灰の轍 警視庁文書捜査官 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041074008

作品紹介・あらすじ

遺体の傍に、連続殺人計画のメモが見つかった!さらに、遺留品の中から、謎の暗号が発見され――。連続殺人を食い止めるため、捜査一課文書解読班を率いる鳴海理沙が、メモと暗号の謎に挑む!

感想・レビュー・書評

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  • 妻を思う夫の執念が引き起こした事件で誰もが事件起こしてもおかしくない状況だったのが、自分にも当てはまりそうで妙にリアルだった。文書捜査官らしい、最後に被害者のメモの種明かしは先入観により偏った考えになってしまう典型でした。次回作も期待したいです。

  • 独居老人の絞殺体の側に殺人計画らしきメモが見つかり鳴海達文書捜査班が担当する事になる。今回はパソコン内の情報も文書という事で新たにITに詳しい谷崎も加わって捜査開始。妻を火事で亡くしていた老人は最近ある調べ物をしていたようだがそれは事件と何か関係があるのか?一作目では解読能力だけだった鳴海が部下を率いるリーダーとして成長していてシリーズとしては安定してきている。しかし普通の捜査要素が大きくなってきて文書解読が上手く生かされていない気が。今回は真相も呆気なく明かされて物足りない。次に期待。

  • シリーズ、第四弾。

    老人の絞殺死体が発見され、警視庁捜査一課 科学捜査係 文書解読班に、出動命令が下る。

    被害者のそばにあった謎のメモ。
    『ゆにぞんころすげきやくしたい』とは、何を意味するのか?

    捜査は混迷を深めるが、やがて、被害者の甥が重要参考人として、浮かび上がる。
    しかし、その甥が死体で発見され、捜査は更に混迷を深める。

    5年前、老人の妻が火災で亡くなった事が明らかに。
    事件・事故など、見方は色々あったか、結局、事故で決着。果たして、本当に事故だったのか?
    そして、今回の事件の遠因だったのではないか?

    リーダーの鳴海に八代、夏目の3人に加え、今回は、科学捜査係から元ITエンジニアの谷崎が参戦。
    メンバーも増えて、鳴海も責任重大ですね。

    題名の『灰の轍』とは、そう言う意味があったんですね。
    また、冒頭の謎のメモですが、最後のページでその意味が明らかになります。
    被害者の気持ちに、つい切なくなりました。

  • 文書捜査官の鳴海理沙が、謎の切り貼り文ともに見つかった絞殺遺体…事件捜査に新たな部下を加えて挑む内容。テレビドラマでは内容が全く違っていたのに驚きました。本のほうが心には残るかな…などと感じました。

  • うーん。可もなく不可もなくという印象。
    連続殺人事件と思われていた事件の裏側には日本の産業構造の根深い問題が隠れていた、というところまでは良いと思いますが、それが原因でこんな事件になるか?という疑問を持ってしまいます。

  •  シリーズ第4弾。今回はこの事件限りということでIT関連専門の谷崎廉太郎巡査がチームに加わった。前回から参加した夏目静香巡査とコンビを組み、現場で見つかったパソコンの解読という作業にあたる。今回はそのパソコンに画像として保存されていた何やら意味不明の切り貼り文の写真と犯行予告とも思われるメモが現場に落ちていたことから捜査が始まる。そして被疑者として浮上していた人物が死体となって発見されたことで事態は混迷を極めていく。
     本作は前作と比べるとストーリー展開が読みやすく、割とわかりやすい内容だった。しかし、事件の裏に隠された企業体質、日本の実情はかなり根深いものだという印象を改めてもった。

  • シリーズ第4段
    ICT解析担当の新キャラクターが登場。そのため主人公の文字フェチ的な描写はほとんどない。アナログ捜査だけでは現代にそぐわないものの、主人公の特徴的な設定とどう絡ませていくか難しいところ。

  • 麻見和史『灰の轍 警視庁文書捜査官』角川文庫。

    テレビドラマにもなったシリーズの最新刊。書き下ろし。テレビドラマを観ると登場人物をイメージしやすくなり、親近感が増すためか、小説が一層読みやすくなるようだ。

    独居老人の絞殺死体の傍らで見付かった殺人計画のメモを手掛りに鳴海理沙が率いる文書解読班の面々が連続殺人の謎に迫る。

    途中で事件の真相が解ってしまったのだが、まあまあ面白い。しかし、ストーリーの中核となる『ゆにぞんころすげきやくしたい』という謎の言葉の真相は些かこじつけ気味に感じた。

  • シリーズ第4作で、波瑠と鈴木京香で連ドラ化されたもののシーズン2の初回2時間スペシャルの原作になるが、ドラマ化で結構変わってる部分は多い。シリーズとしては、第4作でようやくチームが固まって来たかな。まあ、麻見さんらしい作品

  • 今作品は、犯人目線の描写が少なく、チーム内の人間関係が中心に書かれていた。
    1人1人のキャラが濃くなってきて、ストーリーが軽やかになっている気がします。

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著者プロフィール

1965年千葉県生まれ。2006年『ヴェサリウスの柩』で第16回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。『石の繭』から始まる「警視庁殺人分析班」シリーズで人気を集める。その他著書に「警視庁文書捜査官」シリーズ、「特捜7」シリーズ、「重犯罪取材班・早乙女綾香」シリーズ、『深紅の断片 警防課救命チーム』『共犯レクイエム 公安外事五課』『骸の鍵』『擬態の殻 刑事・一條聡士』などがある。

「2023年 『琥珀の闇 警視庁文書捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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