- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046021465
作品紹介・あらすじ
・そもそもアニメと実写の違いは?
・アニメの「構造」はどうなっている?
・戦争、青年の喪失……あの作品は何を描いたのか?
日本のアニメは、未曾有のゴールドラッシュ。アニメのすべてを知り尽くした著者は、そう断言します。
世界中の人たちが日本のアニメを夢中で観ているいま、映画のようにアニメを語れることは、必須の「大人の教養」なのです。
すごすぎる名作たちの構造や、知られざる思想をひもときながら、読後には誰もが「アニメ通」になっている、驚きの一冊です。
【目次】
第1章 すべての映画はこれからアニメになる――『シン・ゴジラ』という庵野秀明の革命
第2章 世界標準の「ルック」とはどういうものか――『君の名は。』のもつ宇宙サイズの構造
第3章 誰も語らなかったジブリ作品の「変遷」――原作版『風の谷のナウシカ』から読み解く
第4章 緻密な演出が「優れた」SFドラマを生む――『機動戦士ガンダム』と富野由悠季の思想
第5章 そしてアニメは新次元に到達した――『この世界の片隅に』のすごすぎるリアリティ
【内容例】
庵野秀明という作家の特徴は「爆発」にあり/「ニッポン対ゴジラ」のコピーが意味したもの/「強いゴジラ」を描くために自衛隊の強さも描く/福島原発事故のメタファーとしての『シン・ゴジラ』/『君の名は。』は二十一世紀の『ローマの休日』/ついにアニメは「写真よりイラストが上」という領域へ/「ロードラマ」と「ハイドラマ」の違いとは何か/宮崎駿の思想をちゃんと理解している人は少ない/「文明の限界の先」を表現した『風の谷のナウシカ/『もののけ姫』は事実上、『ナウシカ』の続編/最高傑作『風立ちぬ』のあと、宮崎駿は何を描くのか/宮崎駿に優るとも劣らない富野由悠季の演出/「毎週新しい敵ロボットを出さない」という衝撃/シャアの「若さゆえの過ち」とは何だったのか/『ガンダム』を優れたSF作品にした「ニュータイプ」/すずの内面を表現した、のんの圧倒的な演技力/右手という魔法を失って、すずは日常を取り戻した……ほか
感想・レビュー・書評
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「シン・ゴジラ」から始まって宮崎駿作品、「ガンダム」、「君の名は。」、「この世界の片隅に」にこめられた真のメッセージなど懇切丁寧に解説。「ナウシカ」映画とは違う原作のラストの意味とかなるほどと、膝を打つ。岡田斗司夫氏の作品はレコーディングダイエットっで知ってはいたがこの作品で他の作品も読んでみたいと思った。
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日本の三大オタクの一人岡田斗司夫氏による教養としてのアニメ学。最初は三大オタクのもう一人、庵野秀明のシン・ゴジラとなぜか実写映画から始まる。アニメ的手法を取り入れた実写映画との建付け。以下ナウシカ・ガンダム・この世界の片隅にと続く。この中でガンダムだけはなぜか入り込めていないのだが…。これらの作品もかつての先人たちによる長年の蓄積を経て素晴らしく高度な文化として発展した。この本が書かれたのは5年以上前であるが、その辺りから日本アニメの黄金時代が始まる、と書かれている。まさに現在その通りの状況となっている。(しかし政府が何百億円もつぎ込んだCoolJapan事業は完全に失敗したが)他の国も日本のアニメ技術を必死に習得中であろうが、やはり写楽・手塚治虫から積み上げられてきた日本人の根底に流れるアニメのセンスに追いつくのは容易ではないだろう。
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岡田斗司夫による、アニメ解釈本。
岡田氏の解釈を『大人の教養』というのはどうなんだと思ったけど、内容自体は「なるほどなぁ」と思うことも多かった。
ただ、ガンダムについては見たことがないせいか、何を言っているのかよく分からなかった。
『魔女の宅急便』の監督はもともと『この世界の片隅に』に片渕須直の予定だったり、『ハウルの動く城』の監督はもともと『サマーウォーズ』や『未来のミライ』の細田守監督の予定だったというのは初めて知った。この人たちが監督してたらどんな作品になってたんだろうか。 -
長年業界にいたからこそ生まれる感覚の部分や、
実際の書き手との交流があってこそわかる部分、根底の部分を懇切丁寧に伝えてくれている本。
もちろん本なので、独断的な部分はありますが、それでも読み応えはバッチリの本だと思いました。 -
分かるところとそうでないところが混じる解説本
著者の独断と偏見が多分に入ったアニメの解説本。
アニメを知らない人に、アニメのことを伝えられればと思い読本したものの、一番知りたかったジブリについてはナウシカの解説が多くを占めておりそれでいて難解な解説で、2回読み直したが腹落ちしなかったのが残念。
逆にあまり知らないガンダムのことは有名なアムロとシャアがリア充と2次オタという対比で解説されていたのには「ほほーっ」となった。。
…って書きながら、改めてこれは一般人には通用しない本だと思いました(小並感) -
YouTubeやニコ生で岡田斗司夫chを見ていれば読む必要はありません。
とは言え、やっぱりオタキングの洞察力は面白い。
好き嫌いの分かれる著者ですが、岡田斗司夫を見たくないって人は騙されたと思ってこの本を読んでみて!
