天狗にさらわれた少年 抄訳仙境異聞 (角川ソフィア文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044004262

作品紹介・あらすじ

江戸時代の国学者・平田篤胤が出会った寅吉少年は、「天狗の国に行った」と語る。天狗界の生き物、文字、乗り物、まじない……驚くほど詳細な、異界の文化とは? やさしい現代語訳で江戸の大騒動が蘇る!

感想・レビュー・書評

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  • 名がある人が書き残したから後世に残っていますが、おそらく同じようなことがアチコチで色々と行われていたのだろうかと思います。

    お話として面白い、「僕の作った最強の天狗界」っぽいところが特に興味深い。

  • 山人にさまざまな事を教わったと言う少年との会話や出来事を国学者の平田篤胤が書き留めた『仙境異聞』。
    人知を超えたものや不思議なものに惹かれるのは時代を問わないのだな、と感じました。
    当時の知識人が少年に会いたがり、天狗のことや山人のこと等々を質問攻めする中で「自分も昔は神童だったから分かるけれどこの少年は怜悧なのを良いことに嘘を言いふらしている」みたいな忠告で平田篤胤を戸惑わす人物まで登場。
    当時の知識人にとって少年の登場は衝撃的だったことがうかがえます。

    しかし神を敬い仏門を嫌う少年が結局出家して僧になる、と書かれた注釈が気になります。彼の身に何が起こって宗旨替えをすることになったのでしょうか…。

  • 天狗と山で暮らしていた少年「寅吉」から、平田篤胤が聞き取った伝聞録。
    知識人が真面目に仙境を信じ、解き明かそうとしていたのだから、江戸時代って面白い時代だなーと思います。

  • 超訳してあるから読みやすい。

  • 仙境の世界と現世を行き来するという「寅吉」の話。
    元々、寅吉に聞いた話を平田篤胤(ひらたあつたね)が書き留めたものなので、
    全てがフィクションではないというところが面白いところ。

    寅吉は今でいう霊能者のようなことも言っていて、
    昔と常識は違えど、そういう人に対する周りの反応は今とさほど変わりがないんだなぁと、読んでいて思った。

  • 何となく手に取った本。とても面白い。天狗にさらわれて修行したという少年のインタビュー記事だが、天地の理のようなことも述べていて単なる見聞ではなく思想を感じる。江戸時代にすでにかくも深い見識が記載されていたのだなあと思う。何となく手に取って読むという読書もたまに当たりがあるということもわかった。

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著者プロフィール

1776年生まれ、1843年没。出羽国秋田郡久保田出身の、江戸時代の国学者・思想家・医師。

「2018年 『天狗にさらわれた少年 抄訳仙境異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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