バチカン奇跡調査官 聖剣の預言 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 202
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041133965

作品紹介・あらすじ

スペイン・バレンシア地方にある小さな村。そこにあるサン・ビセンテ・エスパダ教会には、スペインの名高い聖人、聖ビセンテに纏わる聖剣が祀られていた。ある時、真昼から美しいオーロラが教会の真上に現れ、村を悩まされていた風土病が治まった。その後、教会に勤める司祭のもとに主からの御言葉が下される。主の言葉通りに定められた日に教会へ向かうと、そこには同じように主の声を聞いたという11人の男女が集っていた。聖剣を取り囲むように待つ彼らは、聖剣から不思議な音が発された後、再び主の御言葉を聞く。それは聖剣が下す預言であった。山間の大火事や政治家の不正の発覚など、聖剣の預言は次々と的中し、ついにはバチカンへ奇跡認定の申請書が送られる。申請を受けた平賀とロベルトは、バチカンに属する事になったマギー・ブラウン神父とともに現地への調査に赴くが……。聖剣の下す預言ははたして本物なのか――? イケメン神父コンビが謎に挑む、大人気オカルトミステリ本編第18弾!

感想・レビュー・書評

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  • 本編18弾。
    もうそんなになるんだなぁ、と驚きです。

    今回は奇跡認定調査のためにスペインに飛んだ2人と新たに調査に加わったマギー神父。以前も出演していたとのことですが、思い出せず。平賀、ロナウドとは異なる能力でサポートをしていきます。表紙のイラストもカッコいいです。

    初めは地道な調査でしたが、徐々に謎が解かれていき最後は一気に進みました。
    聖剣伝説について過去の伝承、記録を遡り説明をしてしまうロナウドやかつて地域で流行した風土病の謎を解いてしまう平賀。

    再読したいシリーズですが、長いのでなかなか戻れず、そして新刊が出てまた遠のく、そんな繰り返しです。

    合間合間のロナウドの料理シーンがどんどん美味しそうに感じていきます。

  • ロベルト平賀コンビに加わったアルバート神父。
    ごめん、アルバーノ神父、どのエピソードで出てきたっけ???

    でも、相変わらずのコンビの感じは崩れず、アルバーノ神父はマイウェイをいく感じなのでそこまで違和感はなく、アルバーノ神父のことを忘れていても別弾問題なく読み進められました。マイウェイ度といえば平賀の方が強いかもしれないけど笑

    結末はかなり物騒なことになったけど、初の軌跡認定!は微笑ましかった。

    2024.1.29
    16

  • 待望の18弾。マギー神父の動きが読めず、これはこれで面白い。主の声が離れた場所がにいても聞こえた訳は、ドラマ「相棒」で昔見たネタ。陰謀の匂いがして今後も楽しみです。

  • 舞台はスペインのバレンシア地方。聖剣が予言を告げ、その予言が実現していくという奇跡の調査。

    過去2回ほど登場したシオンの掟のマギー神父が、奇跡調査官として平賀とロベルトに同行することに。サウロ司教の考えるバチカン浄化作戦のために呼ばれたものの結成にはまだ時間がかかるから、このような措置になったとか。
    2人では出せないダークな雰囲気がマギー神父によって出されて、面白かった。2人も大概メチャクチャなことをやってきていると思うが、まずは疑うところから入る、という側面が良かった。
    また、奇跡の種明かしも、過去作とは違った共鳴現象およびそれを使った予言に沿ったテロ行為の実行と作戦も良かったと思う。電波の受信装置が人体に帯電している電気で賄えてしまうなど恐ろしい技術の解説もあったりして、科学技術の発展の恐ろしい面を再確認させられた。
    バチカンシリーズは、民俗学的なストーリーと最新テクノロジーの解説が魅力的な作品なんだと思う。

  • はぁ〜、そうなんですよぇ〜
    アーサー王とか聖剣とか、もう大好きネタなんですけど
    しっかりとその物語の誕生背景をロベルトが説明しちゃうもんだから
    しばらく白けた気分になりそうです・・・

    本編は久々の奇跡調査で、90%ぐらいまで奇跡認定ってところで
    現在と過去の両面からネタバラシが怒涛のように行われ
    最後は、えぇぇ〜、そこなん? って時事ネタ感じつつ
    ほんとのラストページで、意外な結末

    そういう意味では、なかなかスリリングな今回の奇跡調査でしたね
    今後も2人の活躍が見逃せません

    にしても、ロベルトの尋常じゃない家政婦男子ぶりがエスカレートしてる気がする。

  • 久しぶりの長編で平賀とロベルトコンビが見られて嬉しい。
    聖剣とキリスト教が組み合わさった時代背景は興味深かった。

  • シリーズ本編18弾。

    スペインの小さな村で起こった奇跡。美しいオーロラが現れて風土病がなくなり、教会の司祭ほか数人が神の声をきいてその言葉どおり教会に向かうと、聖剣から不思議な音がして預言が下された。大火事や政治家の不正など聖剣の預言は次々に的中し、奇跡申請をうけて平賀たちは調査に赴くことに…
    なかなか壮大な奇跡だが、平賀の科学分析とロベルトの歴史学的アプローチ、さらに今回は元エージェントの神父のダークな手法も加わり、徐々に真実が明らかにされてゆく過程が面白い。アーサー王伝説や聖剣の由来についても、よく知らなかったので勉強になった。

  • ロベルトが料理するシーンで毎回お腹がすく…。
    今回は面白かったなあ。初めての奇跡認定が素敵。幻を見せたのも神のご意志、というサウロ司教の言葉に私もハッとした。

  • いつも通りロベルトと平賀は奇跡調査に向かう。
    今回はアルバーノ神父が同行した。
    聖剣伝説とある遺体そしてこの神父の行動と奇跡調査が最後にある結論へと辿り着く。

    男はハッと気付いたという顔で、手元の起爆装置を見た。
    大丈夫です。爆破なんてしません。天使様が現れて、
    僕の過ちを諭してくださいました。
    天使が?
    はい。今しがたです。
    犯人はそういうと、力尽きたように床に上体を
    崩した。
    p344引用

  •  アルバーノ神父を仲間に加えての奇跡調査……も、平賀&ロベルトコンビがいつもどおりなので、アルバーノ神父の異分子感がすごい……(笑)
     ひたすら岩を磨き続けたり、ピッケルを握って山を登り始めたりと、今回も平賀の奇行ぶりがあっぱれです。平賀がロベルトに対して「貴方だって同じようなものですよ」とやり返すのが新鮮でした。平賀可愛い(笑)
     今回の奇跡トリックは最新技術機器や資料捏造など、最近のパターンの踏襲&トンデモ感はやや弱い印象ですが、その分受け入れやすくはありました。
     そしてなんと、こんなかたちでのシリーズ初・奇跡認定! 「こんなにあっさり?」とは思いつつ、これはこれでアリだなとも思いました。

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著者プロフィール

大阪府出身。1998年『陀吉尼の紡ぐ糸』でデビュー。ミステリーや伝奇など、多岐にわたるジャンルで活躍する。「バチカン奇跡調査官」シリーズは累計140万部を突破するヒットとなり、アニメ化もされた。他の著書に「朱雀十五」シリーズ、「陰陽師 鬼一法眼」シリーズ、『太古の血脈』など多数。

「2022年 『バチカン奇跡調査官 秘密の花園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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