探偵・日暮旅人の笑い物 (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048664844
作品紹介・あらすじ
視覚以外の感覚を持たない青年・日暮旅人は、それらと引き替えに、目に見えないモノ-音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛みを"視る"ことができる。痛みを"視る"ことができる。しかしその能力を酷使すると、旅人の視力は低下していくという。旅人が気になる保育士の山川陽子は、旅人からの誘いで、クリスマスを共に過ごすことになる。ついに自分の気持ちを伝える決意をする陽子だったが、その時すでに、旅人の目には異変が起きていた。果たして探偵・日暮旅人の目に映る『愛』の行方は-?
感想・レビュー・書評
-
相変わらずアンバランス。
ほのぼのにも、ハードボイルドにもなれないどっちつかずで、キツイ辛口のお酒をおもちゃ付きの旗の立ったオムライスをあてに飲んでるみたいな感じ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
探しものがどんどん物騒になっていて困惑するが、日暮旅人は相変わらず飄々としている。だが、陽子との距離が縮まり、生き方の芯ができたように見える。ただ、目は確実に悪くなり、放っておけない状態でやっと治療を受けることになったのだが、そこでまた新たな問題が向かってきたようで、病院から疾走してしまう。自作に跨る厄介事である。なんとか無事に解決してほしいものである。
-
最後の最後でやべぇことになってしまった今作。
結ばれたはずの旅人と陽子。二人に幸せはないのか。
灯衣や亀吉、雪路の運命も大変なことになっている。
これはもう万事休すって感じですね。 -
幸せ、谷底、幸せ、谷底の繰り返しだった巻
2021.9.9
124 -
笑い物、と言うタイトルなので、クリスマスデートにはじまり、幸せな感じだと思っていたら、違っていました。
続きます。 -
旅人と陽子の中が急激に進展。
最後はまた山田ノートの恐怖。
ダークな展開に期待! -
シリーズ7作目。セカンドシリーズ第3弾。
著者あとがきによると、笑いという行為には二集類あり、一つは声をたてる笑い(Laugh)、動物行動学的に言うと威嚇と暴力の代償行為だとか。
もう一つは微笑(Smile)、心を満たした時に自然と起こるもの。
どちらの笑いも含まれている連作短編集。
旅人を取り囲む登場人物たちとの温かな関係、ダークな一面、ラストの不穏な動き。
上手いなあと思う。
(図書館)