ヴァンダル画廊街の奇跡 (電撃文庫 み 18-1)
- アスキー・メディアワークス (2010年2月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048683241
作品紹介・あらすじ
人は誰もが、心の中に一枚の絵を持っている-。アート・テロリスト『破壊者』の目的とは!?第16回電撃小説大賞金賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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ライトノベル
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読みやすいんだけどねえ…
ひねりがなくて、底が浅いとなると、どこを評価すればよいのか…
読みやすい文章でした。
最悪なのは「終章」。
これ出落ちじゃん。
章の名前を見たらどういう絵なんだか想像できるじゃん。
追い打ちが305頁のイラスト。
絵本じゃないんだから(多分)、文章で驚かさなきゃ。
編集が馬鹿だな。 -
全3巻完結。
色々な絵画の事を知ることができる。
ウィリアム・ブレイクの水彩画の本物見てみたい。 -
美奈川護のデビュー作。
メディアワークス文庫に移籍したのはやっぱ正解だったなあと、いや悪いとは云わん(終章はベタだけどけっこう来るものが)がやはり設定に無理がありすぎると思うの。
ちなみにサイボーグと少女とカジノの話はさすがにやり過ぎだろと思ったんだがマルドゥーク・コーポレーションなあたりもしかしてオマージュだったりするん? -
人は誰もが、
心に一枚の絵を持っている――。
統一された政府により、様々な芸術が規制を受け始めた世界。しかし、そんな世界各地の壁面に封印されたはっずの名画が描き出される事件が起きる。
『Der Kunst Iher Freiheit!(芸術に、その自由を!)』
絵とともにそう書き残していく〈アーティスト・テロリスト〉を、人々は敬意を込めて「破壊者(ヴァンダル)」と呼んだ。
政府を敵に回すという危険まで冒してまで彼らが絵を描く理由とはそして真の目的とは――? -
ただ絵を描くだけのアートテロリストというのは面白い。
心の中に誰でもひとつの絵を持っているだとか、
印象的な言い回しがあって素敵だった。
印象的なシーンは多いが、
ストーリーのオチが微妙な気がした。
続編ないと思ったら、続編があって驚いた。
ただ続きを読もうとは思わない。 -
絵画が規制された世界で禁断となった過去の名画を街に描くアートテロリスト「ヴァンダル」を巡るお話。
そのライトノベルというより一般文芸作品的語彙使いもあいまって、なんというか、非常に精緻な、でも、静謐な絵画を見せられたような気になった。
悪くはない。でも……
このお話の主人公は少女エナだと思うのだけど、物語の語りは常に彼女でない第三者が主になっている。
その人達の思いが語られるのはまあいいとして、でも、最後まで、エナの心の奥底に直接切り込まなかったのは、もどかしく、それゆえ、なにかもの足らない。
なんというか、外からうかがっているようなもどかしさ、薄いベールを挟んで見ているような物足りなさを感じてしまった。
だから、ラストも感動的でありながら、でも直接的な感官に訴える力が弱くなってしまった様に思う。
少し評価の困る作品だ。 -
良い意味でライトノベルらしく無い。
でも、光や色彩の描写のうまさと、優しい話がうまくマッチしてて良かった。 -
第16回電撃小説大賞<金賞>受賞作。
世界的に知られている絵画を題材としているものの、その切り口は絵を知らない読者でも読みやすいように軽め。文学を題材としている「文学少女」とは、モチーフの取り方は似ていてもそれを作品に落とし込む部分ではかなり違うものとなっています。それはビジュアルによって表現される題材である点が影響しているのでしょうか。
他の印象としては、人物描写が粗く、その点について作品に入り込むのは難しいかなと。終盤の流れにしても、読む側に上手くイメージが溶け合っていかないなという感じです。
確かに出版に耐えうるレベルの作品ではありますが、今後シリーズとして読むのであれば全体的にもう少しレベルアップして欲しいところ。 -
物語の特性上、さまざまな地域を知っているのかなと思わされる割には、少し内容が薄い気がします。薄いと言うより、どれもこれもが中途半端な感じがするというか………。
どこかでみたような、と思わされるのが残念でした。