去りゆく者への祈り (角川文庫 な 45-4)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043759040

作品紹介・あらすじ

北関東で探偵業を営む古城。彼のもとに東京へ出たまま連絡の途絶えた息子を連れ戻して欲しいという依頼が舞い込む。古城はやがて中国マフィアと警察組織の抗争に巻き込まれて行く。迫真の探偵小説。

感想・レビュー・書評

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  • 社会の底辺からのし上がる才幹と冷酷さを持ちながらも、李はやはり優しすぎたのだと思う。古城もタフ (命知らず?) だけど、崔美麗のタフさにも恐れ入る。学校、いっぱい造れるといいな。

  • 台詞回しが少し砕けているというかなんというか。
    前作のハードボイルドっぽさが無くなって、笑いのセンスの乏しい中年になってしまったな、という感想は僕だけですか。

  • 元警官の探偵が依頼者の息子を捜しに東京来たところ、歌舞伎町の中国系マフィアと暴力団、警察の抗争に巻き込まれる。設定自体はハードボイルド小説で本当によくあるものですが、登場人物の個性と背景の設定うまくできており、読んでいて陳腐さを感じさせない作品に仕上がっています。

  • 7月-6。3.0点。
    探偵古城第二弾。中国人の幇の中の、スパイを探す。探さないと、消されると脅されながら。柄の悪いルポライターと、スパイ探し。
    まあまあ。主人公の行動が、ちょっと突拍子も無いかな。説明が不十分の気が。

  • 前日に引き続き、たまたま日本を舞台にした中国と日本との歴史を考える切ない一冊。

    少しだけ救われる箇所が多かったのが、香納作品(孤独なき地)との違いか。
    組織からはみ出て、でも少しだけ自分に意地がある主人公と、
    誇りと祈りを胸に歯を食いしばって生きる中国人、
    組織のために狂ってゆく警察関係者、
    群がるやくざ。

    大きく広がるストーリーの下に沈み込んだ、
    日本と中国の歴史、中国の悲惨な経済格差、差別、中華思想。

    いろんな事を考えさせられたし、切なかったけれど、
    前向きな可能性も、確かにあった。

  • 古城シリーズ第2弾。
    今回は、中国マフィアに潜入した警察のS捜し。
    とにかく、騙されたり、危険な目にあったりでハラハラして飽きさせない。しかも、登場人物に、一概に悪人とは言い切れないような多面性があるのも魅力的。
    最後に意外な人物が再登場したり、シリアスな中にもコミカルなやりとりがちょこちょこ出てくるんだけれど、それが清涼剤的な感じになっていて、えげつない話の割には後味も悪くない。

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著者プロフィール

永瀬隼介

1960年鹿児島県生まれ。國學院大學卒。週刊誌記者を経てフリージャーナリストとなり、祝康成名義で『真相はこれだ! 「昭和」8大事件を撃つ』を刊行するなど事件ノンフィクションを中心に活躍。2000年『サイレントボーダー』で小説デビュー。事件現場で培った取材力を活かし、現代の深部を抉る骨太のサスペンスや犯罪小説を発表している。近著に『帝の毒薬』『カミカゼ』『三日間の相棒』『白い疵 英雄の死』『12月の向日葵』など。ノンフィクションに『19歳 一家四人惨殺犯の告白』などがある。

「2022年 『殺し屋の息子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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