隠居すごろく (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 793
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041119006

感想・レビュー・書評

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  • しわい屋で短気な主が、隠居後に変わっていくお話。
    すっごく面白くて、登場人物皆が生き生きと描かれて面白かった❗読みながら、このわちゃわちゃした感じ大好きだわーって感じた……から、最後のさらりと描かれてた部分が凄く辛く悲しかった。正直、読後感しんどかった。
    隠居後の話だからあってもおかしくはないけど、個人的でワガママな感想としては描いて欲しくなかったので星四個(泣)

  • 初めての西條奈加さんの作品。
    短気でケチ、一文の得にもならない他人への情など絶対にごめんだというおじいさんが、隠居を機に孫の持ち込む厄介ごとに巻き込まれてるうちに他人への情愛、商いへの情熱を持っていく。
    この人情味あふれる描写、登場する人物一人一人が個性に溢れていて素敵な作品だった。久々に読んでいて温かい気持ちになれる作品に出会えたと思う。

  • 面白かった〜。深夜に一気読みしてしまった。どの子にもどの人にも感情移入できるところがあって、のめり込んでしまった。あと、主人公が一番疑り深いと言うか慎重というか…なので、「いやいやいやいや騙されるやろそれは!!」みたいな妙な気持ちにはあんまりならなかった。ちょっと性格が合いそう笑 

  • 皆に強さも公平さも優しさも臆病さも弱さもあって、つまりは人がしっかり書かれているということなんやね

  • ご長寿番組のようなずっと眺めていたい安心感。人は年齢関係なく成長できることをその些細な変化の描写で教えてくれていました。最後はこどもの健気さに涙が出ました。続編も楽しみです。

  • 良い話。パーッと読める。いい頑固ジジイです。

  • 最初は、困ってる人を見付けてはお祖父さんの所が連れてきて「何とかしてくれ」と自分勝手に話を進める孫と、大人相手に礼儀を知らず失礼ばかりの子ども達に苛々しました。平穏に過ごせるはずの隠居生活をぶち壊されて、不憫でならなかった笑←
    困ってる人助けとか子どもと関わる事で、少しずつ徳兵衛の気持ちに変化が生まれて、子ども達との関係性とか子ども自身の成長とか、悪くない隠居生活だったなあと思いました。

  • 自信を持って人に勧めたい。
    この作者さんの本は初めてですけど、心理描写がすごく素敵です。時代ものはとっつきにくさがあって避けてたのですごすごく読みやすかったです。

  • 隠居こそ、人生の上がりだと思って仕事してきていざ仕事を止めて隠居してみたもののする事がない。
    そんな徳兵衛がなし崩し的に巻き込まれて巻き込んで隠居暮らしを楽しんでいく話。

    『仕事を楽しむ心がある。楽しいうちは投げ出すこともなく苦労を苦労とも思わぬもの。

    楽しいだけでは済みませんがなんといいますかやり甲斐といった方がよいのかもしれませんね。
    …仕事なのだから、つらくともあたりまえ。堪えるよりほかにならろう。』

    仕事だからこそ、ちゃんとやる。だけど同じくやるんでも楽しんでできたらいいね。
    私にはそこがいちばんぐさっときた。

    西加奈子、他のも読んでみたくなりました。

  • これは傑作! 笑えて、泣いて、考えさせられて、いやーいい小説でした。子供達のかわいいこと! 手習いや飽きて遊びまわってるところ、泣いたり、芝居をしたり、全てが目に浮かぶよう。ミステリーを主に読んでいると後味の悪い物があったりするから、か偶にはこんな小説を読みたくなる。愉しい読書でしたよ。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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