みぞれ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 2696
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  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043646067

作品紹介・あらすじ

思春期の悩みを抱える十代。社会に出てはじめての挫折を味わう二十代。仕事や家族の悩みも複雑になってくる三十代。そして、生きる苦みを味わう四十代――。人生折々の機微を描いた短編小説集。

感想・レビュー・書評

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  • なんてことない毎日の中に、良くも悪くもちょっとだけ特別な日ってたまに訪れますよね。
    そんな日のお話です。
    些細な心情描写に流石の一言。

  • この本は11編からなる短編集です。
    あとがきに「息をするように「お話」を書きたい」とかかれています。
    まさに そのような作品集でした。
    内容的には今まで読んだ作品に似ていたり、違う方向から語られたりですが、さすが重松氏と思わせる作品ばかりでした。
    特に表題にもなっている最後の「みぞれ」は心にズシッと響くものがありました。
    次も重松氏の本を読もうと思っています。

  • それぞれの物語に登場する人たちの息遣いが聞こえてくるような作品でした。
    短編のお話が11編集録されておりそれぞれ違う立場の人たちのお話ですが、最後は暖かい気持ちになる生きる勇気をもらえる物語でした。
    重松さんにしか書けない作品です☺️

  • 定期的に読みたくなりますよね。
    重松清さんの作品って…
    個人的に重松さんの大人(ミドル世代)を描く短編集って大好きです。
    子供を描かせてもピカイチですが。
    今回も胸に来る話が色々あり、好きなのは
    砲丸ママ、遅霜おりた朝、石の女、ひとしずくなど。
    やっぱり良いですね。ただ本作に収録されているものは温かい感動よりも寂しくて胸が痛む作品が多かったような気がします。

  • あぁ、重松さんらしいな…と思わされる短編集。

    高校生や元アイドル、夫婦、リストラ候補のサラリーマン…悲しい現実があっても、それを受け入れてやっていくほかない人々。希望を残して終わらせるのは重松さんの優しさだけど、リアルにはそれもなかったりするのかな。

    子供に恵まれない夫婦のお話が二篇あり、悪気の有無は別にしても彼らを傷つける無神経な人々の言動に本気で腹が立った。未婚の私ですら感じるのだから当事者なら尚更だろうな…

    卵子凍結保存とかしておくべきなのだろうか…。

  • 石の女で大号泣。全ての話が面白かったですし、寝に染みたり、ほっこり笑えたり。本当に良い読書時間でした。人に薦めたい本、ナンバーワンかもしれません。皆さん、読んでもらいたいです。

  • ホームレスに弟子入りしたお話と、おばあちゃんがイメチェンしたお話はちょっと面白かった。

  • 17/02/01 ⑨
    11の短編集。読んでて胸がきゅってなる切な悲しい話が多い。(とくに子供のいない夫婦の話とか読んでてつらい)
    一個目の「拝啓ノストラダムス様」がいい。というかこれだけがいい。

    ・おいこら、ノストラダムス。ほら吹きオヤジ。一九九九年七月に人類は滅亡しなかったけど、オレのすぐそばに、ひとりぼっちで滅亡したがってる奴がいるんだよ。どうすりゃいいんだよ。(P32 拝啓ノストラダムス様)

  • 久々の重松さん。リアルな4,50代の悲哀?のようなものを描きながら
    強く生きていくこと・・・がテーマかな。短編集です。
    年代としてはドストライクなんで読んでいてイタイものが多いんだけど
    自分たちの老い、将来、親の介護、これまでの人生の中で諦めてきたもの、、、
    つい目をそむけたくなるけど 見据えていかないといけないことなんだなあと思う。
    親の老いに戸惑いつつ穏やかに受け入れる、表題作『みぞれ』が良かったなあ。

  • 短編集。それぞれの物語に共感でき、切なさが残る様なホッコリできる様な話ばかり。
    また、時間を置いて読み返したいと思う一冊になった。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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