時効犯 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 87
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041126073

作品紹介・あらすじ

船橋署の香山刑事は、管内のマンションで起きた不可解な転落死を捜査していた。亡くなったのは大学で美術史を教える非常勤講師の女性。香山は、彼女が大物画家・門脇修太郎の未発表作品を研究していたと知る。その門脇は、25年前の強盗殺人事件で不幸な死を遂げ、犯人が見つからないまま時効を迎えていた。すべての作品が高く評価されていた門脇がたった一枚だけ世間に発表しなかった理由、そして過去と現在をつなぐものとは……。幻の絵が孕む謎に香山が挑む、美しくも壮絶な美術ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 翔田寛さんの『〇〇犯』シリーズ、第三弾。

    千葉県船橋署の香山刑事は、管内マンションで起こった不審な墜落事件を捜査していた。
    亡くなったのは、大学で美術史を教える非常勤講師の女性。しかし、事件の謎は25年前の強盗殺人事件と繋がっていた。しかも、その過去の事件は犯人不明のまま、すでに時効を迎えていた。
    果たして、今回の墜落事件と過去の事件にどんな繋がりがあるのか。
     
    最後まで、真犯人は分かりませんでした。複数の犯人(?)が絡んでいたとは...
    確かに、随所に伏線が散りばめられていました。

  • 翔田寛『時効犯』角川文庫。

    時効となった25年前の強盗殺人事件と大学の非常勤講師の転落死とをつなぐ謎に満ちた美術ミステリー小説。

    最後に全ての真相が明らかにされ、真犯人の正体と犯行動機にも納得のいく結末だった。

    『冤罪犯』『黙秘犯』に続く、三部作のシリーズということか。

    大学で美術史を教える女性非常勤講師の溝田真輝子が自宅マンションから不審な転落死を遂げ、船橋署の香山刑事らが事件の捜査にあたる。

    墜落死した溝田真輝子は大物画家の門脇修太郎の未発表作品を研究しており、その門脇修太郎は25年前の強盗殺人事件で妻と共に殺害されていたことが判明する。

    時効となった25年前の強盗殺人事件と女性非常勤講師の謎の死との関連は……

    本体価格700円
    ★★★★

  • 『冤罪犯』『黙秘犯』に続くシリーズ第3作。
    美術史を研究する非常勤講師の女性が墜落死。事故か、自殺か、それとも他殺か、捜査陣は捜査の方針を決めかねる。
    やがて彼女が、25年前の強盗殺人事件被害者の大物画家を研究していたことがわかり、関連が疑われる。
    証拠物から時効と思われていたこの事件が、意外の様相を見せ始める。
    幻の絵が絡む謎に新味があるミステリー。

  • 動機がある犯人はA?そんな単純ではなく、Bも動機あり。この2人のどちらか?いやいや、Cが登場。一体誰が犯人?

  • イキナリ真犯人見つけちゃった。

  • 警察のリアリティが無さすぎる。取材しろ。無駄描写も多い。

  • Amazonの紹介より
    船橋署の香山刑事は、管内のマンションで起きた不可解な転落死を捜査していた。亡くなったのは大学で美術史を教える非常勤講師の女性。香山は、彼女が大物画家・門脇修太郎の未発表作品を研究していたと知る。その門脇は、25年前の強盗殺人事件で不幸な死を遂げ、犯人が見つからないまま時効を迎えていた。すべての作品が高く評価されていた門脇がたった一枚だけ世間に発表しなかった理由、そして過去と現在をつなぐものとは……。幻の絵が孕む謎に香山が挑む、美しくも壮絶な美術ミステリ。


    船橋署シリーズの第3弾。「美術ミステリ」というと、原田マハさんのような実在の画家を取り上げていくスタイルが思い浮かぶのですが、この作品では違っています。たしかに実在の人物や技法をちょっと紹介していますが、「美術ミステリ」と謳っていたので、期待値が高かった分、薄めに感じてしまいました。

    被害者がなぜ殺されたのか?その背景を知っていくうちにある画家(実在していない)を調査していたことがわかります。

    警察ドラマというと、主人公だけにスポットライトを当てて、推理していくのが定番ですが、この作品では、刑事課みんなで分担し、満遍なくスポットライトを当てているので、「チーム」感が素晴らしかったです。
    なので、よりリアルな警察ドラマとして楽しめました。

    調べれば調べるほど、複雑に色んな出来事・事件が絡んでいき、それらが段々と紐解かれていく描写は、驚きとスッキリ感がありました。

  • 香山刑事シリーズ。大学で美術史を教える非常勤講師の女性がマンションから転落死した。複数の刑事たちの筋読みによる地道な捜査が始まる。未解決のまま時効を迎えた25年前の画家殺人事件との関連が浮かび上がってくる。過去と現実をつなぐものは未発表の幻の絵。刑事としてのプライドが伝わる作品。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。2000年「影踏み鬼」で第22回小説推理新人賞を受賞し、デビュー。01年「奈落闇恋乃道行」で第54回日本推理作家協会賞(短編部門)候補となる。08年『誘拐児』で第54回江戸川乱歩賞受賞。14年「墓石の呼ぶ声」で第67回日本推理作家協会賞(短編部門)候補に。17年『真犯人』で第19回大藪春彦賞候補になり、18年にWOWOWで連続ドラマ化。他の著書に『人さらい』『左遷捜査 法の壁』『左遷捜査2 迷宮入り事件』『冤罪犯』など多数。

「2022年 『時効犯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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