ゴーストハント4 死霊遊戯 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041094150

感想・レビュー・書評

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  • 霊がますます強力になってきて、ホラーとしての魅力はシリーズ中で今作が一番だった(暫定ですが)
    ややこしかったので、建物の見取り図が欲しかった気はします

  • 面白かったです。
    2011年に出た本が今、文庫化されていることが
    たくさんの人に愛されている本なんだなと
    改めて感じます。

    主人公の麻衣は、本当に物凄い成長。
    雑用係だったのが4巻では……
    そして、相変わらず登場人物達の関係が羨ましい。
    これから先の展開が本当に気になります!

  • これまでとは比にならないくらい、怪異にゾッとさせられた4巻。本気で麻衣の身の危険を案じてしまった。さすが主人公、事なきを得た訳だけれども。
    例によって大昔に読んだコミカライズの記憶があやふやなため、新鮮な心持ちで読み進めている(うっすらヲリキリ様のワードは覚えていた)。キャラクターはしっかり記憶に刻まれていたのだけど、緑陵高校事件は安原少年の登場エピソードだったのか。そつのないスマートさといい、肝が座っているところといい、将来への期待が大きすぎる。陰惨な雰囲気の校内だけど、安原くんと麻衣との掛け合いに割と心が救われた。
    前回ESPと診断された麻衣は、初めてその力を頼られるという経験をする。立ち位置が変わることによる戸惑いなど、麻衣の内情が丁寧に描写されていて、その等身大の女子高生の感性が胸を打つ。譲れない芯がきちんとあるの、カッコいいよなあ。猪突猛進型だけれど。
    霊能者ご一行様も、それぞれのキャラクターの魅力が深まった感じがする。無能扱いされていた綾子は本当に優しいし、ぼーさんもきちんと大人だ。今回はリンさんが呪詛返しで決着をつけたけれど、おお、たくさん喋る……とその活躍にドキドキさせられた。
    事件が重なるごとに、少しずつ進展していく関係もあり。続きが非常に楽しみである。

  • 今回も舞台は学校。前作とは少しずつ違う怪奇事件とその真相。
    怪奇事件を信じさせまいとする教師側とそれに反発し、そのために呪いの力で教師に反抗しようとする生徒。そして、それを知らずして力を貸すことになってしまっている多数の生徒たち。どっちが正しいとも言えない二項対立だった。
    麻衣の力が強くなっていくのとナルへの読者の信頼感が上がる終わり方だった。

  •  生徒会長の安原さん、良い人すぎてこれからも登場してほしいって思ってしまった笑

    このシリーズの中でも、4巻だいぶ好きだったなぁ

    松山っていう、読者も登場人物も嫌う存在が居たから、より臨場感というか、話に入り込んでいけたような気がする。リンさんの正体がなんなのか気になるし、ナルとどう出会ったのかも詳細求むって感じでこれからも読むのが楽しみ。

    麻衣が一人で飛び込んでったとき、自分だったらそんなことできないとか考えたけど、やっぱり麻衣は何も考えてなかったのかあ笑笑
    ぼーさん、綾子、麻衣の関係大好きだなぁあ

  • 読みたい気持ちを抑えられずに第4弾。

    第3弾とシチュエーションが似ていなくもないから、続けて読むとちょっとこんがらがる。生徒がいっぱい出てくるところが同じだというだけなのですが(笑)。

    こっくりさんだかキューピッドだか、私も中学生の頃に流行りました、やりました。誰かが動かしているに決まっていると思っていたけれど、面白半分にやる遊びではなかったのだと本作を読んで反省。ムカつく教師は呪いでもなんでもかけられるといい。とはならないのが教育的。

    読者からの指摘を予想したかのように、麻衣がちゃんと学校に行っているふうな描写もありましたね。でも行くヒマないと思う(笑)。

  • 3と同じく学校が舞台。ちょっと目新しさはないかな。
    今回は”臭い”霊が多かった気がする。遭遇したくない〜。
    ナルの非情な決断に反発する麻衣。だからと言って君が一人で乗り込んでも何も出来ないでしょー!と思いながらも応援してしまう。かいがいしい綾子にお母さんみを感じてしまう巻でした。彼女の活躍はいつですか?

    リンさんがとっかかりに気づいて謎が解けていく所は爽快!謎は解けたけど為すすべなし、という状況になってもナルなら何とかしてくれる!と期待を見事裏切らない展開。あ〜面白かった!

