- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041039991
作品紹介・あらすじ
地獄が仕事場という謎の男。希望がない毎日を送っている私は、その男の話を聞くうちに男の境遇が羨ましくなり、酔った勢いで「代わりたいですよ!」と言い放つ。そこから私の地獄での地獄の日々が始まった。
感想・レビュー・書評
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「三丁目の地獄工場」
短編5つ。「怪人村」は、陽気な狂気。みんなおかしいね!
「女瓶」はホラーで純愛(?)ちょっぴりグロ。
「ぼくズ」「キグルミ」は、つまりどういうことなの?的面白さ。
「地獄工場」は、ウフフとなるシュールさで、つまり全部おもしろかった。
正直、「怪人村」を読んでいる途中で、なにかとんでもないな??と読み続けるかどうか少しだけ悩んだけど、いやぁ面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『牛家』と比べると、通っている筋がはっきりしているような気がする。
けれど、一つ一つの細部に目を凝らすと混乱しそうになる。
アルチンボルドの絵画のようだ。
『キグルミ』を読んだ後、視点の書き分けのうまさと、演劇を小説の構造に落とし込んだ斬新な形に鳥肌が立った。
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ホラー短編集。シュールでえげつなくって、たしかに読後感は悪い……けれど、嫌じゃないなあ。
お気に入りは「地獄工場」。え、今の地獄ってこんなんなってるの? ってのにびっくり(笑)。こんなにシステマチックな地獄……これはこれですっごく嫌かもしれません。「地獄」のイメージは完全にぶっ壊されたのだけれど、怖いと言えば怖いな、この地獄は。
「女瓶」は、前作に収録されてた「瓶人」との繋がりが楽しめる一作。前作気に入った人は、これも必読。 -
『牛家』で体験した、あの異様な世界観を期待して岩城裕明氏の新作を手にとる。『三丁目の地獄工場』…何と仰々しいタイトルなんだ。期待度はMAXに上がる。5篇を収録した短編集でバラエティーに富んだ内容はいいのだが、僕個人はまぁまぁ面白いものとつまらないものがハッキリと分かれた結果となった。シュールで脱力感のある松本人志のコントをもっとシリアスなテイストで味付けした本作は今回僕にはフィットしなかった。でもこういうのはハマる人はきっとハマるんだと思いますけどね。
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いい意味の意味不明な話が多い。
気持ちの悪さや後味の悪さが楽しめる短編集。
なにかに基づくホラーではないので、各話に深堀はされない。
書かれた作品に対しての不安感が強いので一味違った怖さを感じることが出来る。
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深夜の馬鹿力のコーナーみたいな話だな
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タイトル作品のあらすじが面白そうだったので。短編五つ。
「怪人村」、「女瓶」
一部グロいだけでそんなに。
「ぼくズ」
最初2人かと思っていたけれど…。
最後の方の読み方を間違えていて意味が分からずかなり苦戦した。
共通の文のあとはまた順番が最初からになるかと思いきや、前の順番が維持されていたという。
「地獄工場」
地獄の需要が低くなって遂にビルの中に。
確かにあれだけの事後を維持するにはコストや人件費が…と考えると面白い。
でも他の獄卒はそもそも人間ではないのか?
その割には普通の食堂で食べたりしている…?
最後、主人公がちょっとかわいそう。
「キグルミ」
入れ子状態のような、何が何やら分からなくなりそうな。
台本のように役名とセリフだけの部分と役者が喋っている部分との使い分けに意味はあるのか分からなかった。
こんがらがりそうなところを整理しながら読むのは楽しかった。
「ぼくズ」、「キグルミ」は別にホラーでもないような…。 -
奇想天外ではあるけれどホラーではない。物語も少々難ありと言った感じ。
あらすじ(背表紙より)
「代わりましょうか?」仕事に疲れ果てていた私は、居酒屋で謎の男に声をかけられ、ヤケクソで「代われるもんならね」と応えてしまう。気がつくと本当に男と入れ替わり、毎朝“地獄”に出勤するはめに―「地獄工場」。片足を異常な長さに改造されてしまった男が見た世界とは?―「怪人村」。死者を漬けると数日後に蘇るという瓶に、女の子の死体を漬けこんだ僕―「女瓶」ほか、不条理の天才が描く、世にも奇妙な5つの恐怖。 -
こちらはかなりトリッピーな作品です。ハマれば著者の世界観の中毒になるのでしょうが、少々読みにくさがあります。そろそろストーリー重視の長編が読んでみたい!