子守り魔王と姫騎士団長 (B’s‐LOG文庫) (ビーズログ文庫 ゆ 1-2)
- エンターブレイン (2010年2月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047263116
作品紹介・あらすじ
舞台はうわるしの黄金郷・小イルマリア。運動音痴の皇女ながら軍の騎士団長を務めるクレアは、彼女を嫌う継母の正妃エルビラから『隠者の山』に棲む魔王の討伐を命じられた。危険な行軍のさなか、魔物に襲われ山道から滑落したクレアは、目覚めた洞窟の奥で目的の魔王と対面する。-だが、トラロックと名乗った彼は、生贄の動物や赤ん坊を大事に育て、涙もろくて家事万能。噂とは真逆の「超いい人」で…!?話題作「ヤンキー巫女逢桜伝」の著者が放つ、華麗に革新的なファンタジーロマン。
感想・レビュー・書評
-
強調点多すぎ
一作目に比べると格段に上手くなった印象
人物配置も定型に習って良い塩梅 描写も全体に悪くなし
この作者作品の個性がやや見えないか 次巻に期待詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
皇帝の娘でありながら、騎士団長を任じられているけなげな主人公が、継母に命じられて向かったのは、魔王退治の旅。ドジっ娘の彼女は生き残れるのか?
魔王のほのぼのというよりは、ドジっ娘の珍道中(ラブコメ的にも)が面白かった。やっぱり従者はおいしい。ファンタジー的にも凝ったつくりで、さすがこの作者。おすすめです。背景がやや南米というのも面白い(絵柄には全く反映されてないっぽいけど(笑)) -
愛妾から産まれたが故に、正妃に冷遇される第一皇女。
今回の正妃からの無茶要求は、いなかろう魔王を倒してこい、というもの。
ある意味、帰ってくるな宣言を貰って行ってみれば
そこには一応『魔王』は存在していた…けれども!
ある意味よくある主人公生い立ち。
しかし出会った人間(?)は何だかまぬけというか…親近感があるというか。
途中から、落ちというか真犯人(?)が推測できましたが
まぁそれは登場人物から想像していけばいい話で。
ノリもテンポも読みやすく、さくさくでした。
しかも副隊長、もしや寡黙タイプですか? という状態で。
とりあえず精神的な均衡が手元に戻ってよかったね、という感じではありますが
この愛を一身に受ける羽目になると思うと、正妃の子供が少々不憫な気も。
ところで、髪一つに纏めるだけって…色々問題ありじゃないでしょうか?w
正妃の衣装を見た途端、金額を目算しいてるのが
苦労がにじみ出ている感じです。 -
魔王の性格がいい味出してます。
そして文章も描写もすてきー……!! -
タイトルと表紙絵の綺麗さに購入。子守って、子守り魔王ってなに!?って(笑)
なんとなく目についただけなのでそんなに深く考えずに読み始めたんですが主人公のお姫様に好感が持てて面白かった。運動音痴のお姫様なのに騎士団長を務める事になってて、不器用ながらも一生懸命なのが良い子です。話が進めばすっかり主婦な魔王様とくっつきそうなんですが、私的にはむしろあの人とくっついて欲しい!とか思って読んでました。 -
お姫様系主人公って、口調だけでアウト!てこともままあるんですが、この子は好き。ちょう可愛い。姪っ子にして魔王様と一緒に縁側から見守りたい。・・・つまり主人公がステキだったので総じて楽しかったです。あとこの作者様、神話絡めての設定やっぱり巧い。
-
ヤン巫女とは一転、少女小説の枠に沿って書かされたのかな…?と心配していただけに、いい意味で裏切ってくれた作品。この作者さんは安心して楽しめる話を書いてくれる人なんだと思った。キャラ配置がうまいし、何より文章が読みやすい。敵の正体は早い段階で分かってしまったけど、少女向けだから分かりやすさが一番なのでそこは問題なし。続きも読みたいと思う。
-
子煩悩で涙もろい魔王様のキャラがいい。(本当は魔王じゃないけど)
こういう少女レーベルで、南米系の雰囲気の話は珍しいような気がする。何度も太陽が代替わりする神話はマヤの話よね。タイムリーと言えばタイムリー?
そのうちケツァルコアトルでも出てくるかと思った(笑)。
何か、微妙に続きそうな終わり方なのですが、続くのかしら? -
デビュー作ヤンキー巫女逢桜伝で大爆笑させていただいた、夕鷺かのうさんの2作目。
デビュー作で裏日本の話を書いたと思ったら、今度は地球の裏側の話です。
ペルーに取材に行ったそうなので、インカ文明的な土着の宗教と、征服して王権を得ているスペイン軍といった感じのお話です。
主人公クレアは皇女様なのに、実母が他界して現王妃の継娘に当たるため、何かとつらく当られている立場。しかも、継母は有力貴族の後ろだけがあるため、父皇帝も表立ってはクレアを助けてくれないという、つらすぎる立場。
彼女は皇女ながら継母との関係もあって騎士団長を務めている。運動音痴な彼女を何かと助けてくれるのは、原住民との混血の頼れる副長アルベルト。
あるひ正妃の息子の王子が魔物にさらわれた。かの魔物を退治し、王子を取り返すためクレアの部隊に命令が下される。
しかし、討伐に向かった先の山で出会ったのは、涙もろくて子守り上手な魔王だった?
彼を連れて帝都に戻るが、どうやら本当の敵は宮城内にもぐりこんだ、変幻自在の神のようで?
神の世界の覇権争いと、人間の世界の欲望とが絡み合った世界が展開していきます。
変幻自在の神テスカトリポカの正体は、かなり序盤からよめてしまうのですが、それでも、それぞれのキャラクターが魅力的で、飽きることなく読み進めておくことができます。
あえて難をあげるならば、スペイン語由来と思われるフリガナがちょっと馴染みづらいことでしょうか。
今作では恋愛はテーマにはなっていなかったものの、いろいろと素敵男子が出てきます。いったん去ったテスカトリポカもまた来るよ宣言ともとれることを言い残しているので、彼も加えて三つ巴の戦いが展開されるのでしょうか?
ヤンキー巫女の2人も好きなので、あちらの続編も書いてほしいですね。 -
読了2・23
継母に嫌われ、味方と言える存在が殆どいないクレア。
騎士団長であり、皇女の彼女に与えたれたのは魔王退治。
そこで出会った魔王は、優しすぎる人物で彼との出会いをきっかけに彼女をとりまくものが変化していく。
辛い日々を過ごしていたクレアが、
ある悲しい事実を乗り越え成長するまでの物語。
魔王との絡みが萌える、そして過保護な副長にも萌える。