青を抱く (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.83
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本棚登録 : 707
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041136768

作品紹介・あらすじ

海難事故で2年間目を覚まさない弟の世話をするため、海辺の実家に戻った泉。日課となった海岸での散歩中、弟にそっくりな男、宗清と出会う。宗清のストレートな好意に反発しつつも惹かれていく泉は……。

感想・レビュー・書評

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  • 2015年フルール文庫にて出版された作品。
    角川文庫にて再文庫化という事で大幅加筆修正、ブログ掲載ショート、購入特典配布ショート、書き下ろし掌編を加えての出版です。

    再読なのですが詳しい内容忘れてます(*_*)
    手元になかったので購入しました♪


    海で溺れて2年間意識不明の弟がいる泉。
    彼が海岸で出会った男は弟とそっくりで…
    素敵な物語ですよ♪掌編がまたまた良いです♪


    フルール文庫は角川のレーベルであり、角川文庫として出版することで一穂ミチのBL作品をハードルを低くしてBLはちょっと…と感じている方にも読んで欲しいという事だと思います。
    加筆修正されたとはいえsexシーンはあります。
    そこが嫌という方にはムリに勧めませんけど…
    一穂ミチの文芸作品で興味を持った人にはぜひ読んで欲しい作品ですよ(〃ω〃)

    • おびのりさん
      私もこの作品気になっていたのよ。
      先越されたわね。
      私もこの作品気になっていたのよ。
      先越されたわね。
      2023/09/06
    • みんみんさん
      どう加筆修正したのか分からない笑
      どう加筆修正したのか分からない笑
      2023/09/06
  • 「スモールワールズ」一穂ミチさんのBL作品です。
    さすが、「BLについては基本的に濡れ場ありきで書いている。」というだけあって、なかなかガチな作品でした。
    とはいえ、透明感のある文体はやはり一穂ミチさん♥️
    「スモールワールズ」を感じさせる部分もあり、なかなか楽しめました。

    • workmaさん
      ブラリーさん
      こんにちは。いつも、いいね、してくださりありがとうございます( ^ω^ )

      自分は、凪良ゆう著『美しい彼』が気に入って...
      ブラリーさん
      こんにちは。いつも、いいね、してくださりありがとうございます( ^ω^ )

      自分は、凪良ゆう著『美しい彼』が気に入っているので、美しい文章、描写、切なさと色気のあるBLが好みです( *´艸`)
      ブラリーさんのレビューを見て、うわぁ~♡おもしろそう♡…読んでみたくなりました♡
      2023/11/19
    • ブラリーさん
      こちらこそ、いつも素敵な選書に刺激を受けています。
      workmaさんの本棚には自分では見付けられなかった、気になる本がたくさんあります。
      『...
      こちらこそ、いつも素敵な選書に刺激を受けています。
      workmaさんの本棚には自分では見付けられなかった、気になる本がたくさんあります。
      『美しい彼』はまだ読んだことがないので、読んでみますね。
      2023/11/24
  • 異性と付き合ったことがある人が、こんな風に急に同性と恋に落ちるっていうパターンがBL小説ではよくあるけど、そういうものなんだろうか?
    うまい具合にそんな相手に出合えるのがすごいなとか、話の筋と関係ないところが妙に気になってしまった。
    そんな訳で物語に完全に入り込めなかったのだけど、泉、靖野、宗清の関係性はいいなと思った。

  • ああ、好きだなぁ、て思った。
    一穂さんの描くひとたちの繊細で迷いブレる部分がありながらもわがままで芯がある姿が、そしてそれを丸っとそのまま包み込むような物語がとても好き。
    とても素敵な表現に、うあー好き!てなったくらい、文章も好きだな。ずっと、タイトルや舞台の通りに海の、青の中を漂っているような、そんな感覚だった。

  • 多少ご都合主義、というか現実にはまぁないだろう、っていう設定が気にはなるが、メイン2人の感情の移ろい、やり取りには息苦しくなるほどの切実さを感じた。
    人間やっぱ感情と頭で理解してることが相反したり、昨日はこう思ってたけど一晩経つと、とか、そういう移ろいの中で突飛な行動取るとか、ままあると思っており、そういった感情や行動の波、が描かれていて、私はそれを好ましいと思いました。


    自分の中で、宗清が、好きな漫画でもある「スモークブルーの雨のち晴」という漫画のキャラになぜか脳内変換されたのだけど、それが漫画の雰囲気とこの作品の持つ雰囲気が自分の中でシンクロしたのも好ましく思った要因な気がしてます。
    奇しくも両方、青、だ。

    2023.11.24
    184

  • 「青を抱く」
    「青が降る」
    「be with you」
    「ウェルメイドブルー」
    「Dear my her」
    5話収録のBL小説。

