千夜千冊エディション 心とトラウマ (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 106
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044005849

作品紹介・あらすじ

鬱が蔓延している。社員の17%が鬱と診断された会社もあるという。もはやひとごとではい。意識や精神はどこにあるのか。脳と心は別ものなのか。自分の中に別人がいる感覚や、鏡の中に自分がいる感覚。だれもが持ちうる違和感に焦点をあてる。
子どもの期間が長く、子どもの特徴を残したままゆっくりと成熟することを生物学で「ネオトニー」という。人間やカエルなどもそれにあたる。成長しきれない1つ前の段階、それが何らかのきっかけで解除できず幼児性が出てしまうことも、ひとつの精神現象なのかもしれない。
なにかと生きづらさを感じるこの世の中で、自分の中の道しるべにふと気づける本が満載。

感想・レビュー・書評

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  • 第1章 心についた傷

    803夜 斎藤茂太 『女のはないき・男のためいき』
    1721夜 北杜夫・斎藤由香 『パパは楽しい躁うつ病』
    146夜 夏樹静子 『椅子がこわい』
    576夜 塩倉裕 『引きこもり』
    1724夜 岡田尊司 『うつと気分障害』
    1522夜 アラン・ホーウィッツ&
    ジェローム・ウェイクフィールド 『それは「うつ」ではない』
    1593夜 森茂起 『トラウマの発見』

    第2章 自分の中の別人たち

    1072夜 アシュレイ・モンターギュ 『ネオテニー』
    684夜 デイヴィッド・ホロビン 『天才と分裂病の進化論』
    1546夜 中井久夫 『分裂病と人類』
    470夜 小俣和一郎 『精神病院の起源』
    155夜 ロバート・スティーブンソン 『ジーキル博士とハイド氏』
    218夜 ダニエル・キイス 『24人のビリー・ミリガン』

    第3章 脳が心を見ている

    461夜 ワイルダー・ペンフィールド 『脳と心の正体』
    1059夜 カール・ポパー&ジョン・エクルズ 『自我と脳』
    4夜 ロジャー・ペンローズ 『皇帝の新しい心』
    713夜 茂木健一郎 『脳とクオリア』
    1305夜 アントニオ・ダマシオ 『無意識の脳・自己意識の脳』
    452夜 マーヴィン・ミンスキー 『心の社会』
    1606夜 安西祐一郎 『心と脳』

    第4章 心理学と「私」の間

    1723夜 カート・ダンジガー 『心を名づけること(上・下)』
    582夜 ゲオルグ・グロデック&野間俊一 『エスとの対話』
    830夜 カール・グスタフ・ユング 『心理学と錬金術』
    245夜 R・D・レイン 『レイン・わが半生』
    911夜 ジャック・ラカン 『テレヴィジオン』
    1501夜 ディディエ・アンジュー 『皮膚-自我』
    1698夜 フレッド・ドレツキ 『心を自然化する』
    1325夜 岩井寛 『森田療法』

  • 精神医学や脳科学についての著作を紹介した書評とエッセイ。面白そうな本が沢山紹介されていましたが、全体的に何となく中途半端な感じも否めませんでした。肝心なところを曖昧にぼかされている印象です。ディディエ・アンジューの「皮膚―自我」は興味が惹かれたので読んでみたい本です。

  • ネオテニーについての文献書評があったので。

  • <目次>
    第1章  心についた傷
    第2章  自分の中の別人たち
    第3章  脳が心を見ている
    第4章  心理学と「私」の間

    <内容>
    心理学系の紹介。難しい本から興味津々の本まで。森田療法の話や北杜夫、斎藤茂吉らの医者としての話、ベストセラーになった『24人のビリー・ミリガン』など。中でも、皮膚と脳は直接つながっている。発生が同じだから、という話が面白かった(『皮膚ー自我』ディディエ・アンジュー)。

  • だれかの「生きづらさ」に目を向ける40冊

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001010138

  • このシリーズの中でも比較的わかりやすい部類だと思う。誰でも心と精神についてはもっているわけで、それが未だによくわからないということがよくわかる。

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著者プロフィール

一九四四年、京都府生まれ。編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。一九七〇年代、工作舎を設立し『遊』を創刊。一九八〇年代、人間の思想や創造性に関わる総合的な方法論として″編集工学〟を提唱し、現在まで、日本・経済・物語文化、自然・生命科学、宇宙物理、デザイン、意匠図像、文字世界等の研究を深め、その成果をプロジェクトの監修や総合演出、企画構成、メディアプロデュース等で展開。二〇〇〇年、ブックアーカイブ「千夜千冊」の執筆をスタート、古今東西の知を紹介する。同時に、編集工学をカリキュラム化した「イシス編集学校」を創設。二〇〇九~一二年、丸善店内にショップ・イン・ショップ「松丸本舗」をプロデュース、読者体験の可能性を広げる″ブックウエア構想〟を実践する。近著に『松丸本舗主義』『連塾方法日本1~3』『意身伝心』。

「2016年 『アートエリアB1 5周年記念記録集 上方遊歩46景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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