くろねこカフェのおやつ 午後三時の蜂蜜トースト (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 278
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041140079

作品紹介・あらすじ

海を臨む古民家風の「くろねこカフェ」。寡黙な男性店主の谷中景がふるまう「くろねこのおやつ」が目玉だ。それは景の妹・風花が社長を務める葬儀会社のサービスで、故人の「思い出のおやつ」を葬儀の後日、参列者にふるまうというもの。人気は上々だが、風花は葬儀会社社長としての自分に悩む毎日。そんなある日、担当していた故人から、おやつの招待状が届いて……。切なく優しいメッセージに、感涙必至の傑作誕生。

感想・レビュー・書評

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  • 両親を早くに亡くした、葬儀屋社長の妹と、故人の思い出のおやつを出すカフェを営む兄の話。
    「死」に直結する場所が舞台なので、当然ながら悲しい別れも描かれるけど、全編を通して「生きる人」に優しく寄り添っていて前向きになれるお話でした。

    思った以上に短くて感情移入する前に終わってしまったのが残念。でもその分誰にでも読みやすい。続編があればぜひ読みたいです。

  • 人間唯一平等に持ってるものが『命は有限』で、でも大体自分の命の灯火が消えるのはまだ先かな?って漠然と思ってて、でも命の灯火はある日突然消えるもので。伝えたい事って先延ばしは良くないと再確認。人と人の愛、絆も温かい。登場人物皆すき!

  • 葬儀会社と連携しているカフェの最後のおやつということで、基本切ない話なんだけど、暖かさや優しさが心に残る内容。残された人に寄り添い、前を向くためのおやつになっているので、素敵だなと思います。

  • 帯の表題通り「涙で心洗われる物語」でした。涙しながら読み亡くした家内を思い出しました。

  • 残された大切な人に贈る最後のおやつ。
    現実的に考えて実現するには難しい部分も多いかもしれないけれど、もしそういうサービスがあるなら自分もお願いしたいなと思えるほど素敵だなと思った。

    思わずグッとくる場面が何度もあった。

  •  父親が葬儀会社の代表、母親が喫茶店の店長の下に生まれた兄妹が、兄が喫茶店店長、妹が葬儀会社の代表を引き継ぎ 残された人を癒す場所を提供するのだが、ある日喫茶店の店長である兄が頭に腫瘍があって急に倒れ、命の危機に瀕する 。 動揺する妹と、葛藤とリハビリに取り組む兄の姿を描いた物語です。

  • 冒頭の猫ちゃんの話から、もう、涙腺が、、、
    くろねこのおやつ、それに込められた想いがあたたかくて切ない。
    残していく人に届けるせいいっぱいの想い。
    誰であってもぐっとくるものだけど、それが小学生とあっては、よりいっそう。
    航太ぁ。
    最終話が、そうくるとは。
    風花も一回りも二回りも成長した、、、かな?w
    岩清水さんのことも気になるし、的場のことも。
    これは、ぜひとも続編希望。

  • ファンタジー寄りなのかと思って読み始めたけど、これはこれで後味スッキリな感じで読めて好きなお話でした。

    特に「失恋とブルーベリタルト」は、かなり感情移入して落ち込んだりしたけど、立ち直り方を教わった気がして響きました。

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著者プロフィール

高橋由太:第8回「このミステリーがすごい!」で最終選考まで残った作品を加筆修正したデビュー作「オサキ江戸へ」が10万部を記録。以来、時代物を中心に執筆活動を行っている。亜沙美:講談社「ITAN」を中心に活躍するイラストレーター・漫画家。

「2015年 『雷獣びりびり ⑥ 大江戸あやかし犯科帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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