アルジャン・カレール -革命の英雄、或いは女王の菓子職人-〈上〉 (ファミ通文庫)
- KADOKAWA/エンターブレイン (2014年10月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047299757
作品紹介・あらすじ
美味なる菓子が彩るヒストリカル・ファンタジー登場!!
革命とその後の混乱を経て、平和を取り戻したフロリア。
その王都パリゼの隅で、劇作家のオーギュストは小さな菓子屋
【パティスリー】を見つける。
そこは魅惑の菓子で溢れていたが、
無愛想な銀髪の店主は何やら怪しげで、すわ革命派の残党か、或いは盗賊かと疑うオーギュストだったが……!?
"将軍の銀の猟犬"と呼ばれ名を馳せた動乱の英雄が、女王の菓子職人として大活躍!
後に"菓聖"と呼ばれることになる青年の伝説を描く、ヒストリカル・ファンタジーが上下巻で登場!!
感想・レビュー・書評
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騎士から菓子職人へ。
演者たちに勝手に改変されて悔しいのであれば、書きたいものと違えど観客を納得させるものを書き上げればいいのではないか。
国民が貧困に苦しんでいるというのに、助けることなく贅沢な暮らしを続けていれば反感を買うのも当たり前だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
薔薇のエクレールやカヌレが華やかで美味しそうで、菓子屋の無愛想な主のアルジャンや、情けない劇作家のオーギュストや、十代の若い女王のロクサーヌ等、登場人物も楽しい。兵士だったアルジャンとロクサーヌの過去も引き込まれたし、アルジャンがはじめは上手くお菓子が作れなかったところも人間味があって良かった。
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わーわーと騒がしいお話を盛り上がると解釈したらつまらないかもしれませんが、これは架空の歴史ファンタジーなので端正な筆致が似合います。
フランス革命から第二帝政までのフランスをモデルに描かれてると思うのですが、ヒロインの女王と無口なパティシエの主人公の青年、実はどちらも情熱家で、深い愛を胸に抱いて、信念を持ってると思います。
列強に挑む若き病弱の女王と退役軍人の怜悧な若者。どんなに想い合っても結ばれることはありません。しかしわかりやすいハッピーエンドだけが幸福の形ではないので、これはこれで良いのかと。(ネタばらしになっちゃうので細かくは書きません。ちなみに下巻も読み終わりました。)
狂言回しである劇作家オーギュストは、いつもの野村作品の雰囲気から、シリアスでロマンティックな今作の橋渡しをし、アルジャンが本当は優しい青年だと読者にわからせるのがお仕事なので、彼を主人公だと思って読み進めるとアテが外れます。
このお話が面白くなかった方は、世界史のフランス革命から第二帝政までとウィーン会議をおさらいなさってから、ロクサーヌやアルジャンが本当にいて、智謀で敗戦を乗り切ったとご想像あれ。
ぐっと面白くなりますよ。 -
無愛想な菓子屋店主は女王の菓子職人で、動乱の英雄だった。お菓子はしあわせな無駄。皆が贅沢を楽しめるようにするため、孤児となった少女は立ち上がった。幼妻め。焼菓子が食べたくなるラノベ。カレール、実はいいやつ。
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幼い女王と菓子職人のラブロマンスに関しては非常にツボ。しかしだからか狂言回しである脚本家の存在が気にかかる。私が彼と合わないだけかも知れないが、言動、考え方、エピソード、全てが痛々しくて見ていられない。
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無口なパティシエと若き女王の取り合わせがよかった
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戦いもできるお菓子屋さんのお話。
可もなく不可もなく。
盛り上がりもなく淡々と終了。
面白くない、わけでもなく、面白いわけでもない。
お菓子もの全般に言えるんだけど、いかにそのお菓子がおいしいかっていうのを説明するのが完全に置いてきぼりになる。
テレビのリポーターのようなコメントを3行以上続けられると意味不明すぎて逆に伝わらない。