墓場の少年 ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041078471

作品紹介・あらすじ

ある夜一家全員が何者かに殺害された。たった一人生き残った赤ん坊は、墓場に迷い込む。幽霊たちは、力を合わせて育てることにするが……カーネギー賞とニューベリー賞をダブル受賞した異色ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 奇妙で楽しい物語。殺人事件の生き残りの赤ん坊が、墓地で幽霊に育てられる。育て親は生前子供に恵まれなかった幽霊夫婦。墓石で文字や数字を覚え、周りの幽霊から色々学び成長する。人でも幽霊でもないサイラスが後見人。
    ジャックたち悪の組織との闘いも必見。

  • 家族を殺害された赤ちゃんが、墓場で幽霊に助けられ、そのまま幽霊たちに育てらるお話。

    『グッドオーメンズ』原作者の作品ということで手に取ってみる。
    海外版鬼太郎?とか思いながら読みはじめる。全然違ったけど。
    ユニークな設定。リアルに考えちゃうとお墓で赤ちゃん育つのか?とか色々考えちゃった。
    でも、向こうのお墓事情がわからず、思わず画像検索したら、日本と違って、なんか立派な公園みたいなんだね。
    本の内容も想像以上にお墓生活の話だったので、面白かった。

    ミス・ルぺスク、魔女っ子ライザとのお話が特にお気に入り。
    最後の別れのシーンも泣けてしまった。早い時期での子どもの自立って切ない。
    これからボッドが直面するであろう厳しい現実を想像すると尚更、泣ける。

    なんでも映画化されるとか。
    サイラスの映像化が楽しみです。

  • 読書会題材。
    設定がおもしろい。何せ墓場なので、大昔の人と話せたり、ボッドが習うことも独特。でも種族のような区分けがあったり、外界と行き来できる人が限られていたりして、そこにも社会があるのね。
    「おおむね」聞き分けのよいボッドが言いつけを破って危険な目にあったり、友情物語があったり、最初は嫌な先生だと思ったらいい人だったりするところは、ハリポタにも似てる。
    〈ジャングル・ブックとの比較〉
    確かに類似点は多いけれど、さすが現代の作品、こちらのほうが洗練されているし、まとまっていて読みやすい。

  • 大層面白かったです。幽霊に育てられる赤ん坊という設定を、荒唐無稽さを勝たせずに(力技なのだけれど)ストーリーの中で実現させてしまっている。そして最初から最後まで伏線が張られており回収されてゆく…気持ち良い読書体験でした

  • 『ジャングルブック』を代表する、狼に育てられた少年モウグリのエピソードの、幽霊版といった趣のファンタジー。著名な賞をダブル受賞している児童書なのだけれど、いきなり少年の両親が惨殺される、子供向けの本らしからぬ、血なまぐさいエピソードで幕を開ける。もっとも、そう思って読むと如何にも児童書といったエピソードや描写も目に付くんだが。ラスト、人間の世界に戻ることになった、少年に幽霊たちが見えなくなっていくというエピソードには胸が詰まる。

  • 設定から展開から何から何までワクワクが止まらない!だけじゃなくて、主人公の孤独とか切なさとかが絶妙にブレンドされてる。大人も十分に楽しめる児童文学。

  • ニール・ゲイマンらしい、全体にうっすらと流れる「不穏さ」と、思春期のイノセンスをみずみずしくパッケージした物語に強く惹かれる。ひとりひとりの登場人物のキャラクター造形の確かさは流石アメコミ出身。オナーガードの面々を主役にしたスピンオフを読みたいとさえ思った。

  • 最終話が怒涛の展開で、ここで初めて面白いと思った。
    ラストシーンも爽やかで良い。

  • 児童書っぽく淡々と進んでく感じが新鮮。
    目新しいストーリーでもないし特に盛り上がる場面もないけれどこれはこれであり。

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著者プロフィール

イギリスの作家。1960年生まれ。短編・長編小説、コミックブックやグラフィックノベルの原作、声劇や映画の脚本で知られる。代表的な作品には『サンドマン』、小説『スターダスト』、『アメリカン・ゴッズ』、『コララインとボタンの魔女』などがある。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ブラム・ストーカー賞、世界幻想文学大賞など多数の文学賞を受けている。
ニール・ゲイマンが陰陽師の世界を書き、イラスト天野義孝、夢枕獏翻訳の『夢の狩人』(原題:The Sandman: The Dream Hunters)は2000年にヒューゴー賞の関連書籍部門にノミネートされた。スタジオ・ジブリの「もののけ姫」の英語版の脚本でも知られる。米国ミネソタ州在住。

「2023年 『サンドマン 序曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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