- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043620098
作品紹介・あらすじ
豆腐小僧とは、かつて江戸で大流行した間抜けな妖怪。この小僧が現代に現れての活躍を描いた小説「豆富小僧」、著者によるオリジナル台本「狂言 豆腐小僧」「狂言 新・死に神」等を収録した貴重な作品集!
感想・レビュー・書評
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『豆腐小僧双六道中ふりだし』で登場した豆腐小僧が、「豆富小僧」として現代に出現した「小説豆富小僧」のほか、狂言や落語の作品が収録されています。
豆富小僧は、世界の天候をコントロールする技術の開発を進める亜月博士を母にもつ少年・敦史が、神社の廃屋で「豆富小僧」という妖怪を思いえがいたことで、現代に出現します。『豆腐小僧双六道中ふりだし』と同様、達磨や三毛姐さんといった妖怪たちとのコミカルな駆け引きの横で、亜月博士の務める会社を乗っ取ろうとする金の亡者の犬上や、過激な自然保護団体の「フィールド・フォックス」の面々がドタバタ劇をくり広げます。『豆腐小僧双六道中ふりだし』の著者自身による、現代を舞台にしたコンパクトなリライト作品といった印象です。「角川つばさ文庫」で刊行された小説ですが、著者の妖怪理論も盛り込まれていて、京極作品の入門書としても読むことのできる内容になっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夜に豆腐のせたお盆持って、突っ立っているだけのお化け。小説の「豆富小僧」は、昼間に涌いてアクティブだけど。間が抜けてお茶目な存在は和む。古き良きお化けと最先端科学技術の対比も興味深い。万能感はアブナイと思う志郎さんの感覚、わかる気がする。自然現象をテクノロジーで制御することについて安易に良し悪しは語れないが、それでも人が手を出しちゃいけない領域というのはあると思うのだ。狂言の台本も新鮮だった。
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豆腐小僧双六道中とはまた違い、現代にわいた豆富小僧といくらか現代風になった他の妖怪たちとのやり取りが面白い。ラストは相変わらず邪魅に飲まれずにいた豆富小僧が事態をおさめるという、豆腐小僧と同じだったが、また雰囲気が違って良い。白蔵主が豆腐小僧では年寄り狐だったが、こちらではかなり若狐になっていて喋り方も現代風になっていたのが印象的。また狂言、落語が収録されていたが凄く面白かったから、実際に見てみたいと思った。
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『豆腐小僧双六道中ふりだし』を読んでいれば、こちらは読まなくて良いかも・・・
時代背景は違うが、筋は同じだった。
むしろ、落語「死神」がおもしろい。
AKBなどの単語が出てくるので、落語を身近に感じた。解体して再構築する京極氏の技術が光る。
これを機に、落語を聞いてみようかしら・・・ -
京極堂シリーズとほ、またうってかわって可愛らしい語り口調。こんな素直で純真な妖怪なら傍に置いておきたい。
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コミカルな京極作品は初めて。
読み口も軽く、あっという間に読み終えた。
どうやら作者のお笑いセンスは自分には合わないようだ。
手に入れたのは表紙違い。 -
<閲覧スタッフより>
「落語」とは?
江戸中期に始まった庶民的な話芸。人情ものや怪談ものなど、様々なカテゴリがあり、噺の最後に「落ち」と呼ばれる結末がつくため、「落語」と言われます。また、同じ噺でも噺家によって違ったりと、色々な楽しみ方があります。
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所在記号:文庫||913.6||キヨ
資料番号:10207305
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豆腐小僧がかわいい。
ほかの妖怪たちも面白い。
セリフやストーリーのテンポがよくて楽しかった。
狂言の豆腐小僧も面白かった。 -
小説はもちろん、落語、狂言の台本まで( ´ ▽ ` )ノ。さすが、現代の戯作者だね( ´ ▽ ` )ノ。
お話は、正直どれもイマイチ( ´ ▽ ` )ノ。
妖怪考察文のところで読ませる( ´ ▽ ` )ノ。
落語の「死神」はパロディだから、もとに親しんでいる人でないとあまり面白くないかも( ´ ▽ ` )ノ。
こんな調子で王子のキツネなんかもリミックスして欲しいね( ´ ▽ ` )ノ。
どの作品だか、「これはしたり」という表現があったけど、ひょっとして言葉の意味を間違えてる?......こちらの誤読?
カバーのQRからお化け大学?に飛んでみたけど、あのブログ、もう更新してないのかな?( ´ ▽ ` )ノ。
2014.8.5