ホーンテッド・キャンパス 墓守は笑わない (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 347
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041061527

作品紹介・あらすじ

片想いのこよみとの距離を縮めていた大学生の森司を襲った、不名誉な疑惑。一方オカ研には、閉鎖的な村にまつわる宝の噂が。調査のため、皆でキャンピングカーを借り、お泊まりで出かける事になり……。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ13弾。今回も謎たっぷり、恐怖もたっぷりで大満足です。民俗学や神話の蘊蓄も楽しくってわくわくさせられました。
    そしてもちろんラブコメ要素も健在。冒頭からの森司の二股疑惑に驚愕ですが……まー何かの間違いに違いないとは思いました。まさかそんなオチかい!(笑)
    お気に入りは「こどものあそび」。実に怖い。怖すぎる。そしてやはり、怖いのは幽霊よりもむしろ生きた人間なのですね。あの狂気っぷりはたまりません。背景の物語には切なく悲しい面もあるけれど。押し付けられるほうはたまったものじゃないなあ。

  • 途中までよんで保留になってる
    今までのとは違い、細かな内容が多かった

  • 背ラベル:913.6-ク-13

  • シリーズ第13弾。

    3話からなる短編集。
    キャンピングカーで宝探しをしに行く一行のお話含む。
    部員たちそれぞれ食材を持ち寄って出かけるのだが、森司が持ってきたものがカップ焼きそば7個って・・・・汗。
    だから働け!森司!
    そのくせ他人が持ってきた食べ物ガツガツ食べる森司。
    どのへんが王子に見えるのだろうか・・・・?

    そんなお話。
    イライラしつつも読み進めてしまう。
    そろそろ部長の本性が見たい。

  • 読書録「ホーンテッド・キャンパス墓守は笑
    わない」3

    著者 櫛木理宇
    出版 角川ホラー文庫

    p130より引用
    “「正直言って、ぼくは彼についてあまり考
    えたくないんだよねえ。昔、信頼できる人に
    言われたことがあるんだ。"恨むと、相手と繋
    がってしまうからやめろ"って。べつにぼくは
    久裕くんを恨んじゃいないけどさ、でも恨み
    つらみに限らず、強い思念というのは余計な
    ものを引き寄せがちだし、いやでも相手とな
    にかを繋いじゃうでしょ」”

    目次より抜粋引用
    “こどものあそび
     湖畔のラミア
     墓守は笑わない”

     見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
    を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
    テリ。シリーズ第十三弾。
     前期試験は上手くいきそうで、想い人との
    関係も良好な状況に、人生の幸運期を感じて
    いる主人公・八神森司。二人で食事をしてい
    たお店で、森司一人になったタイミングで同
    じアパートの先輩と偶然出会い…。

     上記の引用は、異父弟に対するオカルト研
    究会部長・黒沼の台詞。
    以前にも出てきて面倒ごとの種をまき散らし
    た人物ですが、本人に悪気が無いようなのが
    やりづらそうです。嫌な相手、邪魔な相手の
    ことは、考えてしまう事さえ自分の害になる
    もののようですね。出来るだけ遠ざけて、軋
    轢が出ないくらいに無視を決め込むくらいで
    いいのかもしれません。
     二話目に登場するある人物の身勝手さは、
    大きな病の流行期である現在、反面教師とし
    て良い例なのではないでしょうか。
    よくよく考えて行動したいものです。

    ーーーーー

  • おかしい・・・こんなにストレートに森司の恋が
    成就してよいのだろうか(こよみは弩近眼である)
    本人も首をかしげるほど仲が近くなったある時、
    寮の先輩が森司がこよみ以外の美人とラブラブの
    様子を見たとの濡れ衣をこよみの前で話すと

    でもうまく行くのだよ(´・ω・`)
    今回は隠れキリシタンの話だよ(ネタバレ)

  • 人物描写の美醜の差が激しすぎない?普通の人は出てこないの?

  • 保育園での手形跡事件、湖で見た女性の影
    宝物の在処。

    良い事があれば悪い事がある、というわけで
    プロローグで主人公的に恐ろしい目に(笑)
    その落ちは、きちんと1話目最後、2話目最初で
    解消されています。
    いつか、この笑い話が使われると思ってました!w

    1話目ですが、こういう話を怖い系でよく聞きます。
    むしろ、本当にそうだったら、それは『誰』の
    子供になるのでしょうか?
    母親以外は、まったく気にも留めてないようですが
    年月が経つにつれ、違和感を持つのは誰が先なのか。
    これに関しては、そもそも…な落ちがあるので
    大丈夫かとは思われますが。

    2話目はすごい最後でした。
    まさかというか、こんなバカな話が…という唖然が。
    何だか、自分の選択ひとつ、きちんと考えないと、と
    うっかり考え込んでしまいましたけど。
    さすがに、こんな事はそうそうないかと思いますが。

    今はもうない系? かと思った3話目。
    なかなかに、暗いというか、陰湿というか…。
    まぁやれるだけ、の事を考えると
    こんなものかも知れません。
    藁にもすがりたかった、という気持ちは分かりますが
    哀しい感じです。
    やった事はともかくとして。

    しかし面白いのは、3話目で出会った人の発言で
    右往左往というか、想像の世界へ羽ばたいた双方。
    思考回路、二人とも一緒ww

  • 今回はラブコメに救われました。
    冒頭から、ハラハラの展開。
    キャンピングカーという大道具まで。
    最後は、まさかの一言。もう早く...と焦れる回でした。
    でもやっぱり、人の「想い」は怖いですね。
    森司君が意外?と英語ができるのでは?と思いました。

  • 「こどものあそび」
    首を絞めていた者は。
    いくら普段から問題児だからとはいえ、誰の証言もなく勝手にあの子のせいだと決めつけるのは少しどうかと思うが自分の子に起きた事を考えるとそこまで頭が回らないのかもな。
    子を失った者の悲しみはそう簡単に癒えるものではないが、子供や他人にまで押し付けるとなるとそれはまた別の問題になるのではないだろうか。

    「湖畔のラミア」
    彼女の死を招いたのは。
    感染症やウイルス性のものは自己判断でなく、医者にかかり許可出るまで人混みの多い所に行ってはならないなんて当たり前の事が出来ない彼女は病原菌をばら撒く迷惑な人間だな。
    彼女はただ仕事を全うしていただけなのに、客から移された病気のせいで村八分にされるというのはおかしな話であり彼女を殺したのは彼女と周りの人間だろうな。

    「墓守は笑わない」
    宝のありかを巡り。
    夢ばかり話すと軽蔑した様に話す割には、宝のありかを知っているなら教えて欲しいと自分に都合のいい時は近づくのはどうかと思うな。
    元々あった大元の信仰が崩れ独自の信仰になった時点で、その土地に住むもの以外の人と話すと話が合わなくなっていくのかもしれないな。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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