定本 言語にとって美とはなにか〈2〉 (角川ソフィア文庫)

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041501078

作品紹介・あらすじ

『定本 言語にとって美とはなにか1』につづき、第5章構成論、第6章内容と形式、第7章立場の各章で、言語、文学、芸術とはなにかを考察する。引用する作品は古代歌謡から折口信夫、ヘーゲル、サルトルにまで及ぶ。日本文学の表現としての通史であり、戯作の成り立ちについて能・狂言を通じて丁寧に展開した画期的論考でもある。

感想・レビュー・書評

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  • 後半部分は、「共同幻想論」につながっていくようなモチーフがみられる。

    おそらく、
    個人には、架空の言語空間への接続があると考えられているが、
    それは具体的な形象を持った空間ではない。
    そこから個々の内観を通して、共通性への架橋がなされるのである。

    その個々が持っている空間を、「共同幻想論」では
    対幻想や共同幻想などと言い表しているのだろう。

    本作でそれは、
    言語と像を、自己表出と指示表出から描こうとした
    ところに顕現している。

    それにしても、いくつか登場する図解がわかりにくかったりする。

  •  1に続いて、前半は各論。詩や物語や劇などが(それこそ宗教の儀式の前の発生の所から)どういった構造で生まれて、発展してきたかを確実に説明してくれる。
     自分がこういう本を読まないせいもあるかも知れないけれど、言語や芸術についてここまでとてもとても考えられない、極みまで明らかにしてしまっているので全く鵜呑みにしそうで怖い。と言うかしている。
     共同幻想論でもそうだけれど、最初から最後まで、基本的には同じ事を言っている(ある一つの考えに達した人が書いているのだから当たり前だけれど)意味、価値、内容、形式、表現のあらゆる事は自己表出と指示表出、その構成や広がりである事を示してしまうと、ヘーゲルもサルトルも、他のあらゆる評論もその中の端で水掛け論をしていた様に見える。と言うかそう言っている。
     如何に言葉を無自覚に使っているか思い知ったし、言葉とは何かと言う何の足がかりも無い様な事を、こんなに自在に動いて目の覚める様な精確さで捉える人がいるのだなぁと、感動した。
     影響を受けすぎるので、早く違う本を読みたい。二冊を通して掴んだ言語観で、周りの言葉全てが一枚奥まで透かして見える様。

  •  一夏かけて一巻、二巻と読了。

     実に難解。
     自己表出、指示表出という概念を用いて、源氏物語のような古典からサルトルのような現代までの文章について書かれている。

     正直なところ半分も理解できてない気がする。
     特に二巻は劇についてや、ヘーゲルの美学など、自分がこれまでほとんど触れたことのないところが多く、さっぱり分からないところの方が多かった。
     一巻については、ある程度昔の小説を呼んでいる分、なるほど、と思うところもあったが、やはり難解。

     しかし、読んで損は無かったと確信できる。
     今、理解できずとも、この本を読んでおけば、これから先の読書というものがさらに深みを増すんじゃないかと思う。

     自分の書くものがよりよくなるかどうかは分からないが、『知の巨人』の文章学校に体験入学できた、そんな気がする。

  • 第Ⅴ章 構成論
     第Ⅰ部 詩
     第Ⅱ部 物語
     第Ⅲ部 劇
      第Ⅰ篇 成立論
      第Ⅱ篇 展開論
    第Ⅵ章 内容と形式
    第Ⅶ章 立場
     第Ⅰ部 言語的展開(Ⅰ)
     第Ⅱ部 言語的展開(Ⅱ)
    解題 川上春雄
    文庫版あとがき
    文庫版解説 関係論として読む 芹沢俊介
    索引
    (目次より)

  • 仮にも文章書きなら読むべきかと思って買ったけど、3ページくらいしか読んでない。

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著者プロフィール

1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。

「2018年 『吉本隆明全集 第16巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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