屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション3 (角川ホラー文庫)

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  • 角川グループパブリッシング
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レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053300

感想・レビュー・書評

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  • よしもとばななさんの王国シリーズを立て続けに読んで、少しばかり精神的な世界に入ってしまったので、そこからとりあえず抜け出そうと思って選んだ。
    物語だから空想ではあるものの、淡々と出来事だけが綴られる文章を読んでいたら、バランスを取り戻した。

    表題作である短編と、「暗黒星」という中編ミステリの2本。
    表題作は犯人が綴る犯罪の流れを描いていて、暗黒星は推理もののミステリ。
    ホラー&ファンタジー&ミステリ、みたいな。豪邸で起こった連続殺人事件の謎に、明智小五郎が挑む。
    ちなみに予想してた犯人が当たったから、よし!と思った。笑

    江戸川乱歩の小説って、どこか悲しい部分があるところが好き。湿ってて妖しくて独特の余韻が残る。

    このシリーズ8まであって装丁も美しいから少しずつ揃えたい。

  • 異常な性癖を持つある人物が殺人を犯すまでの心情や情景が実にリアルに、生々しく描写されており嫌悪感を抱きつつもこの異常で異様な世界観に不思議と引き込まれて行きます。

  • もっとどぎついほうが好みだけどこれはこれで面白い。他人の生活を屋根裏から覗き見るスリルを想像するとわくわくする。

  • 読了。
    所謂乱歩ワールド雛形の初出といえば、やはりコレか「人間椅子」か?まだ後年のようなドギツサも無く、やや牧歌的な文体ながら、その後何度も使い回されるアイデアの萌芽が其処にある。

  • 解説者山田正紀氏。

    最近気づいたのだが、文章にちょいちょい作家の感情?が入るのが変わっているな、と。
    『あぁ、まさかそんな恐ろしい事が』みたいな。
    そしてその表現に引きずられる自分は単純だ。。

    今回はサイコホラーというよりは人間的であるからこそ拗らせたような感じでした。

    でも暗黒星の犯人は映像だともっと怖そう。。

  • 江戸川乱歩ベストセレクション『屋根裏の散歩者』
    屋根裏の散歩者/暗黒星 の2編収録 
    今回はあの有名な明智小五郎が登場します!

    何をやってみても面白くない。どんなことに挑戦してもつまらない。
    そんな主人公郷田三郎は明智小五郎との出会いから、犯罪趣味に興味を持ち、偶然見つけた屋根裏の入り口を利用して「屋根裏の散歩」を始める。

    自分の家族や友達、よく見かけるけど名前の知らない人たち。そんな人たちが普段、誰もいない安心して無防備でいられる一人の時間にどんなことをしているか気になる時がある。
    人の生活を覗けるなら覗いてみたい。
    きっと乱歩もそんな考えからこの小説書いたのだと思う。
    ただ、ふと天井を見上げた時に、見知らぬ人と目があったら色々な意味でゾッとしそう。

  • 綺麗な文章で人の奥底の性癖を抉り出す。今回の標題の作品も同様である。
    屋根裏を這い回る喜びを丁寧に描いている。そこから殺人に至る心理描写の過程も素晴らしい。

  • じっくりたっぷり楽しめる、レトロな推理小説。
    大人になってから明智探偵は初めて読んだのですが、こんなにもお耽美な話だっけ? と少しびっくりしました(笑)
    神出鬼没の犯行と、それを追いかける明智探偵の動きも良いのですが、何よりも犯人の動機がすごかったです。最後の数ページで語られただけですが、そこだけで小説1本書けるのではないでしょうか。というよりも、そんな小説をすごく読みたいです。

  • 表題作は別の乱歩集で既読でしたが、「暗黒星」がすごく気になったので購入。

    「屋根裏の散歩者」は、屋根裏という身近で未知な空間が舞台。その暗闇と主人公の暗く底知れない欲望が相乗効果でいいかんじ。

    「暗黒星」は……荒川の扱いが微妙すぎていまいち。冒頭文に魅力を感じたけど、ミステリーとしてはどうなんだろう。犯人の目星はだいたいすぐにつくのだけど、ただ、一つだけ納得できない場面があって、あー明智さんはどうやって覆すのかなーと思いきや、荒川……。
    いくらなんでもそんなことしないでしょ、荒川……。

    荒川の行動原理がイマイチということで、星よっつ。

  • 読了。

著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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