    海辺の街で暮らす泉が、海岸のごみ拾いをしていた時に出逢ったのは、水難事故に遭って2年間目を覚まさない弟そっくりの男・宗清。

    この偶然はきっと必然で、二人は惹かれ合っていく事になるんだろうなと予想通りの展開だが、家族に隠された秘密や水難事故の真相など、少しミステリ要素も盛り込まれている。

    登場人物の繊細な心の動きが柔らかな言葉で紡がれ美しい表現に感嘆する。

    愛にも色々な形がある事を改めて思い知る。

    • よつばさん
      workmaさん、はじめまして^^
      コメントありがとうございます。
      一穂さんのBLは初めて読みましたが瑞々しくて美しい文章でした。
      読んでみ...
      workmaさん、はじめまして^^
      コメントありがとうございます。
      一穂さんのBLは初めて読みましたが瑞々しくて美しい文章でした。
      読んでみてくださいね(*´▽︎`*)
      2023/11/19
    • workmaさん
      はい( ´ ▽ ` )ノ読んだらレビューしますね( ´∀`)
      はい( ´ ▽ ` )ノ読んだらレビューしますね( ´∀`)
      2023/11/19
    • よつばさん
      はーい(*´꒳`*)
      はーい(*´꒳`*)
      2023/11/19
  • #青を抱く
    #一穂ミチ
    23/8/24出版
    https://amzn.to/48jTlaP

    ●なぜ気になったか
    本屋大賞ノミネ作品が未読な一穂ミチさんの既刊BL小説の文庫版。正直、BL小説は相性悪くて楽しめない、との認知バイアスを持っているのだけど、それが間違いかどうかを確かめてみたい

    ●読了感想
    ダメだった。LGBTなどの性的少数者の存在は、そのような人がいても不思議ではないな、と理解できるのだが、BLの世界は生理的に受け入れることができなかった。これって、理解できるというのはウソになるのかな・・・?

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

  • 一穂ミチさんの作品をはじめて読みました。
    読み始めから読み終わりまで天才だなと感じたし、おそらく誰も描けないし、本気ですごいって思いました。
    本当に深い話だったし、決して明るくはないけど夏のプールほどには透き通る温かい話だった。
    夏に読んで欲しいですね、すっきりすると思います。
    この小説は考えるより感じてほしい。

  • 同性愛がテーマのお話。
    寛容になった時代…といえばそうなのかなぁ
    でもみんながそれを受け入れてくれる訳じゃないし…
    そのまま異性と結婚する人も多そう

    本の感想とは違うけれどネッ友さんが恋愛の事で凄く悩んでいたのを思い出すなぁ
    ネッ友さんは自分の性別ははっきりとは決められないけれど男性が好き。恋人の男性はネッ友さんの女性らしい容姿が好きみたいで当人は凄く葛藤していた。
    ちょうど話をしている時、乾燥剤を食べて自死しようとしていたらしく話を聞いたら恋人に浮気をされていたみたいで…
    それでも別れることはできないようだった。「僕を理解してくれるのは彼氏だけなんだ。僕を好きでいてくれるのは彼だけだ」って言って。

    私は女性だと自認しているからネッ友さんの気持ちに完全に寄り添うことはできないけれど悲しみ苦しみを友達として受け止めたいと思った。

    私の場合は同性を好きになった時がつらかったなぁ
    友達の多い人だったから余計に…笑
    でも「好き」なんて言葉はどう思われるか怖くて言えなかったし場違いな感じもした。
    田舎で身近に同性と恋愛している人はいないし…本当に難しいよね同性との恋って。




  • 泉と靖野のやさしさも、父と母のやさしさもかち合っている。やさしいから後悔するし、やさしいから迷う。
    靖野にとって泉は海=青で手の届かない象徴であるような気がした。
    そして泉にとって宗清はわからなくてもわかると言ってくれて、今この瞬間のために約束をしてくれて、乱暴に「誰にも言わない」という魔法の言葉で本心を聞き出してくる寄り添ってくれる救いの存在。
    同じ魔法の言葉で靖野は宗清に泉にした告白を覚えているということを吐露する。
    同じようにというところに泉と靖野が兄弟である証のように感じて嬉しさと切なさが入り交じる。
    誰にも言えない秘密のことを抱え続けるのは苦しい。
    宗清はそうやって傷つきながらも人に寄り添ってくる。
    面倒くさいところを好きだという宗清と、淡々としているように見えて宗清に対しては情熱的な思いを燻ぶらせているのが魅力的だと思った。

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著者プロフィール

2007年作家デビュー。以後主にBL作品を執筆。「イエスかノーか半分か」シリーズは20年にアニメ映画化もされている。21年、一般文芸初の単行本『スモールワールズ』が直木賞候補、山田風太郎賞候補に。同書収録の短編「ピクニック」は日本推理作家協会賞短編部門候補になる。著書に『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』『光のとこにいてね』など。

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