- 本 ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041082126
作品紹介・あらすじ
大阪の工場ですべてを技術開発に捧げた音三郎。新たな可能性を求めて東京へ移った彼を待ち受けていたものとは? 大戦の足音が聞こえる中、音三郎の運命は……。数多の賞を受賞した著者の記念碑的大河小説
感想・レビュー・書評
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そうか。最終的な着地点は、何と張作霖爆殺事件なんだ。途中からそんな気がしてきて、浅田次郎の件の作品が物凄く好きな自分としては、そういう点でも、本作がだんだんと面白く読めるようになってきた。主人公のキャラは、結局最後まで好きになれないものだったけど、だからこそこんなクライマックスが成り立つってもの。触るものみな傷つけて、ありとあらゆる人間関係を拒否してきたもんな~、って感慨もひとしお。手放しで好き!って感じでもないんだけど、小難しい機械の話とかも頻繁に出てきながらも、それでも頁を繰る手が止まらなかったのは、物語に引きつけられたからに違いない。力作。
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史実をもとにどこまでフィクションを盛り込むか、が作者の手腕が問われるところである。
技術者が自分の夢をただ実現したいがために、実行したことが、戦争の中の事件に巻き込まれていく。
冷静さを欠いた音三郎と冷静沈着に処断する利平の結末は、戦時中の狂気に誘われる人々を想像させる。 -
【所蔵館】
総合図書館中百舌鳥
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https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000951782
著者プロフィール
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