ブロードキャスト (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 214
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041095560

感想・レビュー・書評

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  • 湊かなえさんといえばミステリー小説のイメージだったので、こんな青春小説も書かれていたのかと驚いた。

    必死に何かに向かって頑張ってる高校生は眩しいし、学生の将来のことまで考えて行動できる先生方が素晴らしい。

  • アニメシリーズならここからどんどん話が膨らんでいくんだろうなーと物足りなさを感じる1冊だった。それだけ面白かったということなんだろうな!

    青春物語だけどくさすぎず熱すぎない展開が好みだった。放送部の活動内容も初めて知ることばかりで読んでいて楽しかった。

  • 放送部、という文科系の部活に焦点を当てて描かれた物語。ラジオドラマ制作の過程を、湊さんならではの世界観で描かれているのは面白い。

    湊さん=イヤミスな方からすると、達成感に向かって紡がれていく心地よい感動は(人の根底にあるドロドロ感が欲しいという意味で)物足りなさを感じるかもしれない。でも、登場人物の、入部や制作、発表に至るまでの過程や成長は、キャラクター設定をきっちりしてくるところに湊さんらしさが感じられて面白いと思う。

  • 何かに一生懸命になることは素敵だと思う。がんばっている姿が映画やドラマになるときは、スポーツ系のイメージが強い。私自身も学生時代スポーツをやっていたので、文化系でがんばってる、というのはあまりピンとこない。そんな偏見はないと言えばウソになる。

    本作品はラジオドラマ×学生×青春。主人公の圭祐は元陸上部。

    当初、圭祐もラジオドラマに一生懸命になれるのか懐疑的だったけれど、後半にいくにつれて、意識が変わっていった。

    読後、結局、スポーツ系とか文化系とかそういうのは関係ないのかもしれないと思った。他人の目を気にせず、自分ごととして捉えるようになってから、圭祐も変わったのかな、と思った。それはラジオドラマの根幹にある、イジメ克服にも通じてるのかな、と思うと改めて深い作品だなと感じる。

  • 2021年のカドフェスの時に買ったまま積読でした。やっと読みました。
    交通事故による足のケガで陸上部入部を断念した高校1年の圭祐は、声の良さをほめられ、ラジオドラマの脚本化志望の正也とともに放送部に入部。

    運動部にも大会があるように文化部にもそれぞれの部活によって大会があります。放送部も例外ではなく、朗読やアナウンス、ドキュメント番組やドラマなどの制作部門のコンテストがあり、部内でゴタゴタありながら、みんなでラジオドラマの制作に取り組みます。そして結果は・・・

    先に言うと、うち1部門だけ全国大会に行ける成績を残すんですよね。でも1部門だけでは全国に行ける人数が限られていて、”誰が行くか?”そんなことでもまたひと悶着あり…

    部内の雰囲気はまさに”文化系あるある”
    仲良しこよしの甘さが運営にもすごく出ていて、読んでいて痛い。

    私も高校の頃、放送部でした。大会に出たりといった活動はあまりなかったのですが、アナウンスや朗読の勉強会(外部の)など参加したこともあったなぁ。
    うちの部なんて、この子たち以上にユル活だったので正直恥ずかしいです。

    本編のほか、正也がラジオドラマの脚本の極意を学ぶ番外編も収録されていますが、この番外編に出てくる脚本家の方、作者がモデルなのかな?

  • 男性が主人公ってだけでも珍しいのに湊かなえらしくない小説に仕上がってる。
    面白くないわけではないけど、正直言うと物足りない部分はある。
    こんな小説も書けるんだなという印象はある。

    • アールグレイさん
      しつこくお返事します。嫌わないでネ(^^)重力ピエロ、なんと!息子が持っていました!叔父ちゃん(弟)が帰省した時に、何冊か買ってもらった中の...
      しつこくお返事します。嫌わないでネ(^^)重力ピエロ、なんと!息子が持っていました!叔父ちゃん(弟)が帰省した時に、何冊か買ってもらった中の1冊でした。今度読んでみようと思います。
      としさんは、今何か読んでいますか?
      2021/04/03
    • ひげしゃちょーさん
      今は湊かなえの高校入試を読んでいますよ。
      今は湊かなえの高校入試を読んでいますよ。
      2021/04/03
    • アールグレイさん
      「高校入試」読む気になれません。テレビを先に見てしまったのです。私は、小説が先ならいいのですが、TVを先に見てしまうと、読む気が薄れます「リ...
      「高校入試」読む気になれません。テレビを先に見てしまったのです。私は、小説が先ならいいのですが、TVを先に見てしまうと、読む気が薄れます「リバース」「花の鎖」は小説が先で良かった。
      そろそろ、お米研ぎま~す。(^_^)/
      2021/04/03
  • 殺人事件も起こらないし、ミステリー要素はほとんどない(本当に少しだけありますが)、湊かなえさんらしくない青春小説。

    このジャンルも全然ありですね。

    少し前に瀬尾まいこさんの「あと少し、もう少し」を読んでいたので「また駅伝ものかな?」と思っていたら、まさかの放送部。
    タイトル読んどけってことですが…

    番外編「ラジオドラマ」も、本編内の伏線回収やラジオドラマの脚本の凄さがわかって面白かった。

    続編の「ドキュメント」も楽しみです。

  • 【放送部ってこんなに大変なんだ】
    シリアス路線の多い湊かなえとしては珍しく、綺麗な青春系。怪我で陸上の道を一度は閉ざされた主人公が、放送部を通じて復活?する様は印象に残った。
    本作ではイジメやSNSに関する主張、目前のことにリスク承知で挑むこと(怪我の悪化を恐れず大会に出る)、といったメッセージを受け取った。ただ主題を挙げるとすると悩むところであり、メッセージ性に関しては評価が分かれそう。

  • 読んでいるうちに、所々自分を重ね合わせていた。放送部特有のあの空気感、身内感、作中での「文化部のステレオタイプ」。描写がリアルでとても驚いた。誇張した表現のようで、生々しいほどに現実。

  • 高校生の部活をテーマにした青春ストーリー

    中学で長距離ランナーだった主人公は交通事故を理由に高校での陸上を諦める
    友達に誘われて入ったのは放送部

    自分が通っていた高校には放送部がなかったので、こんな部活があるんだーと新鮮
    体育系でも文化系でも学生が部活をがんばっているストーリーはキラキラしていて美しい
    恋愛要素などない分シンプルで分かりやすいが、ここで終わるの?と少し物足りない感じもしてしまった

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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