- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041304112
感想・レビュー・書評
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幼い頃にテレビで見た「女王蜂」のストーリーを思い出したくて文庫を手に取りました。
募る想いと魅入られる人生の窮屈さを感じた一作。
トリックよりも動機や人間関係の方に味があり、感情や行動、台詞におもしろさがありました。
文体の視点が映画的で、一人称がなくナレーターがいるタイプ。特別な感情移入する事なく、観客でいることができる作風です。
やはり私は美少女が好きなので、次は「夜歩く」を読む予定です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
盛りだくさんのトリックでした。哀愁漂う雰囲気が良かったです。
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伊豆の南にある月琴島に住む大道寺家。その末裔で絶世の美女・智子が18歳になり、東京の義父に引き取られることになった。そこへ舞い込んだ脅迫状。智子の周りで巻き起こる殺人は19年前に島で起きた実父の変死事件へと繋がっていく。
19年前に島で発生した変死事件と、伊豆の高級ホテルや歌舞伎座で発生していく連続殺人事件。その中心にいる二人の美女。時間を超えた事件を繋ぐのは、封印された開かずの間。女王蜂という怪しげな響きと、蝙蝠という言葉の謎。めくるめく謎と回る因果にワクワクが止まらなかった。開かずの間に始まり、開かずの間に終わる。その扉が開いて風が吹き込んだ時、すべては終わり、また始まるのだ。終わり方が美しくて好き。
金田一耕助は相変わらず殺人を阻止できないけど、この軽やかさと終盤の推理力と人情味がいいんだよね。今回はやり手の加納弁護士を通した謎の依頼人との駆け引きも見どころ。そして、智子もまた魅力的。島から出た途端に外界の悪意に晒され、己の出自を疑いながら行動していく強さがいい。甘い蜜とチクリと残る針の痛み。それなりの長さはあるものの、おどろおどろしい雰囲気はなくライトで読みやすい方だと感じた。 -
映画より、動機がシンプルでよかった。
ただ主役は中井喜恵ではない。すごい美人ではない。
女王蜂というタイトルも今一あっていない。 -
登場人物がみんな個性豊か。それほどドロドロはしてなかったけど、やっぱり事件はそれぞれの想いが交錯して起こるんですよね~
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◆読書記録2冊目
◆No.070
◆2読了目 -
とにかく抜群の面白さ。読んだこともあるし、テレビでも何度も観たはずだけど、全く覚えていないことが衝撃だった。