きみがいた世界は完璧でした、が

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 173
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041108505

作品紹介・あらすじ

俺は出会ってしまった、理想の「エリナ」に――。ゲームオタクの大学生・日野は、偶然訪れたサバゲ―サークルの新歓で、中学時代に熱中していたゲームのヒロイン・エリナにそっくりな宮城絵茉(エマ)に恋をした。二度告白するも振られ、今後は彼女を遠く見守ることを決意するが、そんな折彼女に害をなすストーカー犯が現れる。はじめはSNSに彼女の悪口を書き込むだけだったが、次第にサークルの部室に盗撮写真をばらまいたりと行動をエスカレートさせる犯人に怒っていた日野は、彼女の涙を見てついに決意する。俺が絶対に犯人を見付けて懲らしめてやる――。調査のため部室に監視カメラを仕掛け、犯人と思しき男のいる大学に潜入したりと、次第に暴走していく日野はサークルで孤立するが、ついに犯人を発見。その正体は意外なもので――。憧れと狂気が交錯する、ノンストップ青春物語!

感想・レビュー・書評

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  • 俺 日野春人 は
    14歳の時にエリナと過ごした世界を
    心から愛している。

    俺は大学生になり、
    エリナにそっくりな宮城絵茉に
    出会って告白をする。

    答えはNO。
    だが、彼女の鬱を秘めた眼をみて
    彼女を守ろうと心に決める、
    ところから始まるとても一途??で
    頑なに俺の中にできた彼女について
    思い込んだストーリー。

  • 大すき。ほんと大すき。

    このご時世で、図書館の休館中に本屋さんで出会った「アイドル」が、はじめて読んだ著者の作品で
    図書館が再開されたのちに読んだ「ラメルノエリキサ」以降、「アイドル」はむしろ著者の基本作風ではないようだと感じている。
    (癖がやや弱い)
    なんにせよ、出会えて良かったと胸を押さえたい作家さんのひとり。休館も良いとこある。

    本作、ずっと良かったんだけど
    ラストがもう良すぎてニッコニコのニッコニコになってしまった。
    大すき!
    (もうなんか貧困な語彙で余計な言葉を尽くしたくない現象)

    今回、文体というか、空気というか、が
    コミカルサイドの野ばらちゃんに近い系統っぽいと感じた。
    (下妻物語、すきです)
    ただ性差の所為か、こちらは品のなさが圧倒的皆無なので、そういうところもとてもすきである。
    よりシリアス染みた深度で相性が良いと感じたのは、年代の影響も加わっているのかな。

    本も、のちに作家さんという括りに進化する場合も
    こういう出会いは、ほんとうに幸せ。

    榊さんかわいいなあ。笑

  • ひとりずもう
    好きだなー!

  • 2023.5.24

  • 『過去の自分ってどうしていつもつねに頭がおかしいんでしょうね。今の自分はいつだって最高に冴えてるのに。』

    『彼女が泣いていた。
    彼女は今、泣いている。
    彼女が泣いている世界では、俺は呼吸すらままならない。』

  • 2冊目人間の負の感情をお話にするのが上手な人だと思った。

  • カテゴライズ(キモオタデブ)された男性主人公のひとりよがりストーリー
    平成の無理ゲーへのアンサーノベルという謳い文句がヤケにしっくり来た 実写化ふるなら少し前なら濱田岳かな?90〜0年代生まれ俳優なら誰が合うかな?エマは中条あやみとか()

  • オタク大学生日野くんの恋のお話。中学時代に熱中していたゲームのキャラ「エリナ」にそっくりな宮城絵茉に一目ぼれし、何回も告白するが玉砕。そんな中、彼女へのストーカーを見つけ出すことを決意するも、逆に疑われてしまったり、、、というお話。

    日野くんの独白で物語が進むので、ずっと不安で仕方なく、ハラハラしながら読んだ。彼の語り口が面白くて、どこかすっとぼけたキャラで好感を抱いてしまい、ホントにストーカーは日野くんで、最後の最後でめちゃくちゃブラックなオチだったらどうしよう、、、という想像が頭から離れなかった。結果、とても青春チックなオチで良かった。ホッとした。

    なんというか、自助努力?の結果、成長を遂げた日野くん、的なお話だったのね。ストーカーへの熱弁から、それは見て取れたのだけど。家族、友人、色んな人が周りにはいるかもしれないけど、自分を変えたり成長させたりできるのは自分。そのきっかけとして、ゲームの「エリナ」という存在があった。と解釈しました。
    で、その「エリナ」にそっくりな宮城絵茉。そりゃ中身は関係ないか。最終的には中身も知った上で告白、玉砕、という展開になっているけど、まだまだ彼の恋はこれからだなぁという感じ。

    正直、監視カメラとか、かなり引いたけど。
    全体としては面白かったです。

  • 作者は、人は多面的なもので、表層的な情報から○○な人と簡単にカテゴライズすることはできない。という事を伝えたかったのかと思う。

    テーマ性には共感できるが、本作の男性主人公は、性格や話し方がかなり独特で感情移入がしにくかった。

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著者プロフィール

1981年静岡県生まれ。天理大学人間学部宗教学科講師。東京大学文学部卒業,東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了,博士(文学)。2011-2013年,フランス政府給費留学生としてパリ・イエズス会神学部(Centre Sèvres),社会科学高等研究院(EHESS)に留学。2014年4月より現職。専門は宗教学,とくに近世西欧神秘主義研究,現代神学・教学研究。訳書に,『キリスト教の歴史 ―― 現代をよりよく理解するために』(共訳,藤原書店,2010年),論文に「もうひとつのエクスタシー ―― 「神秘主義」再考のために」(『ロザリウム・ミュスティクム:女性神秘思想研究』第1号,2013年),「教祖の身体 ―― 中山みき考」(『共生学』第10号,2015年)など。

「2016年 『ジャン=ジョゼフ・スュラン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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