世界の終わり、あるいは始まり

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 415
感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048733502

感想・レビュー・書評

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  • 小学生の息子が誘拐殺人事件の犯人なのではないかと疑い始めた父親の話。
    ...勘弁してくれ...と思う程、現実なのか父親の妄想の世界なのか分からなくさせる内容です。
    やっぱり息子がぁぁ!!と思った瞬間夢から覚めてホッとしていたら、コレも実は夢でやっぱり息子が殺したのか、と思うとソレも実は夢で...みたいな。疲れました。最後はもう題名の通りな感じです。

  • 自分の小6の息子が連続誘拐殺人犯ではないかと疑いをもったときその父親はどういう行動にでるか?人によるかもしれませんがかなりお勧めです。最後は消化不良みたいな形だと言う人がいると思いますがあれで物語としては十分出来てるともいます。ぜひ読んでください。

  • こういう精神破壊(?)の話、あいかわらず好きだなぁ〜。一気に読んでしまいました。児童誘拐殺人犯のまさにどこかで聞いたことのあるような話で、犯人の身内の気持ちがリアルでした。おもしろかった、といっては不謹慎だけれど、好きなのでしようがないです。こういうテーマで言えば、その昔、森村誠一氏の「魔少年」にノックアウトさせられました。

  • あとがきが好き。

  • 私の子供が誘拐犯なのか? 新境地を切り開く衝撃のサスペンス!
    東京近郊で連続する誘拐殺人事件。被害者たちの父親の名刺がすべて、なぜか私の子供の部屋にある。そのとき父親がとった行動は?
    話はおもしろいですが、結果という部分では消化不良です。この結末賛否両論でしょうね。

  • 事の発端は近所で起きた小学生の誘拐殺人事件。
    その後、続けて小学校低学年の男子を狙う誘拐事件が起こる。
    共通しているのは、小額の身代金要求、犯人からの連絡は一度だけ、特定の拳銃で殺害されていること。

    <B> 顔見知りのあの子が誘拐されたと知った時、
     驚いたり悲しんだり哀れんだりする一方で、
     わが子が狙われなくてよかったと胸をなでおろしたのは 
     私だけではあるまい。</B>  本文より

    最初の被害者、江幡雄介君の近所に住む富樫修が抱いた思いは、おそらく誰もが抱く思いとそう遠くはないだろう。
    しかし、間もなく そんなことは言っていられなくなってしまうのである。

    現実と、富樫の頭の中の想像とシミュレーションとが、絡み合いながら物語りは進行してゆく。
    もうすべてがおしまいか、と読者の緊張が高まると、富樫の想像あるいはシミュレーションが途切れ、いまだ何も解決され(あるいは露見し)ていない現実に立ち戻るのである。

    引き上げられ緊張を強いられ、最高潮に達しそうになると 掴まれていた力を抜かれ 緊張が緩む。そんなことがくり返され結末へと導かれるのである。

    ただ、その結末が、何の解決にもなっていないのが気にかかる。
    単に読解力がないからかもしれないが。

  • これは……。この粗筋からまさかこんな話が展開していくとは思わないだろう、という展開。途中でネタは知れる。またか、と思いながら読み進めることになってしまう。ただ、それでも読ませる力はある。それはこのテーマが様々な問題を含んでいるからだろう。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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