深海大戦 Abyssal Wars 超深海編

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 28
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044391

作品紹介・あらすじ

映画監督、マンガ家、ロボット工学者、書評家ら、多くのクリエイターを魅了した海洋SF大作、ついに完結!!

「まさに深海と呼ぶに相応しい重厚さ。「生命」の深淵に迫る真理がそこにある。ひたすら桁違いに面白すぎる!」
大暮維人氏(漫画家)


「人はフロンティアをなぜ求めるのか。“人間”という存在に関心のある者、すべての心をつかむ壮大な物語である。」
前野隆司氏(ロボット工学者、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント教授)

<世界>
 21世紀後半、海中の様々な環境に適応するため、肉体や遺伝子を改造した人々が活躍する時代。従来の人との差異は社会的、文化的にも広がり、新しい人類種「ホモ・パイシーズ:魚人」が誕生しつつあった。そして、海中で人類が活動するために、陸上や宇宙空間で想定されるものとは全く異なるコンセプトのロボット「イクチオイド(ichthyoid)」も開発される。国土と国家から離れた海洋漂泊民(シーノマッド)を送り出して数十年。人類は、利権と争いの相剋を深海にまで広げていた……。

<あらすじ>
 幽霊潜水艦を巡る攻防の後、独立に揺れる沖縄州で、宗像逍は亡友・磯良幸彦と縁のある人権擁護団体「シギラ」メンバーの風子を訪ねる。しかし前園隆司と名乗る男が率いる謎の武装集団に、彼女はさらわれてしまう。前園は、宗像が属するシー・ノマッド(海洋漂泊民)集団「オボツカグラ」上層部のブレーン的存在であった。
 本当に前園は味方なのか? 疑心を抱きつつも、那覇で敵対するシー・ノマッド集団「ティアマット」の刺客に襲われた宗像は、前園を頼りグアムへ脱出する。そこでも執拗に命を狙われるが、安曇レイラの助力も得て危機を逃れた宗像は、<タンガロア>が造られた真の目的を前園から聞かされる。それは、アレソップの向こう側=カチャウ・ペイディの真実だけでなく、宗像がこの世に生まれた意義をも問うものだった。
 世界最深部に潜り、この宇宙の境界をも超えようとする宗像――その行動を阻止すべく、ティアマットがハワイ島沖に立ちふさがる。そして宗像を支えるオボツカグラは、宿敵との決戦に挑む。
 二つの世界が迎えるのは支配か、融合か。人類は、深い海の底で未来に直面する!!

感想・レビュー・書評

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  • 大風呂敷も伏線もすべて回収して完結!そこそこ楽しめた。

  • あー、設定の割に軽いんだ。ラノベの類だろう。
    華竜の宮とか、エヴァとか、ガンダムとか色んな先人の色が見える。
    だけど取り敢えず、アスカ並みのツンデレで、アスカ以上に可愛いレイラが取り敢えず可愛かったことで、それで良い。

  • 「深海大戦」最終作。
    第1巻は凄く面白かったんですよ。水中特化型バトルスーツ、別名イクチオイドの操作系の描写が素晴らしくて以降のバトル描写を楽しみにしていたんですけど、
    2巻目から話が大きくなって来て、3巻目はとうとう地球の未来を担う運命を背負ってしまう主人公。話もすっかりハードSFになってしまいました。
    それはそれでいいんですけど、当初のバトルスーツ操作描写系SF(そんなジャンルないけど)の期待が高かっただけに、ちょっと肩すかしをくらった気分。
    味方のバトルスーツ描写は細かく、更に多様な機種があり楽しめましたが(タンガロアが実験機で当初1機しかないってのもガンダムっぽくて良し)、
    対して敵機種で印象に残るスーツはダゴンだけ。バトル回数は多かったのでもっと多様な機種を出しても良かったのでは。ボスはいつも赤い機種に乗ってるとか。(まんまガンダムだけど)
    ハードSFとしても良く出来ていましたが、最後はダゴンとの一騎打ち。スーツバトルでは決着がつかず、とうとう生身の殴り合いと言う肉弾戦。
    最後の最後に共生体の離反に合い自滅するボスキャラ。ハリウッドSFっぽくて良いです。
    レビューを書いていて気付いた。1巻はバトルスーツSF、2巻はアドベンチャーSF、3巻は第3種接近遭遇SFだったのかな?
    安曇レイラの身に起きる奇跡は更に良かったね。ちゃんと伏線があったし、その手があったか、やられました、って感じ。
    総じて満足できる内容でした。ハリウッドで映画化してくれないかな。

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著者プロフィール

ふじさき・しんご 1962年、東京都生まれ。米メリーランド大学海洋・河口部環境科学専攻修士課程修了。科学雑誌『ニュートン』編集室に約10年間在籍。英科学誌『ニューサイエンティスト』に寄稿していたこともある。1999年に『クリスタルサイレンス』(朝日ソノラマ)で作家デビュー。早川書房「ベストSF1999」国内篇1位となる。現在はフリーランス。ノンフィクション作品には生命の起源に関連した『辺境生物探訪記』(共著・光文社新書)のほか『深海のパイロット』(同前)、『日本列島は沈没するか?』(共著・早川書房)がある。小説には『ハイドゥナン』(早川書房)、『鯨の王』(文藝春秋)など多数。



「2019年 『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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