日本の商売の仕方の対比やインドのカースト制度など興味を持つきっかけになる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の企業人の考え方を代表するような藤岡と全く異なる境遇の中で生きてきたロサの思惑の違いや対比が感慨深い。それにしてもインド社会や水晶発振デバイスなどに関して相当深く調べ上げてきただろう篠田節子さんには脱帽だ。
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惑星探査用の高性能水晶振動子を作るため、精度の高い水晶の原石を求めてインドのある村にやってきた、山梨の小さな水晶デバイスメーカー社長の藤岡。その村はインドでも先住民族の住む村で、水晶を得るため藤岡は地主、NGO、宝石商、インド人経営者、先住民、などインド社会の様々な階層の人たちと接触するが、インドの複雑な民族の歴史としたたかな現状に翻弄されていく。
著者デビュー25周年記念出版とあるが、県庁所在地の書店にはあったが悲しいかな地方小都市の我が市には無かった。。篠田氏のインタビューなどによればインドの鉱物とその周辺に住む多くの部族に興味があり、その部族の話を書きたかったと言っている。「小説ではなく大説」で、日常身の回りのことを書く小説ではなく、大説、世界にはこのようなこともある、ということに思いを馳せてほしいと言っている。今までにも「ゴサインタン」「弥勒」などネパールあたりが関係するものがあったが、その系譜か。
不思議な能力を持つ部族の少女ロサと、一筋縄ではいかないインドの民、そこで必死に己の仕事をまっとうせんとする藤岡。暑くて湿気があるのでは?と想像するインドの熱気が伝わってくる。国は違っても人間個人は分かりあえる、とはよく言われるが、ここではやはり国情の違いは大きな岩である、と感じる。 -
読んで良かった。
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2015.1.16