レテの支流 (角川ホラー文庫 110-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 102
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043771011

作品紹介・あらすじ

その水を飲むと過去を忘れてしまう忘却の川・レテ。怜治はS大医学部で脳を研究している友人山村が記憶を消去する装置を開発中だと知り、自分の記憶を消す決意をする。それは一世を風靡したバンド「レテ」のボーカルとして活躍した栄光の二年間の記憶だった。だが、過去と決別した怜治に連鎖するように、次々と奇妙な出来事が起きる!前代未聞のアイデアと圧倒的なストーリーテリングで読者を魅了する驚愕の記憶ホラー。第十一回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。

感想・レビュー・書評

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  • 意味記憶とエピソード記憶。人為的に記憶を失わさせる話しって結構あるが、意味記憶とエピソード記憶を上手く操るとこんな記憶操作になる…怖いと感じた。最後の本流支流、管理者の捉え方は良かった/悪かったと両論あるかも知れないが、僕は楽しめました。

  • 分厚さに似合わず、さくっと終わってしまいました。
    読みやすいってコトだと思います。
    小難しいコト書いてたりもするんですが、読み返さないとわからないコトは全くなかったし。
    キャラクターの性格が、薄めなのですがそれはそれで現実感がありました。

    でも、ホラーとしての怖さは控え目に感じます。
    あとがき見てると、「記憶」というモノに対する感性が違ったりもするみたいだから、ヒトによるのかもしれないけれど。
    サスペンスな雰囲気もあまりなく。
    緊張やら、キモチの高ぶりみたいなモノはあんまりありませんでした。
    前半と後半の、展開の波の差は、割と好きですが。

    でも普通に小説としては面白いです。

  • 「記憶と並行世界」
    脳の中に記憶があるのか。
    記憶の中に世界があるのか。
    世界の中に人がいるのか。
    根本を揺らす問題作。

  • 日本ホラー小説大賞長編賞佳作(2004/11回)

  • その水を飲むと過去を忘れてしまう忘却の川・レテ。怜治はS大医学部で脳を研究している友人山村が記憶を消去する装置を開発中だと知り、自分の記憶を消す決意をする。それは一世を風靡したバンド「レテ」のボーカルとして活躍した栄光の二年間の記憶だった。だが、過去と決別した怜治に連鎖するように、次々と奇妙な出来事が起きる!前代未聞のアイデアと圧倒的なストーリーテリングで読者を魅了する驚愕の記憶ホラー。
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    私的には読み応えあり、頭も回転させられ、次は何が起こるのかハラハラドキドキしながらも、人間の繋がりの必要性や大切さなども感じられて満足した一冊です。
    最後は無事戻れたのでしょうか??そこが気になるとこ!
    なんか本当にもう一つの世界があるような気になってしまいました。そっちの世界では私は何をしえいるのでしょう(笑)?

  • 設定がむちゃなので、途中でどうしようかと思った。まぁ、最後まで読めば収まりはつきます。

  • ホラー小説大賞長編賞受賞作。
    SFホラーってので私の感覚に合わなかったというのもあるけれど、恐怖感はいまいち。まあこういう記憶操作ができるようになったとすると、便利そうな反面、やはり怖いかな、という気はするけれど。それは「恐怖」てのとは少し違うんだよなあ。
    ただ、消された「記憶」の正体や蘇る死者の謎、という部分はけっこう読み進めた。ホラーというよりは、少々ミステリ的。少しばかり理論的に難しい部分があったけれど、話の引っ張り具合はまずまず。ラストの崩壊感ではだいぶホラーらしくなったかなあ。

  • その川の水を飲むと過去を忘れてしまう忘劫の川≪レテ≫。
    怜治は、ある機械の上で目を覚ました。その器械は、記憶を消去する器械だった。彼は、過去を消去したのだ。消去した記憶は、一世を風靡したバンド「レテ」の時の絶頂期の2年間の記憶だった。
    彼は、日常生活に戻ったが、そこで自殺をしたはずの高校の同級生の姿が・・・。しかし、死んだ認識があるのにその記憶の映像がなかった。その周辺の記憶も消されていたのだった。どうして他の記憶も消えたのか、そして身辺で起こる奇妙な出来事を調べていくと・・・。

    てな、感じのサイエンスホラーです。記憶の仕組み、量子論、パラレルワールド、神とは?なんていうのも出てきます。
    サイエンス系が好きなら読んでみるのもいいかな?
    主だたテーマは、やはり記憶です。記憶は人にとって大事なものですよね〜。でも、絶対的なものでもありません。脚色されたり、押さえ込んだりする事もありますよね。ま〜難しいテーマなので、この辺で・・。
    ん〜お薦めは、あまりしないかな?でも、第11回日本ホラー小説大賞長編賞佳作の作品です。後半は、なかなか勢いがある作品です

  • アマゾン購入。ずっと気になってたタイトルなのだが・・・・
    すばらしく文章がヘタ! アイディア自体は新しくないが悪くない。多分構成も悪くない。でも、テキストがヘタ! ヘタと言うより男性的過ぎるというか、論文?でもないし、とにかく小説として読むには引っ掛かりが多すぎる。
    そして角川にあるまじき誤植。人名と日付(だったか)の誤植は、一瞬叙述トリックか!と思わせる鮮やかな手際。
    この長さを、この文で読むのは軽い拷問に等しい。
    本を閉じるにはもったいない内容なのに。
    アイディアありきの作家だろうから2作目は難しいだろうけど、期待はする。

  • 第11回ホラー小説大賞長編賞佳作

    怜治は、数年前「レテ」というバンドのボーカルとして活躍し、
    一世を風靡したのだが、今は落ちぶれて、何をやってもうまくいかない。
    そんな時、大学で脳を研究している友人が、
    記憶を消去する装置を開発中だと知り、自分の記憶を消す決意をする。

    すべての記憶ではなく、「レテ」時代の栄光の2年間の記憶だけを消せば、
    新しい人生をやり直せると思ったのだが、
    記憶を消してからというもの、
    街で、高校時代に自殺したはずのクラスメイトを見かけたり。。。と、
    彼の周りで奇怪な出来事が起こるのだった。

    存在するはずのない同級生が、そこにいる!
    なぜ?!・・・いったいどうなっているの?!・・・と、
    気になって、ページを閉じられないまま、深夜まで読みふけり、
    背筋がゾクゾクする恐怖を感じながらも、
    面白くて、どっぷりはまってしまいました。
    これからの季節におすすめです。
    暑くて寝苦しい夜にちょっと涼しくなれるかも?

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