(そう言う人達はそれでも嫌悪するだろうなぁ…w) -
YouTubeも視聴しているが岡田斗司夫の考え方には気付かされることが多い。
この本でも岡田斗司夫が考えたという、ハイドラマ、ロードラマという言葉を教えてもらえて世の中の色々な表現作品の見方が変わりました。
そして「この世界の片隅に」の完全版をじっくり観たくなりました。 -
岡田ゼミ生には不要。
ゼミの文字起こしバージョン。 -
傑作をつくったクイエイターたちももちろんすごいけど、これだけ分析する岡田斗司夫もすごい。タイトル通り、教養になった感ある。
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2021年度貸出ランキング 電子ブック(LibrariE)部門TOP5入り作品
https://www.d-library.jp/shobi_u/g0102/libcontentsinfo/?cid=JD201712000284
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P19
アニメに演技はなく
表現しか存在しない -
最近、A3!というイケメン育成ゲームを友人の紹介でやりはじめた。いやー、質が高い!僕はサブキャラにもフォーカスを当てるストーリーが好きなので、複数の劇団員が主人公の物語はむしろ好き。サイドストーリーがしっかり見れる。この作りに唸ってしまった。もともと女性向けだから細かい配慮すごい。
そんなA3!がアニメ化されたので見ていたら三話で一旦打ちきりとなってしまった。 中学時代はアニメ好きだったがその後は離れていたので最近のアニメ関係の本を何冊か読んでみようか思った次第だ。
それが今回の本、「大人の教養として知りたいすごすぎる日本のアニメ」だ。作者は岡田斗司夫氏だ。氏は、1984年にアニメ制作会社ガイナックスの創業社長を務めたあと、東京大学非常勤講師に就任、作家・評論家活動をはじめる。レコーディングダイエットを提唱した「いつまでもデブと思うなよ」が50万部をこえる大ヒット。テレビでもやってたなー。
そんな彼が"この一冊を読めば貴方もアニメ通"と言ってのけている。取り上げた作品は「シン・ゴジラ」「君の名は。」「ジブリ作品」「機動戦士ガンダム」「この世界の片隅に」だ。ここで、皆様、「何故、シン・ゴジラ?」と疑問を持たれました?
「シン・ゴジラ」の監督は庵野秀明(あんの ひであき)氏。超有名「エヴァンゲリオン」の監督だ。残念ながらエバは僕は見てないけど。庵野監督の経歴から、「シン・ゴジラ」がいかにアニメ的な手法で作られたかを、"これでもか!"と説明してくれる。
説明の中で"劇場版のアニメは三秒間を1カットして計算する。その手法を映画に持ち込む事で、役者に演技の自由を与えない。そうすると役者は演技できない。役者の空想による演技は不要と判断し、表現力のみとなる演出になった。"とある。役者は実写でありながら、そのままアニメーションの尺で演技する事になる。これはいままでにない日本映画の作り方だという。
"成る程、そうなのかー!"と思う事、結構あります。ちょっと自分の知っている作品の背景や監督の事を知るにはよいですよ。著者の岡田斗司夫氏を知らなくても全然Ok。アニメは海外の人が"金になる"と気付いている。だからアニメを知らないというビジネスマンは、この本からスタートしてはいかがでしょう。
ドラマ「北の国から」で有名な倉本聰(くらもと そう)氏は「君の名は。」を見たあとに「次はアニメで作ってみようか。」と言わせたとか。それだけアニメの表現力に可能性を見たのだと解説してくれてます。
いやー、読んでみるもんですねぇ。 -
ルックがすごい新海誠。何かを喪失して青年になる富野アニメ。シャアがガルマの死を簡単に受け止めたわけではない、という解釈に納得した。
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取り上げられているのが、身近なアニメばかりのせいもあると思うけれど、久しぶりに、本当に面白くて眠くてもどんどん続きを読みたくなる本に巡り合った感じ。ジブリ作品の位置付けが興味深かったし、『君の名は。』での町長の急な心変わりの意味にも大いに納得した。「名作アニメを一話ずつ解説する試み」の書籍化に大いに期待。
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201806/
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実写並という話、ネタバレ要注意なのとガンダムは今更的
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独断的な説明やけど、納得できる。
面白かった。またアニメとか映画とか漫画を見たくなるし、この本を読んでから見るとまた今までと違って感じられるかも…
へぇーって思うことが結構あったな。