土方歳三 (下)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019849

作品紹介・あらすじ

新選組の副長として恐るべき統率力を発揮した歳三だったが、新選組はやがて新時代の大きなうねりに飲み込まれていく。かつての仲間との別れ、戦いに次ぐ戦い、壮絶な最期。土方歳三の生き様を見事に書ききった下巻。

感想・レビュー・書評

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  • 前半よりは面白い。土方さんは新選組の副長である時よりも函館時代の方が生き生きしていて、人間らしくて好きだな。儚い人生に涙したけど、長生きするよりも、仲間と共にこの世を去れた方が幸せなのかもしれないとふと思った。

  • 感動系ではなかったが星五つ。「函館売ります」に続く富樫倫太郎の小説だが、こちらの方が面白かったように感じた。(ずいぶん前に「函館売ります」を読んだので、おぼろげながらの比較。)

    土方歳三と新選組は、どちらかというと暗い話になりがちだが、本書は箱館戦争では常勝将軍とまで言われた土方の、痛快な戦いぶりが最後まで続いた。

    久々に小説を読み終えるのが残念な気持ち(別れを惜しむような気持ち)を味わえた。

  • 新選組の副長として恐るべき統率力を発揮した歳三だったが、新選組はやがて新時代の大きなうねりに飲み込まれていく。かつての仲間との別れ、戦いに次ぐ戦い、壮絶な最期。土方歳三の生き様を見事に書ききった下巻。

  • 京都・壬生寺で壬生狂言を見たり、三条の池田屋跡に行ったことがあったけれど、当時は新撰組の歴史とか微塵も知らなくて「ふーん」程度であった。

    新政府軍と旧幕府軍、当時どちらに正義があったかわからないが、土方歳三の生き様は素晴らしいと感じた。

  • 土方さんが最期に、試衛館の面々を思い出しながら逝く場面は胸がいっぱいになりました。
    激動の時代を駆け抜けた彼ですが、やはり試衛館時代というのは、かけがえのない宝だったのだなぁと。

  • 新撰組・土方歳三の生涯記。上下巻。

    上下巻の割にはサラサラッと駆け抜け過ぎかなぁと思ってしまった。函館戦争あたりの土方は同著者の他の作品でも読んだことがあるけど、土方がカッコいい!と思ったのは、この作品でも結局、最終章のその部分だけだった。他のところでは、元々運が無いというか、ココというところで近藤らに一歩譲ってしまったりとかでヤキモキする場面が多かった。まぁ、そこが土方の人間的でいいところでもあるんだけど。
    他の時代モノではスカッとする場面も多い富樫作品なのだけれど、今作はそれがあまりない印象で終わったかな。

  • 下巻。
    榎本や人見に近藤・沖田の影を見ている土方が切なかった。やっぱり土方歳三の生涯 後半は物悲しさがある。

  • 「土方歳三」富樫倫太郎◆創作の部分も多そうですがオリジナリティがあって、よく見るエピソードを繋ぎ合わせただけにはなっていません。蝦夷で性格が変わったとする説もありますが、この土方は変わらない。周りが変わりゆくのを、諦めと淋しさを持ちつつ見ていたようです。この土方の描き方は好き。

  • 上巻を読んで「どうも淡々として土方歳三に感情移入しづらい」と思った。 新選組に追い風が吹いている時はおとなしかった土方。それが下巻で逆風が吹き始めると突然、生き生きとしてくるのだ。やっと土方に魂が入ったという感じを受ける。試衛館時代からの仲間との別れに涙し、愛した女性との別れにまで涙を流し感情表現まで豊かになる。本当に土方歳三という男は戦うことが好きだったのだろう。敗戦に敗戦を重ね、北の地まで到達しても、土方歳三は諦めない。後ろは振り返らない。やはり魅力的な男だ。下巻も読んでおいてよかった。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 生真面目であり、余計なことは一切話さない。この武骨な生き方が、多くの人をいまだに惹きつけるのでしょうか。
    武士ではなかった土方歳三が、一番最後の最後まで、意地を貫き通したわけですね。

  • 惚れてまうやろー。

  • 池田屋事件以降土方さんが亡くなるまでの物語。新選組のため、仲間のため、そして己を貫き通すため。その生き様がとてつもなくカッコいい(下巻)でした(*´ω`*)

    ずっと疑問だった「会津藩の籠城の時土方さんは何故会津を離れたのか」の答えを知る事が出来て良かったです(*´∀`*)(史実ではなく物語上の話なのかもしれませんが)容保さまが籠城をする前日土方さんと会談し、土方さんが援軍を求め会津を離れた事。拒まれ、奥羽越州列藩へ赴き仙台へ行くがまた拒まれてしまった事。きっとこの時には会津はもう…だったのでしょうか?仙台にて榎本さんと出会い、土方さんは函館行きを決めています。この小説にはこの時の心情は細かく描かれていませんが、断腸の思いだったのではないかと思います。

    この後北上を続け、追い詰められていく中、土方さんの感情が豊かになっていく所も印象的でした。苦しいながらも連戦連勝する土方軍。いきいきと戦う姿はカッコよく、その反面己の終わり方を考える姿は切なかった。最後の最後、新選組の皆んなが土方さんを迎えに来るシーンは胸がこみ上げてきました。

    読み応えのある1冊でした!

    佐和さんや鉄之介、伊庭さんとの別れの部分。目新しいシーンもあって面白かったです(*´∀`*)2016.2.22.読了。

  • いや〜歳三ファンとしては、35歳で函館で死すまでの生き様は、カッコ良すぎだ。

  • やっぱり土方歳三はかっこいい!

  • 読まなくても良かった。とっても残念だ。なんで、楽しくなかったのだろう。大好きなのに。

  • 土方さん、死んじゃった

  • 函館戦争は別のシリーズと全くかぶっているので、それをなぞる感があるので新鮮味は乏しい、

  • 新撰組のほんは幾つか読んだけど、鳥羽伏見の戦いから、五稜郭の戦いはあまり読んでいなかったので、おもしろかった。思想より、ただ、戦が好きな姿勢や冷酷な面の中にも、仲間や好きな女の人への優しさが垣間見える、漢気のある土方像に好感がもてた。

  • 池田屋事件後から函館で彼が戦死するまで。
    ここでもやはり新選組のメンバーは近藤、沖田くらいしか目立ってはいません。油小路の変の辺りは伊東派との駆け引きが面白い。
    鳥羽伏見から段々と近藤との距離ができてくる中で、それでも淡々と新選組の土方としていようとするところは、共感度が高い。
    この巻自体が五稜郭での出来事が中心となるので、そのあたりで伊庭八郎の出番は多いかな。

    土方歳三という一人の青年の生涯を駆け抜けるように描いた作品という感じだったかなぁ。
    後半のスピードが速くて……。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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