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- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041662106
感想・レビュー・書評
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源氏物語に隠された謎を知った時の衝撃と言ったら!源氏好きなら絶対読んで損は無いはず。
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時は太平洋戦争直前。東京の國學院大學で国文学を学ぶ角川源義は、指導教授の名代として『源氏物語』の古い写本を見に吉野山中にある旧家を友人とともに訪ねる事になった。程なく旧家の女当主と同行した友人が心中死。源義はその死に疑問をもち、彼らの行動を調べはじめる。
それに伴い、南北朝の時代から朝廷がひた隠しにしていた天皇家の秘密が明らかになる。
源氏物語の矛盾点を指摘する学説について、そして吉野朝廷と京の北朝のこと。全く知らなかったので単純に勉強になったな、という感じ。
源氏物語を新たな視点でもう一回読みたくなった。
ただ、途中で一瞬だけ金田一耕助が出てきたのは全く意味が無く、変な感じ。別に金田一でなくただの通行人でもいいじゃん、という出方だったので。
あと、話の最後は主人公・角川源義が後日角川書店をつくるところで結ばれているが、単なるミステリーとして源氏物語とか旧家の謎を解明して終わりじゃ駄目だったのだろうか。半実話・半創作のこの話の中でその微妙に浮いてる後日談、どう捉えていいのか良くわからず・・・折角面白かったのになー。