    それにしても松山はムカつく。

  • 毎回同じようなパターンだけど、それでもやはり面白い。登場人物がそれぞれ個性的で生き生きしていて読んでいて楽しい。そして、時々怖くなる。

  • 帯にあったように、確かに1〜4巻まで読んだ中で最恐かもしれない。ヲリキリ様、何者かと思えばまさかの…。前作で麻衣がサイキックかも知れないという話があったが、今回もそれを裏付けるかのように麻衣の勘というか、夢が冴え渡っていた。そして、只者ではないとは思っていたが、リンさんの正体は何なのだろうか。いつか明かされる時が来るのだろうか。今作もとても面白く、ついつい話にのめり込み、1日で一気に読み終わってしまった。


  • 4作目まで読んで、1番ホラーらしいホラー。
    そして展開も要素もすごい贅沢な感じする。

    読み始めしばらくは、ホラー系RPG的な感じのワクワク感があり、ハラハラドキドキな感覚を味わいました。
    いつもの面々の団結力?協調性?も生まれてる感じがして、その面々が新しい舞台に乗り込んでいく様子は、もはやRPGにおけるパーティー!

    謎解き要素であれこれのパーツを繋ぎ合わせる感もあって、RPGゲームをしてるかのような感覚があり。

    これまで3作は読み進めたページに比例するように、明らかになっていくものや、道筋のようなものが出てきて、
    登場人物も推理を筋道立てたりしてるし、読んでるこちらも想像したりができたけど、
    今回はそうはならなかった。

    後半に入っても全く筋道が見えなかったのだけど、さすがだね。
    ここからネタバレ入りますが、3作目で、今回のヒントが隠されていたわけですね!


    先に書きましたが今回の贅沢な感じ、というのは『小野不由美らしさ』に溢れた嬉しさ、とでも言い換えられます。

    ゴーストハントシリーズは、小野不由美の作家デビュー作。

    1作目は手探り感というか、いろんな影響(時代背景や流行りとか好まれる傾向とか)そんなものを受けてた感もあった。
    2作目はそれが修正されていた感じもある。
    3作目はゴーストハントの方向性が定まって安定したのかな?という感覚。
    4作目は、その後の小野不由美の軌道が乗ってきた感!

    この評価、お前何様だ となるかもしれませんが(笑)小野不由美ファンは分かるはず。

    『黒い犬の影が、教室の足元に…』の展開は、『魔性の子』っぽさがあるし、
    学校がある丘一体の、十六地蔵は『黒祠の島』や『屍鬼』を彷彿とさせる。

    そしてところどころのワードの言い回しが、小野不由美っぽいんだよなあ。


    そんな4作目の物語ですが、今回もまた誰かの『呪い』でした。←完全にネタバレ

    その呪詛をどうするかの解決として、ナルは呪詛を呪者に返す選択をします。
    今回の呪者はそうとは知らなかった多くの生徒たち。

    ナルは「誰でも、自分のしたことの責任は負わなせればならないんだ」と言います。
    1回だからという回数の問題でもなく、「無知は言い訳にならない」とも言います。


    ここ!本当に好きなところ。
    私もそう思う。負の要素だけではなくて、みんなそう。
    負の言い方で言えば、これは「因果応報」なのだし、良い言い方で言えば、「情けは人のためならず」なんだよね。

    自分のしたことは大小を問わずに、返ってくるものだと思う。

    そのまま生徒たちに返ってくることがない終わりにはなるだろうと思ってたけど、良かった良かった。
    それだけのことをやってのけるナルとリン、さすがだわ〜!なスッキリさ。


    物語の感想はこのような感じだけど、今回落とされた伏線。
    呪符を発見した後の、松山先生・リン・ぼーさん・ナルとのやりとりの中で、
    ナルが「僕は感じは苦手なんだが」と漏らします。

    これ聞くと、ナルって外国人じゃないの説になるよね。短絡的かな?
    それで、『ナル』っていうのが本名の読みの一部なわけ。
    ちなみにリンさんは、本当に本名の読みも『リン』なんだと思うな。


    最後にどうでも良い話。
    3作目で湯浅高校では授業してるのに、麻衣は学校大丈夫なの?と思った答えでてますね!
    ばっちり校長に許可とってるそう。
    確かに1作目で旧校舎が崩壊してますもんね。そして、霊のせいになってますもんね。がっつり霊の怖さとかナルに感謝の念のようなまの、持ってるのでしょう。
    麻衣がバイトして必要なら、どうぞどうぞな感じなのかな?なんて思っちゃいました。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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