傷痕のメッセージ

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041094099

感想・レビュー・書評

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  • 父の遺言に従い遺体を解剖すると胃の内壁に暗号が見つかるところから始まる。どう解決するんだろうと興味深く読めた‼️
    真相には愛があった。一方で両親のことを考えると本当に辛い部分も。紫織と千早の距離感が縮まって行くところが良かった。そして紫織の仕事への向き合い方が素敵で好感が持てた。

  • 面白かった。読後の満足感がすごい。

    うまくミスリードに引っかかってしまい、ラストの展開に驚きを隠せなかった。

    警察、病理医、登場人物の職業を存分に生かした構成
    「家族」が一つの大きなテーマでもあり、ミステリーだが、心が温かくなるような場面もありとっても好きな一冊になった。

  • 暗号を胃壁に刻むなんて、そんな発想が出てくるのはやはり現役医者の知念先生だからか。初盤に衝撃的な暗号メッセージで鷲掴みされただけでなく、その後の展開、事件を追う過程、事件の真相など、ページをめくる手を止めることなく、最後まで面白く読めた。知念先生の作品って、キャラ読みするのも楽しみの一つなのだけれど、今回はそれ以上にミステリとして面白かったかな。もちろん、紫織とかお馴染みの桜井刑事とか、個性的なキャラが今回も勢ぞろいでそれも楽しかったですけど。

    事件の真相の一部は途中で何となく予想出来て、まさにその通りだった。でも犯人の正体は完全に外れた。名前出てくるまで全くの予想外であった人物。直前までミスリードされてる感はあったけれど、わからなかったー。

    今回の事件は身内にかかわる事件でしたけど、千早と紫織と桜井刑事のトリオでまた新しい事件捜査できないかな?紫織の分析力と桜井刑事の捜査力、結構イイ感じ。続編あったらいいな。

  • 亡くなった方の遺志や想いを拾うことが出来る病理医という仕事が素晴らしいなと思った。医療への貢献はもちろん、遺族に寄り添った仕事だと感じた。

    展開は何となく読めてしまう場面もあったが、『千羽鶴』は最後まで全く分らなかったのでビックリした。

    千早と紫織の距離がどんどん縮まっていく様子が最高だった。

  • おもしろくて一気読み!!
    知念さんは「優しい死神の飼い方」「黒猫の小夜曲」のハートフル・ミステリーでファンになりましたが、こちらの医療ミステリーも面白かったです。

    読み始めて早々、常識ではあり得ない謎にぶつかる本作。
    作中、病理医による解剖の描写はリアルに想像してしまいゾワゾワ…。でも病理医に焦点が当てられた描写は興味深かったし面白かった。
    本編が進むにつれ、会話内容の矛盾から少しずつ謎が浮かびあがり、紐解いてゆく感じがおもしろかった。
    終盤はハラハラ…。ドラマだったら多分「あぁっ!」とか声出てると思う(笑)
    基本謎解きは苦手なので、深読みすることなくあまり頭を使わずに展開をそのまま楽しみました。
    やっぱりミステリーは面白いですね。
    疾走感がいい!

  • 今回も、知念実希人作品、面白かった!!!
    千早の出自はなんとなく想像はできたけど、犯人はまったくの予想外!!
    「えっ???」ってなって、戻って読み返してしまった。
    プロローグから引き込まれて、展開が気になり一気読み。
    千早と紫織の関係性もよかった。
    次回作も、期待しています。

  • ちょっと現実では考えられないですが、ラストに向けた怒涛の展開は面白かったです。桜井刑事もいい味出してましたね。

  • <禍>
    実に面白い ”医学+警察ミステリ小説” だ。
    が,やはり現実世界でのコロナバイラス禍津 については,あえて言及することを避けている。と云うかコロナバイラスの存在を認めてしまうと書けないのであろう。2021年3月に上梓された本のだから,その現実世界は余す所なくコロナバイラス禍津真っ最中の筈なのに,である。

    医者で作家であるこの著者をもってしても,そう簡単にコロナバイラス禍津下での小説作品は書けはしないのだ,という事の証(あかし)的作品だと僕は思う。せめて時間設定として,お話は4年前にさかのぼって2017年の設定です,とでも断っておけば良かったのに。

    まあそうだわな仕方ないわな,コロナバイラス禍津下では,今まで熟練し自分の小説スタイルとして確立してきた物語構成/書き方では書けないわな。
    今はまだそういう現実(コロナ)世界を無視した作家と作品があまりに多いのだけれど知念氏は医者なのだからそこを乗り越えてコロナバイラス禍津下での生活形態がベースとなった物語を書いてくれることを望みます。しかし難しいぞ,とも思う。

    それまで普通に出来ていたことが出来なくなってしまったショックについて書くのではなくて,その状態日常としたなかでミステリなりほんわか家族小説也ハードボイルドなりを書くのだから。難しいぞこれは。
    時代小説やSFファンタジー系の作家は,まあその必要がないだろうから当座は安心だろうけどな。(但し本書はもの凄く面白く読む価値絶対ありの一級小説ですので,その辺りは間違わないでください。)

    と,まあそんな僕の独りよがりな妙なウンチクはこの辺にしておいて。いやはやこの作品むちゃ面白いです!これはもう久々の医薬警察家族ミステリー小説。次回の『本屋大賞候補ナンバーワン』になるでしょう。(今迄こういう素晴らしい本に出会った時の感想に ”本屋大賞を必ずや獲るでしょう” と,づっと書いて来たが僕がそう書いた本が獲ったことは今まで無いので,今回は候補ナンバーワン,という表現にしてみた・・・が,本当は大賞を獲れると思っている。あ,又書いちゃった。すまぬ。)

  • 病理医がメインとなっているストーリーです。
    フラジャイルとかアンナチュラルとか好きなので、このお話も期待値高く読みました。
    医学知識がないのであれですが、とりあえず出てくる人々がまぁ怪しい!
    結末的にはなんとなーく途中で予想できましたが、主人公の成長含め家族愛を感じられるお話でした!

  • むーちゃ面白かったー!!!
    最初から気になる惹かれる内容で、途中からはノンストップ!!

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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