アムリタ 下 (角川文庫 よ 11-5)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800058

感想・レビュー・書評

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  • 多分、自分が持っている本の中でアムリタが一番再読してるかも。
    このあたりのよしもとばななさんが、とにかく好き。
    欲を言えば、語りすぎの一歩手前の表現が好き。
    何かを思ったり話したりする場面で、やたら具体例が多くあがるよりも、雰囲気だけでとめてくれる方が良い。私は。
    でもなんだかんだやっぱり大好きだから、こんなに読んでしまうんだろうな。
    たとえようのないやる気がむくむくと、静かに湧いてくるお話。
    家族、恋愛、友情、超能力、死、魂・・・。
    どれもテーマのようで、どれでもないような。
    少し変わった日常。うん。そんな感じ。

  • 大人になった今、こどもだったころのことを思い起こすと不思議な何かを感じたり見ていたように思う。

    人は何かから身を守ろうとするとき、それから逃れるための術として不思議なチカラを発揮するのではないかと思う。それは人間に備わった防衛本能なのかもしれない。そして、それを受け入れることが出来るか出来ないか。また、それを感じることが出来るかどうか。

    この姉弟も、何かから逃れるため、何かから身を守るためサイキックといわれる不思議なチカラを感じ、それに右往左往ながら確認作業をするようにして「ありふれた日々」に次第に溶け込んでいくようだった。

    この本に「夕日」の鮮明なる描写が多いのは、もしかしたらそういうことに繋がるのかもしれないと感じた。

  • めちゃくちゃ繊細な本だった。気付きの多い人って、周りよりも疲れてしまうけど、その分たくさんの人やモノの気持ちが分かる。少しは自分も敏感になれるかな。なれたらいいな。

  • 滅多に読まない大好きな本だけど、やっぱりいいなぁ~。久しぶりに読みました。 この本の世界が好き。 醸し出してる雰囲気が好き。

  • ばななさんの小説は、読み終わると舞台となった土地にとても行きたくなります。今回はサイパン。その空気を文字で表せることがとてもうらやましい。

  • ■概略

    変わっていく、私の記憶も、竜一郎という存在も、そして妹の死の意味も。
    そして心の力を一つ一つひらいていく弟のいとおしさ。
    陽も、水もなにもかもが、今日が一回しかなくていろんなことが惜しみなくあふれている。
    流れていく時間の残酷さと生きていく優しさを私は愛する。
    また、生きるための扉を開く、そこにある輝きに満ちた天気雨の慈雨、神が飲む水アムリタ。

  • 私の中でのアムリタは、どうしても角川文庫なんだよね。

    今読み終えました。
    じっくりじっくり、文章を追って。
    私と同い年のさくちゃん、
    どれだけ頑張って生きているか、
    その重みに涙が出そうになりました。

  • 読者を強引に同意へひきずろうとする
    著者の文章に多少暑苦しい思いを抱く
    ことは、中学生時代には感じなかったな。

  • 上に同じ

  • すんなり受け入れがたい個性(?)の人が沢山…というか、そういう人しか出てこないのに、なぜかリアル。
    全く違和感無く、私のそばにも居そうな気がする。
    「明日も、どこかで目覚めよう。」

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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