オイディプスの刃 (角川文庫 緑 376-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041376034

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃的だった。透明感のある文章体に、求めていた文章を書くのはこの人だと。他にもいるかもと探しはじめた中学生の私だった。

  • 東西ミステリ100から。タイトルから”刃”が重要なのは分かるんだけど、では刀剣による殺傷事件を、現代においていかに違和感なく絡めるか、っていうところが個人的には注目点。結論としては、刀剣からイメージされる神秘性とか禍々しさが、無理なく効果的に用いられていて、飽きることなく読み進めることが出来た。

  • 2017年の旅に持ってくる。時間つぶしに読むのに最適。ゲストハウスに置いて帰ってもおしくは無い。

  • 刀剣と香水の香りが全編にわたって漂っているような感じ。話には入り込んでいくが、終盤もう少しゆっくり、しっかり話がまとまっていればもっとよかった。最後はああいう終わり方しか無いのだろうが、やはりさびしい。

  • 久々~の(多分)再々読。
    刀剣愛好家の屋敷を突如襲った惨劇の真相は……?
    という、
    核(コア)を幾重にも果肉で覆ったような回りくどさが
    却っていい味を出している、
    日本刀と香水が重要な役割を果たす幻想的なミステリ。
    オチはわかっていても細部を結構忘れていたので、新鮮な感動を味わった。

  • 耽美的で好き・・・!ラベンダーの香り、日本刀といったイメージが作品の雰囲気を静かに盛り上げていて、世界観に浸れた!過激で陰惨な話を説得力のあるものに持っていけるのはさすがかも!

  • 最近雪の日に作品中重要な某所に行き、この本の世界観を堪能してきました。赤江瀑という作家には世界が、人がこれほどまでに深く、美しく見えるのだと改めて感じました。
    この作品に限らず、赤江瀑の作品はどれも紆余曲折を経て、おさまるところにおさまる、という展開が多いように思います。いくらでも読者を煙に巻くことできる題材を扱いつつ、簡単にそうしてしまわないところに、耽美さとは裏腹の誠実さを感じるのです

  • 映像もいいけどやっぱり原作。
    基本中の基本ですな。
    赤江作品は全部のっけたいくらい。

  • 冒頭の真昼の描写が兎に角美しい。刃の煌めき、行間から想像する香水の道の深さ…眩暈がするほど言葉がきれいです。<br>推理小説としても読めると思います。ただ人によっては苦手かも…;

  • 本当の耽美小説というものは、この人の手による小説だと私は思ってる。眩暈がするほど血と官能と狂気に彩られた小説。

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著者プロフィール

1933年下関生。日本大学芸術学部中退。70年「ニジンスキーの手」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。74年『オイディプスの刃』で角川小説賞、84年『海峡』『八雲が殺した』で泉鏡花文学賞。2012年没。

「2019年 『オイディプスの刃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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