スワロウテイル (角川文庫 い 42-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043441020

感想・レビュー・書評

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  • 語り手がコロコロ変わるのに加えて話の展開が早くてちょっと入り込みづらかったです。盛りだくさんのあらすじだけ読んだような印象。


    グリコが歌手になるのがメンバーにとって大きな転機になるのだけど、いきなりそんな展開になってびっくりした。歌がそんなに上手いならもう少し最初からにおわせておいて欲しかった。

    そんな風にちょっと置いてきぼり感を感じたので評価は低めですが

    登場人物達の何をしたって生きるんだという、それでいて冷めているパワーは好きです。

    いつも一生懸命なグリコ
    自由奔放なヒョウ
    クールで格好良いリン
    優しくて、いつも悲しい役どころのフニクラ

    皆に見守られてなんだかんだと強く成長していくアゲハ

    皆で幸せになって欲しかったな…。

  •  円を稼ぎにきた不法入国者であふれる架空の町・円都(イェンタウン)。胸に蝶のタトゥーを持つ娼婦に名無しの少女が預けられる。娼婦の兄の仲間は、墓荒らしなどで稼ぐ若者たち。彼らはひょんなことから大金と、ある秘密を手に入れる……。
     多国籍で猥雑な町、阿片街、腕利き殺し屋など舞台は魅力的なノワール映画のようなのだが、(個人的には映画『不夜城』と混同していたため)ほのぼの感が意外だった。少女の視点で語られる冒険活劇といった感じ。殺人やセックスはあるとはいえエグい描写はなく、青少年におすすめしても大丈夫なレベルである。というか大人には少々物足りないかもしれない。
     著者が映画『花とアリス』の監督だと知って納得した。ドロドロをそのまま描くより、美しいものを切り取りフィルタにかけて提示する人なのだと思う。
     なお映画『スワロウテイル』のもとになった小説だが、製作時期がずれたことからストーリーと設定は違ったものになっている。

  • YEN TOWN

  • いまいちだよね。移民者の悲哀が伝わってこない。

  • なかなか入り込めず。映画を見てみようと思う。

  • ◆円を掘りに来る街。それがイェンタウンだ。日本人はこの呼び名を嫌い、自分たちの街をそう呼ぶ移民たちを逆にイェンタウンと呼んだ。ヒョウとリンとフニクラは墓荒らしで小金を稼ぎ、グリコは売春で生計を立て、身寄りのないアゲハを引き取った。ある日、客のひとりがアゲハを襲い、隣人のアーロウが客を殺してしまう。すると腹の中からテープが飛び出し、代議士のウラ帳簿が見つかる。飽和状態のイェンタウンで、欲望と希望が渦巻いていった。映画『スワロウテイル』の岩井俊二監督自身によるもうひとつの原作小説。◆YEN TOWN
    BANDのSwallowtail Butterfly〜あいのうた〜が好きなんで読みました。映画はまだ見てないです。だから演技力の如何は知らないけどイメージ的にはグリコがCHARAというのはすごくしっくりくる。村上龍とかこういう、見たくない世界…?みたいな話は個人的には好きじゃないので本に対する評価は星2つ。『幸福な毎日はやがて色褪せ、それでも人はくり返す日々を止めることができない。』そんな一節がありました。そう感じるとき、いかに生きるか。

  • うーん…いまいち好きじゃない。

著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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