大人のための日本の名著50 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044094560

作品紹介・あらすじ

『源氏物語』『こころ』『武士道』『旅人』ほか、日本人としての教養を高める50作品を精選。編者独自のわかりやすい「要約」を中心に、「読みどころと名言」や「文献案内」も充実した名著ガイドの決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 木原武一(1941年~)氏は、東大独文科卒の翻訳家、著述家。古今東西の偉人・著名人を紹介した人生論、読書案内などの著書多数。
    本書は、2007年に単行本で出版され、2014年に文庫化された。
    構成は、各作品について、著者と作品紹介、要約、読みどころと名言、編者からひとこと、文献案内、が6頁ほどでまとめられており、大変読み易い。(但し、「要約」は、あらすじというより、ポイントとなるパラグラフの引用に近い)
    紹介されている50冊は以下である。
    <自分を知るために> 土居健郎『「甘え」の構造』、鈴木大拙『日本的霊性』、芥川龍之介『鼻・芋粥』、夏目漱石『こころ』、西田幾多郎『善の研究』、正岡子規『病牀六尺』、吉田兼好『徒然草』、親鸞『歎異抄』、道元『正法眼蔵』、鴨長明『方丈記』
    <人間を知るために> 宮本常一『忘れられた日本人』、深沢七郎『楢山節考』、九鬼周造『「いき」の構造』、尾崎紅葉『金色夜叉』、新渡戸稲造『武士道』、福沢諭吉『福翁自伝』、上田秋成『雨月物語』、近松門左衛門『冥途の飛脚』、井原西鶴『好色一代男』、紫式部『源氏物語』
    <社会を知るために> 梅棹忠夫『文明の生態史観』、中根千枝『タテ社会の人間関係』、安部公房『砂の女』、丸山眞男『現代政治の思想と行動』、長谷川如是閑『ある心の自叙伝』、細井和喜蔵『女工哀史』、荒畑寒村『谷中村滅亡史』、篠田鉱造『幕末百話』、朝日重章『鸚鵡籠中記』、紀貫之『土佐日記』
    <歴史を知るために> 江上波夫『騎馬民族国家』、井伏鱒二『黒い雨』、柳田国男『海上の道』、永井荷風『断腸亭日乗』、高橋是清『高橋是清自伝』、島崎藤村『夜明け前』、折口信夫『古代研究』、曲亭馬琴『南総里見八犬伝』、『平家物語』、『古事記』
    <自然を知るために> 宮地伝三郎『アユの話』、湯川秀樹『旅人』、星新一『おーい でてこーい』、今西錦司『生物の世界』、中谷宇吉郎『雪』、徳富蘆花『自然と人生』、鈴木牧之『北越雪譜』、杉田玄白『蘭学事始』、松尾芭蕉『おくのほそ道』、清少納言『枕草子』
    古今の幅広い作品が取り上げられており、本書を読んで初めて知ったものも少なくないが(私がこれまでに読んだのは15冊ほど)、全篇を読むには二の足を踏むものもあり、もう少し新しいところで、山本七平、網野善彦、石牟礼道子、志村ふくみ、石原吉郎、神谷美恵子、岡潔、野口晴哉、遠藤周作なども入ってくると、もう少し馴染みやすい作品が並んだのかも知れない。
    ただ、(実際に作品を読むかは別として)名著といわれる作品を知っておくという意味では、一読の価値ある一冊といえる。

  • 開拓できるものはまだまだある、と読んでいて思う。同時に、日本人によって書かれた書籍のほうが自分にとって読みにくい所以とは何か?と思ってしまう。

  • 著者様が日本人の書いた著作50編を選び、内容を要約して紹介した一冊。
    これくらいの名著を読んで欲しいと編まれたようですが、ちょっと偏ってないかい?と思うところもあり。
    でも面白そうと思うものもあったので、まぁいっか。古典多め。

  • 日本のお勧め名著50選のポイントとともにまとめている。

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著者プロフィール

1941年、東京に生れる。東京大学文学部ドイツ文学科卒業。著書に『ルイス・マンフォード』(鹿島出版会)、『大人のための偉人伝』『天才の勉強術』『人生を考えるヒント』『ゲーテに学ぶ幸福術』『人生に効く漱石の言葉』『死亡率百パーセントを生きる』(以上、新潮社)、『孤独の研究』『人生最後の時間』(PHP研究所)、『ぼくたちのマルクス』(筑摩書房)、『ゲーテ一日一言』(海竜社)など。訳書に、マンフォード『権力のペンタゴン』『解釈と予測』(共訳、河出書房新社)、『聖書の暗号』『ロゼッタストーン解読』(新潮社)など。

「2014年 『大人のための日本の名著50』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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