肉体派

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736381

感想・レビュー・書評

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  • スポーツジムに肉体改善に勤しむ人たちの短編集。それぞれの思惑があり、楽しめた。筋トレだけではなく、食事制限などもやりつつ、体を絞れる描写にライ◯ザップじゃないかとほくそ笑んでしまった。なんか筋トレしたくなってきた。いやするべきだな。

  • トレーニングジムを舞台に、そこに通う様々な事情を抱えた8人の物語 連作短編集ではありますが、各話がリンクしているわけではなく個々での独した短編となっています。

    ダイエットに纏わるストーリーかと思いきや、食事療法、ストイックな肉体改造など中々ハードな内容です。

    美しかった女性が久々の再会でくすんだ中年女と化してしまった「賞味期限」など切なく読みました。

    軽快に読める1冊です。

  • この脂肪が消えれば、幸せになれるの?
    寂しさを抱えたキャリア女性、落ち目のグラビアアイドル、飛ぶ鳥落とす勢いのレストラン経営者…。
    あるスポーツクラブに偶然集った複数の男女が織りなす人間模様を描く傑作小説。
    (アマゾンより引用)

    オムニバス形式の短編集。
    その1編1編が何か解決しないまま終わる感じで、不完全燃焼

  • とりあえず腹筋してみました。

  • うーーーーん 短編集 途中まで。。
    いい気分になる本を読みたい

  • 『この脂肪が消えればもっと幸せになれるの?』
    プロスポーツ選手や芸能人も通うスポーツジム「マックストレーニング」を舞台にした短編集。
    トレーナーやお客それぞれ、一人ひとりジムに通う理由も身体を鍛える理由も違う。
    そんな悲喜こもごもが詰まった一冊です。各話そこそこ面白いんだけど
    盛り上がってきたところでバッサリ終わってしまう印象がありました。
    もうちょっと続きを読みたかったな~。

  • スポーツジムで繰り広げられる群像劇。
    読んでいると体を鍛えたくなってくる。

  • トレーニングジムを中心とした、肉体改造に取り組む人々の短編集。
    テーマは興味深いが、肉体美への気持ちが共感できなかったことと、現代人の抱える心の闇が十分つかめなかったことからやや消化不良。

  • トレーニングジム「マックストレーニング」は、格闘家やプロのスポーツ選手も通う本格的なジムだ。
     そこのトレーナーになった俊也、グラビアアイドルからの変身を図る順子、団旗を持つ肉体を作りたい秀次、アメリカ留学をきっかけに太ってしまった小夜子、贅肉が気になりだした35歳の瑞樹、低カロリーの開店インタビュー時までに肉体改造を考える経営者の良介、裏試合に出るため女離れした身体を作るプロの格闘家頼子、友人に紹介で入り身体を作っていくことののめりこむ私。
     彼ら彼女らの身体を作り、変わっていく肉体と彼ら彼女らの思いがそれぞれの話になっている。
     このジムの特別メニューが「3週間食事制限」。
     食べられるのは、鶏肉(ただし皮はNG)、魚介類全般、根菜類以外の野菜、カッテージチーズ、卵の白身。糖類は全く駄目なので、トマトも控える。ダイエットコーラを常備し、満腹、空腹は避けて、日に4,5回に分けて取る。甘みは人口甘味料。水はたくさん飲む。というもの。

     最後の『私」はこの特別メニューで身体が拒否反応をおこして、ジムを止める。
     そして、最後の場面。
     タクシーが拾えなくて、雨の中を走る私。
    「246を出ても、タクシーを探さず、私は走り続けた。スニーカーでアスファルトを蹴った。風が身体に当たり、雨は髪を濡らした。街と一緒に呼吸をし、雑踏を切り裂いている気分になった。自分で自分の身体を扱っている快感。それは、ジムという空間では味わったことのない醍醐味だった。」
     肉体を作る快感から、次の快感へ。

  • 有名人たちが足繁く通い肉体を鍛えていくことで人気のジム、マックストレーニング。

    トレーナーの俊也が担当することになった客は、かつて彼を魅了していたとは思えないくらい醜い姿に変わってしまった年上の女性。
    男に媚を売り外見でしか判断されないようなグラビアを、続けて行く自信を失いつつある中で見つけた腹筋の魅力。
    趣味の範囲で肉体を仕上げて行くことに快感と同時に不安を抱いてしまった、自分と友人の結末。

    デブであることにコンプレックスを持ちながらもそれを持て余していた矢先にであったマックストレーニング。
    衰えて行く体が再生され、肉体だけは裏切らないと実感するのと、決してうまくはいかない人間関係。
    緩んでいた体に筋肉がついて引き締まって行くのと同時に転落していく仕事と失われた健康。
    お金のためにキックボクシングで身を削り出会った先。
    仕事のために自分を追い込み鍛え上げて行くことへの執着と疑問。

    最後のは著者自身のことなの?笑

    どこにでもコンビニに自販機があって、いつだってほしいものが手に入る時代で、欲望はおさまる気配を見せることなく肉体にすら時にストイックさを見せながらも現代の埋まらない何かを満たそうとしている、のか!何

    いまどきヴィデオはないよね、、、w
    食事制限とか過酷すぎて、短期間の肉体改造は体に悪そうだな)^o^(

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著者プロフィール

1964年、神奈川県生まれ。玉川大学文学部英米文学科卒業。ファッション、グルメ、映画、車などの最新情報を盛り込んだエッセイや小説で注目される。2014年に刊行した『産む、産まない、産めない』は、妊娠と出産をテーマにした短編小説集として大きな話題を集めた。ほかの著書に、『みちたりた痛み』『肉体派』『中年前夜』『マラソン・ウーマン』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』『鎌倉の家』などがある。また、読書会「ヨモウカフェ」を主催している。

「2019年 『産まなくても、産めなくても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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